U2、「アクトン・ベイビー」30周年記念アナログ盤とデジタル・ボックス・セットがリリース決定

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U2が、1991年にリリースした「アクトン・ベイビー」(Achtung Baby)の30周年記念エディションのリリースを発表した。11月19日にスペシャル・アナログ盤(スタンダード・ブラックLP、デラックス・カラーLP)、12月3日には50曲入りデジタル・ボックス・セットがリリースされる。

30年前、ヴォーカルのボノは「アクトン・ベイビー」を「4人の男がヨシュア・トゥリーを切り倒す音」と表現。ニューヨーク・タイムズ紙のジョン・パレレスは「余計なものを削ぎ落とし、古い型に逆らうことで、U2は1990年代に向けて戦うチャンスを自らに与えた」と評し、LAタイムズ紙のロバート・ヒルバーンは「U2が暗黒の中へと大胆に降下する」と書いた。

「アクトン・ベイビー」は1991年11月18日にリリースされたU2の7枚目のスタジオ・アルバム。グラミー賞「最優秀ロック・パフォーマンス」を受賞し、全米1位を獲得、U2の代表曲の中でも人気の高い「ワン」を収録するこのアルバムは、90年代における、そしてU2のキャリアの中でも最重要アルバムの一枚となった。ベルリンのハンザ・スタジオ、そしてダブリンのウィンドミル・レーン・スタジオで半年をかけてレコーディングされ、プロデュースを長年のコラボレーターであるダニエル・ラノワ、ブライアン・イーノ、スティーヴ・リリーホワイトが務め、エンジニアにフラッドを迎えた。「ザ・フライ」「ミステリアス・ウェイズ」「ワン」「リアル・シング」「ワイルド・ホーセズ」の5枚のシングルがリリースされている。

アクトン・ベイビー」30周年を記念し、ベルリンのクロイツベルクにある伝説のハンザ・スタジオで、U2とベルリン在住のフランス人アーティスト、ティエリー・ノワール(ベルリンの壁に初めて絵を描いたアーティスト)による、1回限りのインスタレーション「U2 X THIERRY NOIR」が実現する(11月19日〜26日)。30年前、ノワールはボノの依頼で、今ではアイコンとなった東独製車トラバントの一連の絵を描き、それらはアルバムのアートワークや1991年の「ZOO TV ツアー」のモチーフに使用された。「U2 X THIERRY NOIR」では、ノワールが新たに手がけた2021年版トラバントと並び、ベルリンの壁に描かれた特別な壁画も公開される。

12月9日にロンドンのオークション・ハウス、フィリップスで行われるNew Now セールの一環として、このトラバントのボンネットはオークションにかけられ、収益はBerlin Institute for Sound and Musicに寄付される。

12月3日に配信される「アクトン・ベイビー」30周年記念デジタル・デラックス・ボックス・セットは、「アクトン・ベイビー」(2018リマスター)、「Unter Remixes」「Uber Remixes」「B-Sides」の全50曲を収録、22曲が初デジタル配信となる。11月19日には「アクトン・ベイビー」(2018リマスター)と「Unter Remixes」が先行配信される。

U2は先日、2年ぶりの新曲であり映画『SING/シング:ネクストステージ』のサウンドトラックのリード曲「ユア・ソング・セイヴド・マイ・ライフ」をリリースしたが、この曲のミュージック・ビデオが公開された。

U2、イルミネーション、ユニバーサル・ピクチャーズ、及びリパブリック・レコーズは、北米の恵まれない地域の学校に通う子供たちに音楽を核とした教育を提供する非営利の教育団体「Education Through Music(ETM)」をサポートすることを発表、ETMとのコラボレーションでこのミュージック・ビデオを制作した。

ミュージック・ビデオにはETMの生徒と教師が出演しており、音楽によってサポートを得たことや、強さや喜びを見出したというストーリーを、声と字幕で伝えている。

ビデオのディレクターは、LAを拠点に活動するアヤ・タニムラ(過去にケイティ・ペリー「Roar」他、リアム・ペイン「Sunshine」、チャーリー・プース「Dangerously」などのMVを手掛けている)。

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