倉木麻衣 デビュー20周年ライブをWOWOWで12/8放送、見どころコメントも到着

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「倉木麻衣 20th Anniversary Day WOWOWスペシャル」

倉木麻衣がヒット曲のオンパレード、そして多彩な楽器とのコラボで魅せたデビュー20周年ツアーファイナルの模様がWOWOWで12月8日に放送される。

デビュー20周年を記念するツアーファイナル。1999年のデビュー曲「Love, Day After Tomorrow」が、いきなりミリオンセラーとなり、一躍スターダムを駆け上がった倉木麻衣。どこかミステリアスな佇まいとあどけなさの残る顔立ちが印象的なミュージックビデオを覚えている人も多いだろう。あれから20年を経てなお、最新の42ndシングル「きみと恋のままで終われない いつも夢のままじゃいられない/薔薇色の人生」まで、オリコンのチャートでトップ10入りを続けている。

幅広く支持を集めるアーティスト、倉木麻衣が8月から記念ライブ「20th Anniversary Mai Kuraki Live Project 2019 “Let’s GOAL!~薔薇色の人生~”」を開催。そのファイナルはキャリアに裏打ちされた豊かな音楽と、感謝の気持ちに溢れたものだった。

観客が主役の登場を催促するように手拍子を打ち始め、大型スクリーンにはデビュー曲「Love, Day After Tomorrow」の映像が流れはじめた。と同時に、暗がりに光が差し、チェアーに腰かけて歌う倉木麻衣が姿を現した。なんと、MVと同じ服装とヘアスタイルではないか。当時と変わらぬ愛らしさに度肝を抜かれた。オーディエンスは熱狂とともに倉木を迎え入れ、場内のボルテージは瞬く間にマックスに達した。

柔らかに歌いかける「Stay by my side」の前には、直筆で思いを伝えた倉木。歌手になったあの日から20年、諦めずに続けてきてよかったと、率直な思いと感謝の言葉がスクリーンを飾った。

続く「Secret of my heart」は、初めてアニメ「名探偵コナン」とタッグを組んだナンバー。のちに、「同じアーティストにより歌われたアニメシリーズのテーマソング最多数」でギネスレコードの第一歩となる、記念碑的作品だ。

序盤から惜しげもなく名曲が次々に披露されるなか、第一弾のスペシャルゲスト・all at onceを招き入れ、「Long distance」で艶やかな美声を響かせ合った。

かと思えば、スタイリッシュな女性サックス奏者がスモーキーな音色を奏で、場内の空気はがらりと大人なムードに。ドレスに着替えた倉木は、大人の女性らしく「Missing You」を切なく歌い上げた。

実は、今回の全国ライブは「楽器とのコラボ」がテーマの1つで、長年温めていた夢の実現でもあったという。中盤セクションでは、描いていた音楽への夢を具現化し、聴衆を色鮮やかで奥深い音楽の世界へと誘った。

ストリングスと静かに、シアトリカルに語り合うような「冷たい海」。デビュー曲を手がけた大野愛果が奏でるピアノで「Tonight, I feel close to you」を歌い合った後は、固く握手を交わした。難病と闘いながらニューヨークのカーネギーホールなどで演奏する奇跡のピアニスト、西川悟平と、チャリティーソング「あなたがいるから」に詰まった真心を届けた。

キャリアの中で紡いできた絆や経験を歌に乗せた後、17歳の思い出を語り始めた倉木。離ればなれになる友との思いを綴った「happy days」は、ナチュラルなアコースティックギターの伴奏で歌唱。飾らない洗い立てのコットンシャツのような歌に心がふわりと温かくなった人も多かっただろう。

スペシャルライブらしい、アニメ「名探偵コナン」とのコラボを振り返るパートも大いに盛り上がった。アニメの名場面を背景に、「Time after time ~花舞う街で~」を歌ったのに続き、ギネス認定曲「渡月橋 ~君 想ふ~」をしっとりと。「きみと恋のままで終われない いつも夢のままじゃいられない」を披露すると、会場を埋め尽くすバラ色のペンライトは、歌声に呼応するように揺れ幻想的な光景を創り出した。

ライブ終盤は、オーディエンスと一体となって盛り上がれるナンバーの応酬となった。ダンサブルなビートに合わせてドレス姿からデニムスカートへと早変わりし、「Let’s Go !」を情熱的に歌唱したかと思えば、ダンサーを従えて軽やかにステップを踏みながら、ストリート感のある「Change」を届けた。

ディストーションギターが響き渡り、観客から威勢の良い掛け声が飛び交った「SAWAGE☆LIFE」。「もっともっとアツい時間にしていきましょう!」と叫び、「ベスト オブ ヒーロー」へとなだれ込んだ。CMソングとして大ヒットした爽やかなアップチューン「Feel fine!」では、飛び跳ねるオーディエンスが文字通り会場を揺さぶった。

「皆さんにとって、薔薇色の人生でありますように」と願った「薔薇色の人生」では、客席から「Mai-K!」の声が飛び交った。キラキラとハッピーなムードに包まれて本編は幕を下ろした。

ステージから主役が去った後も、観客の熱は冷めやらぬまま。その熱意に応えるべく、「JUMP! JUMP!」で再び舞台へ姿を見せた倉木の表情は、喜びでひときわ輝いていた。

「(皆さんの)美しい歌を聴かせてください」と呼びかけた、「chance for you」は、倉木自身にとって思い入れの強い楽曲。その後に続けたのは、ZARDの名曲「負けないで」のカバーだった。「たくさんの勇気をもらっている曲」と紹介し、こぶしを握りながら自らを、そしてオーディエンス一人一人を鼓舞するように歌う姿が印象的だった。

パワフルなナンバー「always」では、華やかにキャノン砲が打ち上げられオールラストとなる…はずだった。しかし、ここでサプライズが用意されていた。この日は、誕生日が2日後と間近に迫っており、会場全員から「ハッピーバースデー」の歌のプレゼント。最新アルバムのアートワークをそのままプリントした特製ケーキを見て、「今はこんなことができるんですね」と驚く倉木。「自分の顔をカットして食べるのはちょっと…」とつぶやくと、会場から笑いがこぼれた。

この後、倉木は別れを惜しむように、ステージの端から端まで何度も往復し手を振っていた。このピュアで飾らない人柄もまた、彼女が愛され続ける理由だろう。清らかな歌声と音楽へのあくなき探求心、チャーミングな人柄に一度でも触れたら魅了されてしまう。それが十二分に伝わる3時間だった。

表情豊かな歌声と、それを彩る豊かなサウンド、熱くエモーショナルなパフォーマンス、息遣いや輝く表情までもが伝わる映像で、この素晴らしい時間をぜひ追体験してほしいものだ。

そして、この20周年記念ライブと合わせて、MVコレクション、ライブヒストリー、そしてテレビ初のドキュメンタリーが12月8日に一挙放送される。約10時間に及ぶ特集「倉木麻衣 20th Anniversary Day WOWOWスペシャル」をご堪能いただきたい。さらに、本人の見どころコメントも到着。こちらも是非、チェックしてほしい。

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