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【映像化決定記念】 9年目を超えてさらなる輝きを見せる「五人のクイーン」の一夜の宴『i☆Ris 9th Anniversary Live ~Queen’s Message~』レポート

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『i☆Ris 9th Anniversary Live ~Queen's Message~』より

『i☆Ris 9th Anniversary Live ~Queen’s Message~』より

今年4月より5人体制で新たなスタートを切った声優&アイドルのハイブリッドユニット「i☆Ris」。そのデビュー9周年目を祝う記念ライブが11月7日に幕張メッセ・イベントホールで開催された。4~7月に行われた6thライブツアーを経て、磨き上げられた5人のi☆Risによるパフォーマンスと、10年目に向けてますますテンションの上がる彼女達の元気な姿が楽しめた。2022年3月9日にBlu-ray&DVDの発売も決定した、この一夜限りのスペシャルライブの詳細を改めてレポートしよう。


■5人のクイーンが魅せるダンスとハーモニーの饗宴が幕張メッセを熱くする

会場内がファンが輝かせる5人のイメージカラーのコンサートライトで満たされる中、スクリーンにライブタイトル「Queen's Message」が映し出され、いよいよ9年目のi☆Risの始まりを飾るライブの幕が上がった。

ドレスとティアラをまとった5人がオープニングPVに登場し、その都度歓声の代わりの拍手が巻き起こる。そして全員が登場してライブが始まる……と思ったところで、突然PVが猛スピードで巻き戻っていく! そして映像が途切れると、ステージ上には椅子に座って眠るクイーンのような姿の5人が。そして彼女達が目覚めて立ち上がり、今度こそライブの幕が切って落とされた。

・幻想曲WONDERLAND

オープニングを飾るのはデビュー1周年シングルの「幻想曲WONDERLAND」。ファンタジックなメロディとリリックに彩られたミュージカル仕立てのナンバーを、ティアラをかぶり青いドレスとマントをまとった「クイーン」の姿で5人が熱唱。ファンもメロディに合わせた力強いクラップで盛り上がり、10年目への新たなスタートを印象づけるようなi☆Risの選曲とパフォーマンスに一曲目から会場が一体になって盛り上がっていった。

・ありえんほどフィーバー

「9周年i☆Risちゃん、おめでとう。これからもまだまだ大きなステージに立てるように頑張っていくからよろしくな!」

久保田未夢の熱いゲキを合図に全員がマントを脱ぎ捨てて始まったのは、5thツアーのテーマ曲「ありえんほどフィーバー」。激しいビートと共に5人がハーモニーで、一度きりの人生を元気に突き進もうという歌を奏でていく。間奏では「最高の時間にしよーねー!」と客席にメッセージを送って、次の曲に向けて場内のテンションを上げていった。

久保田未夢

久保田未夢

・5STAR☆(仮)

「みんなも一緒に手を叩いて盛り上がりましょう!」
「みんな動画見て覚えてきてくれた!?」

そんなMCにファンは絶妙なクラップで応える。そんな三曲目はライブ初披露となるアッパーチューンな自己紹介ソング「5STAR☆(仮)」だ。

山北早紀

山北早紀

リーダー・山北早紀の作詞による各自のぶっちゃけすぎる自己紹介とツッコミの連続に、観客も声こそ出せないが心の中で爆笑しているかのように熱量を上げていく。そして最後は「今日はみんなよろしくねー!」のかけ声と共に、五人がVサインを組み合わせて星を作って、ライブのスタートダッシュを最高のテンションで締めくくった。

「11月7日、i☆Risちゃんデビュー9歳の誕生日です!」

歌い終えてのMCパートでは、9周年を迎えた喜びも交えた自己紹介パートで盛り上がり、ライブ直前にアップされた「5STAR☆(仮)」の動画でクラップなどを覚えきてくれたファンのみんなへ感謝の言葉が贈られた。

5人体制になって数ヶ月が経ち、これまで6人でやってきた振り付けなども5人用に組み直して覚え直してきたi☆Ris。「まだ5人バージョンを披露していない曲も見せていきます!」という宣言と共に再びライブパートへ。

・Cheer up
・イノセントイノベーション

再開一曲目は、今回がライブ初披露となる「Cheer up」。ネットで公開されたMVでも話題となった5人体制で積み重ねてきたレッスンの成果でもあるハイレベルなダンスのコンビネーションと共に、みんなを応援する気持ちを元気にかわいく唄い上げた。

茜屋日海夏

茜屋日海夏

続く「イノセントイノベーション」もテンポの良いダンスと共に素直な気持ちで前に進もうという歌を見事なハーモニーで熱唱。曲の後のMCではメンバーから「ダンスナンバーの連続で疲れた」という声が漏れるほどの激しくも心に響くステージとなった。

芹澤優

芹澤優

若井友希

若井友希

そんなステージを経てのMCタイムでは、ここまでまだツアーで披露したナンバーを唄わずに5人バージョンのダンスでがんばったとアピール。そして休憩も兼ねて、それぞれの個性や好みが盛り込まれた今回の衣装をファンに紹介していった。

・Vampire Lady

山北「まだまだみんなのこと、誘惑していいですか?」

そんなアピールからファンのみんなへのスタンディングを求めて、再びライブがスタート。闇を思わせる暗めのライティングの中、ステージへとせり上がってきたパーティーテーブルに5人がセクシーに座って始まったのは、久しぶりの披露となる「Vampire Lady」。座りながらテーブル上のグラスを手にしたり、間奏では唇に指を当てて秘密を求めるジェスチャーをしながら襲いかかるポーズをとったりなど、艶っぽいパフォーマンスを繰り広げた。

・Baby…
・One Kiss

前曲から一転するように、まばゆい光とリズミカルなビートが場内を包み込んで始まったのは、すれ違う大人の恋心を唄った「Baby…」。ソロボーカル&4人のダンスという構成でメンバーそれぞれのクールなボーカルが繋がっていき、最後はライティングに照らされながらの5人でのダンスパフォーマンスで締めくくられた。

続く「One Kiss」も次々と変わるソロボーカルと他の4人のキレのあるダンスのアンサンブルが見事なパフォーマンスを描き出して、ライブ前半戦を最高の盛り上がりで締めくくった。

■ひと味違った大人のi☆Ris…そして初めての大仕掛けパフォーマンスも!

・Summer Dude

場内が暗闇に包まれ、ライティングが客席を照らし出す。すると静かなさざ波の音が響き渡り、スクリーンには海辺でまったりとしたプライベートを過ごすi☆Ris5人の姿…8月に発売した最新シングル「Summer Dude」のMVが映し出される。そして映像がラストに近づくと、ポップなイントロに合わせてステージにはパールホワイトのロングスカートをまとった5人が登場。アップテンポなメロディとダンスで紡がれる夏の恋の歌に場内もアッパーな空気に包まれていき、サビでは5人とファンが一緒にクラップを重ねるなどして盛り上がった。

・12月のSnowry

前曲のラストでポーズを決めた5人は、そのまま次の曲へと入っていく。ここで披露したのは前曲から一転しての冬の曲、しかも12月8日発売の新曲「12月のSnowry」のライブ初披露というファンには嬉しいサプライズだ。メロウなメロディに乗せてしっとりとハーモニーを重ねていくi☆Risとしては珍しい大人びた一曲で、5人の曲の世界に入り込んだような愁いを帯びた表情から紡がれる歌声がそれをより際だたせる、見応えのあるステージとなった。

・Happy New World☆

「さあ、ここからはもっとみんなの近くに行っちゃうよ! 後ろ覚悟しておけー!」

「Happy New World☆」の元気なメロディと共に飛んだゲキを合図に、5人がそれぞれトロッコへと乗り込んでいきアリーナの客席の中へと進んでいく。後のMCで明らかになるが、i☆Risが自分達のライブでトロッコに乗り込むのは9年目にして初めてのこと。周りをファンに囲まれながら、同じメロディを一緒に奏でる喜びを唄ったナンバーを熱唱。
「ありがとー!」「幕張ー!」「最高だぜー!」
そんな歓喜の叫びも歌に盛り込みながら、5人はファンの間近で喜びをハモらせていった。

・ブライトファンタジー
・Thank you forever!

トロッコに乗ったまま始まった次の曲は、i☆Risのホームグラウンドとも言えるアニメ『プリパラ』第2シーズン・第3クールオープニングテーマの「ブライトファンタジー」。

「みんな一緒にキセキ起こそうよ!」

『プリパラ』のらぁらを思わせるセリフも交えて歌が始まると、アリーナ全体に散らばっていたトロッコが中央に集まって繋がり、客席の真ん中に5人が勢ぞろい。そしてトロッコを乗り変わると再びアリーナ全体へと散らばりながらキセキのパフォーマンスをファンの近くに届けに行った。

さらに次の曲「Thank you forever!」ではトロッコがそれぞれリフトアップして、上の階の客席の近くにまで5人が接近。誰もが一人きりじゃない、これから一緒に同じ道を歩んでいこうという歌を、同じ目線で語りかけるように唄ってくれたことは上の階のファンには嬉しかったはずだ。

さらにライティングの演出でホールの天井が満点の星空となり、上と下からまばゆい輝きでリフト上のi☆Ris達を包みこむ美しい情景が出現。その光景に感極まったのか終盤で山北が歌えなくなり、他のメンバーが「さきちゃん、リーダーでいてくれてありがとうー」と声を掛けて励ます中、いよいよライブもラストスパートに。

・Color

「デビュー9周年だもんね! この歌唄わなきゃ終われないよね!」

その言葉と共に始まったのは、i☆Risのデビュー曲である「Color」。5人のイメージカラーのライティングとコンサートライトで包まれた場内を、トロッコで移動しファンの声なき声援に応えながら自分達の始まりの歌を熱唱する5人。そして再びステージに戻った5人は「みんなここまで応援してくれてありがとう! これからもよろしくね!」とデビューからここまで支えてくれたファンに感謝の言葉を贈り、最後は「私達、i☆Risでーす!」とデビューイベント告知チラシの集合写真を再現して締めくくるという、当時からのファンには懐かしいサービスで締めくくった。

歌い終えた後のMCでは、初めて自前のトロッコ&リフターに乗ってファンの近くに行けた嬉しさを語った。そして最後の方で歌えなくなってしまった山北をみんなでいじりながらも、9周年を超えてもまだまだ大きなステージに立たせてくれるファンとスタッフに感謝の言葉を贈った。そんな思いを「ドリームトレインは続く」という言葉に込めて、いよいよライブはラストナンバーに。

・Goin'on

「今すぐドリームトレインで出発しよう!」

そんなかけ声と共に始まったのは、『プリパラ』第2シーズン・第4クールオープニングテーマ「Goin'on」。希望や不安を抱えながらも、仲間と手を繋いでトキメキやキラメキを目指して進んでいこうという歌詞は、ある意味i☆Risが歩んできた9年間そのもの。そんな思いを込めた5人のダンスとハーモニーに、ファンもありったけの思いを込めてコンサートライトを振って応えていく。そして「ドリームトレイン出発進行!」に合わせたトレインダンスから、最後に「終わらない…」の見事なハーモニーに9年間の思いを込めて、ライブは大団円となった。

■9年間の様々な思いを抱えながら、i☆Risはパワー全開で未知なる10周年へ!

ライブが終わると同時に、会場はアンコールを求めるファンのクラップが響き渡る。そしてスクリーンにはそれに応えるように手書きのメッセージが映し出される。それはメンバー5人それぞれのi☆Ris9周年への想いとファンへの感謝を綴った手紙だった。

実は予想外だったグループ結成や、5人それぞれに異なる「アイドル」に対する様々な考え方から衝突したこともあったなど、気を許した仲間やファンにだからこそ語れるような本音も綴られていた。でも、5人全員に共通していたのは「i☆Risでやれて良かった」「これから先もi☆Risでやっていきたい」という想い。

一人ずつの手紙が終わるごとに場内は大きな拍手で包まれ、そして全員の手紙が終わったところでライブTシャツとお揃いのスカートをまとった5人が再びステージに登場し、アンコールステージがスタートした。

・ドリームパレード

アンコールの幕開けを飾ったのは、i☆Riのライブの定番中の定番ナンバー「ドリームパレード」。ライブ終盤とは思えないキレのあるダンスとボーカル、そしてラスト近くの全員揃ってのフレンチカンカンなど、5人になってもさらに完成度が上がっていくパフォーマンスで、手紙コーナーで一息ついていた感のあった場内の空気を再び熱くさせていった。

曲を終えてからのMCでは、さっきの手紙こそが「女王達からの手紙」=「Queen's Message」だったという種明かしや、お祝いのケーキやファンとの記念撮影、そしてライブグッズ紹介などでまったりとした時間が流れていく。

最後は5人それぞれから今回の9周年ライブへの想いが語られる。

「久々にファンとリアルで会えて良かった」(久保田)
「9年続けてきた一体感が嬉しい。i☆Risで良かった」(若井)
「まだまだ勢いは止まらないので応援よろしく!」(茜屋)
「みんなと9周年を過ごせて幸せ! もっともっと色々な人にi☆Risを好きになってもらって、10周年もその先もがんばっていきたい!」(芹沢)

そして最後を締めるリーダーの山北は……
「i☆Risが最初で最後のアイドル活動だから売れたい! はじめはみんな10代で、まだ我が強くて大変だったけど、i☆Risはドンドン居心地の良いグループになっている。10周年後もワタシは続ける気満々なので、これからも応援して下さい! 売れるぞー!」(山北)

そんなコメントで笑いを誘いながらも、今日のライブを最後まで応援してくれたファンに5人揃って深々と一礼。そして「今日は大人っぽい曲が多かったから、ラストは可愛く終わろう! みんなもいっぱい拍手してパワーぶつけて!」と、正真正銘のラストナンバーへとファンを導いた。

・アルティメット☆MAGIC

最後を飾るナンバーはTVアニメ『賢者の孫』オープニングテーマの「アルティメット☆MAGIC」。「常識をぶっ飛ばして未知の世界へ」「世界を大胆に塗り替えよう」「究極の未体験をみせてあげる」など、10周年の世界へと羽ばたいていくi☆Risの未来にこれほど相応しいナンバーはない。

色とりどりのライティングとコンサートライトに包まれながら、可愛さと熱さが詰まった曲を「10年目のi☆Risにもついてきてよねー!」というメッセージと共に5人はパワフルに唄い上げていき、最後までハイテンションに9周年ライブを締めくくった。

すべての曲を歌い終えて「ありがとうございましたー!」と深々と一礼するi☆Risの5人。

「いつかみんなに「超かわいい」コールを再び言ってもらいたいので、それまでがんばる」

新型コロナ禍で応援などが制限されている中でも、熱く応援してくれるファンへ感謝の言葉や、ステージを横断しながらのファンへの別れの挨拶などを終えて5人はステージ最上段へ。

「10周年にむけてがんばるぞー!」と叫んだ後、マイクを外して生の声で「本日はありがとうございましたー!」とのお礼の言葉を応援してくれているすべてのファンに送って、3時間弱のライブは幸せな余韻と共に幕を閉じた。

アイドル&声優ユニットとしてはベテランといってもいいキャリアを積み上げながらも、さらなる進化とパワーアップを予感させてくれたi☆Risの9周年ライブ。そして22年より10周年イヤーを迎える彼女達がどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、これからの活躍からますます目が離せなくなりそうだ。

取材・文:斉藤直樹

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