UVERworld、7月に初となる日産スタジアムライヴを発表 男性限定ライヴ開催も

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UVERworldが、12月21日に神奈川・横浜アリーナで行なった「THE LIVE ~TAKUYA∞生誕祭~」公演で、2023年にバンド史上初の日産スタジアムライヴの開催をサプライズ発表。この日産スタジアムは2days、1日目の7月29日は通常公演、2日目の7月30日は男性限定ライヴ「KING’S PARADE」、通称「男祭り」となる。

全国ツアー「THE LIVE」の横浜アリーナ公演は、12月20日、21日の2days。2日目はヴォーカルのTAKUYA∞の誕生日であり、「生誕祭」と名づけられた特別なライヴだった。

この日のラストナンバーにして、音源未収録の新曲「Theory」の演奏を終える。予定調和のアンコールをやらないUVERworldだけに、“「生誕祭」が終わった”とステージの6人とオーディエンス、アリーナ内の空気が満足感から、ふと緩む。その瞬間に、サプライズは訪れた──。

TAKUYA∞が言う。「みんなに素敵な発表があるんだ」

彼の言葉を 合図にして、設置された巨大なスクリーンに、これまでのライヴをコラージュした映像、そしてメンバーのアップが映し出される。その映像が引き画になり、彼らがいる場所が露わになった。

そこが日産スタジアムだと気づいたオーディエンスから、興奮を纏ったどよめきが起こる。そんな中、映像に浮かんだ文字が、2023年7月29日にUVERworld初のスタジアムライヴを日産スタジアムでやることを告げた。

サプライズはここで終わらない。さらに切り替わった映像は東京ドームでの「男祭り」の景色。すかさずタイポグラフィが浮かぶ。そして、翌7月30日は日産スタジアムで「KING’S PARADE 男祭りat日産スタジアム」の開催だと、発表した。

その映像をステージでオーディエンスと共に観ていたメンバーから、TAKUYA∞が代表して抱く想いを口にする。「まだまだ、今日観せられなかった景色がある。全員でヤバいスタジアムライヴをしに行こうぜ!」彼の声、メンバーの表情は、新しい1歩を踏み出す喜びと高揚感に溢れていた。

日産スタジアムのライヴでは、29日、30日それぞれ7万2000人を動員する予定で、男性限定ライヴとしては、彼らが2019年12月20日に東京ドームで行なった「KING’S PARADE 男祭り FINAL」での4万5000人という日本音楽史の動員記録を大幅に更新することとなる。

そもそも「男祭り」は、デビュー直後のスマッシュヒットを経て、当時のオーディエンスがほぼ女性だったことに対するメンバーの想いからスタートした。この始まりには、支えてくれる女性ファンに感謝しつつ、“自分たちの音楽に込めたメッセージは性別、年齢を超えるはず”ということと。メンバーそれぞれがバンドを始める前やインディーズ時代に観てきたライヴの景色と、デビュー当時のUVERworldのライヴに大きな隔たりがあり、違和感を覚えていたことが核にあった。

そして、2011年に地元・滋賀県のライヴハウスで230人を集め初の男性限定ライヴを開催したところから、日本武道館、横浜アリーナと規模を大きくしていき、2019年に前人未踏の東京ドームまで歩みを進めることとなる。

原動力には、押しつけられるパブリックイメージや「叶うはずがない」という声への“反骨心”が常にあったが、自ら“FINAL”と掲げ、ひとつの区切りとして迎えた2019年の東京ドームに至る頃には大きな変化も感じた。それは、認め合い、同じ魂を持った同志の語らいだ。女子会というものがある。そこにある飾らないでいられる気軽さ、本音で語り合う心地良さの男性版、何万人バーションと言えばいいだろうか。

予定調和やマンネリを嫌うUVERworldのことだ、一度区切りとした「男祭り」を再始動するにあたって、“反骨心”とは違った目的や動機があるはず。個人的には、メンバー6人と7万2000人が語らい共鳴した先にどんな景色が広がり、どんな熱が渦巻いているのか、が楽しみである。

もちろん、「男祭り」だけが特別なわけではない。2019年の東京ドーム2daysをステップにして、いろいろなライヴや活動展開を水面下で動かしていたと聞く。それらのほとんどが新型コロナウィルスの世界的流行で白紙になったが、それでも止まることを良しとせず、できる活動をしてきた彼ら。このコロナ禍の時間で感じたこと、鬱積した想いを糧に、日産スタジアム2daysという新たな1歩を踏むこととなる。さらには、昨夜、12月20日の横浜アリーナ公演では、女性限定ライヴ「QUEEN’S PARTY」を東京、名古屋、大阪、福岡、札幌、ファイナルはハワイという日程で2024年に開催することも発表した。この「QUEEN’S PARTY」でのツアーも初の試みである。

彼らはアフターコロナに向けて、動き出している。世界を巻き込んだ、未曾有宇の出来事の先、その誰も経験したことのない真っ新な世界にどんな足跡をつけていくのか、見届けたい。

文:大西智之
写真:田中和子(CAPS)

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