ピアニスト角野隼斗/かてぃん、東進でオンライン特別講演会を実施「好奇心を原動力として、学ぶことの楽しさを感じ、創造力を磨いてほしいと思います」

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東進ハイスクールを運営するナガセは10月29日、東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程を修了後、国際的なピアニストとして活躍している角野隼斗を招いた将来のキャリアを考える特別講演会を、選抜制の「東進ハイスクール スーパーエリートコース」の生徒(中学生・高校生)を対象にオンラインで実施した。

角野隼斗は1995年生まれ。開成中学・高等学校、東京大学工学部を経て、2020年に東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程を修了。卒業時に、ピアニストとしての活動が評価されて東京大学総長大賞を受賞。2018年にピティナ特級グランプリを受賞。これをきっかけに、本格的に音楽活動を始める。Cateen(かてぃん)名義で活動するYouTubeの登録者数は100万人を突破している。東進卒業生。

この特別講演会の内容を一部を紹介する。

【講演内容】 タイトル「創造力はゼロから生まれない」

小学校入学前からピアノをはじめてさまざまなコンクールで受賞を重ね、ピアノはいつも傍らにある熱中できるものであり、人生に欠かすことのできない存在でした。中学、高校、そして大学と、好奇心を持ってやりたいことに打ち込むことができる環境に身を置けたのはとても良いことでした。

志望校を決める際、音大に進む選択肢もありましたが、当時の自分はクラシック音楽から少し離れていたことと、元々数学が好きだったこともあり、東大を選択しました。東大にはいろいろなタイプの優秀な人がたくさんいて、なおかつ音楽と数学の二つを学ぶことができる最高の環境だったと感じています。大学で研究をする上で、創造性を磨くこと、そして自分しか持っていない強みを探し 出すことが何よりも大事であることを肌で感じました。大学院1年生の時から徐々に音楽の仕事が増え始めてきた中で、自分にしか出来ないことは何だろうと自問した結果、最終的にはピアノで生きていくことを決めました。東大で学んだ知識や研究の経験は、音楽家として活動する上でも大いにプラスになっていると感じています。

唯一であることは何よりも価値あるものです。と同時に、唯一であることは不安なことでもあります。そのため、歴史や伝統を学ぶことは、知識の蓄積となり自信となっていきます。好奇心を原動力として、学ぶことの楽しさを感じ、創造力を磨いてほしいと思います。

講演後には、角野先生から「伝統を未来に残すための現代的なアイディアを提案してください」と課題が与えられ、グループに分かれたディスカッション、角野先生へのプレゼンが行われた。

参加者の声

好きなことを掛け合わせて生まれる化学反応

角野先生が、ピアノと、数学やYouTubeを掛け合わせたように、好きなことを掛け合わせることで、違った魅力が生まれる化学反応を起こせることを学びました。将来は弁護士として活躍したいと考えていますが、得意分野である数学と掛け合わせて、データ分析の数学的観点から何ができるかを考えていきたいです。
(東京都 私立 開成中学校 2年)

先人の功績を学んで、新しい扉を開いていく

講演中にご紹介いただいた「巨人の肩の上に立つ」という言葉がとても印象に残りました。先人が積み重ねた功績をしっかり勉強することで、今の研究の最先端につながる。前例のないことに挑戦するのはとてつもない苦労となるかもしれませんが、角野先生の講演を通じて、今までにないことにチャレンジしていく勇気をもらいました。
(東京都 私立 桜蔭中学校 1年)

自分の得意を生かした将来の選択

角野先生のお話を聞き、難関大学に進学したからといって、その先にある選択肢を決めつけるのではなく、もっと自由な考え方で、視野を広げて自分の武器をしっかりと生かせる道に進みたいと感じました。
(東京都 私立 渋谷教育学園渋谷高校 1年)

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