「YATSUI FESTIVAL!2018」過去最大規模で開催、大成功で終了

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やついフェス17日フィナーレ写真

6月16日・17日、やついいちろうプレゼンツのフェス「YATSUI FESTIVAL! 2018」が開催された。

毎年、動員と会場数を拡大し続けて2018年で7回目、今年はTSUTAYA O-EAST、duo等渋谷・道玄坂のライブハウス12会場で開催。バンド、ソロ、アイドル、お笑い芸人、DJ、トークショー等、2日間で323組のアクトが出演し、過去最大の規模となった。

2018年は、事前に「やついフェスキャンペーンガール」のオーディションを開催し、ファイナリストまで勝ち残った11名がフェスに出演するという、初めての試みも。また、インフラの面でも、今年から託児所が設けられるなど、新たな拡充がなされていた。

初代やついフェスキャンペーンガールグランプリに選ばれた、安藤きらり、田中しろめは公約通りビクターエンタテインメントから歌手デビューが予定されている。
 

やついフェスキャンペーンガール初代グランプリ写真

やついいちろう コメント
7回目のやついフェスも無事大成功で終了しました。出演してくれたアーティストの皆さん、スタッフの皆さん、そしてなにより遊びに来てくれた皆さん、本当にありがとうございます!今年から託児所や充電場所を作ったりと、より快適なフェスを目指して色々サービスを充実させようと考えて実行しました。もし今年もなにかしら気付く事があれば色々教えてください。来年にはその部分を改善してもっと良いフェスにしていくつもりです。お客さんと一緒にもっと良いフェスを目指して行きたいと思ってます。今後ともよろしくお願いします!やついフェスは毎年6月3週目の土日です。来年は6月15日16日。是非また遊びに来てください!!

<ライブレポート>
初日6月16日は、O-EASTにてやついいちろうのDJを経て巨大やつい人形登場、そして神谷明が「バビル2世のテーマ」「キン肉マンのテーマ」等をメドレーで熱唱し、キン肉スグルとケンシロウの声で開会宣言、トップの渋さ知らズオーケストラへ──という、毎年恒例のオープニングでスタート。

その渋さ知らズオーケストラには、今年は小島麻由美が参加。また、大友良英スペシャルビッグバンドにはのんが加わり、ギターとボーカルでパフォーマンス。

ザ・クロマニヨンズや永井真理子といったベテラン・アーティストも、当フェスに初出演。ザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトは、「さっきトイレに行こうとしたらペンギンズのアニキに会いました。めったにないことです」と、このフェスならではの喜びを口にする。

10年間活動を休んでいたが、2017年から再始動した永井真理子は、「ミラクル・ガール」等の大ヒット曲や、昨年10月リリースの最新アルバム『Life is beautiful』のタイトル・チューンなど7曲を披露。「久しぶりにステージに立って、この景色を見ると最高にうれしいです」と、感激を露わにした。

O-EASTで行われる『やついフェス』の名物、『やついフェススペシャル歌合戦』、1日目はやついいちろう・マキタスポーツ・ナイツ塙・Sundayカミデが司会、審査員がしまおまほ(米米CLUBのコスプレでジェームズ小野田付き)、バック・バンドは毎年おなじみのカルメラが務める、という布陣。

「これからいろんな、『何をしてるんだろう? この人たち』ってことが起きるけど、口角だけは下げないで!」という、やついによるお客さんへのお願いの言葉で開始。

ぱいぱいでか美&マッチョ29が「USA」(DA PUMP)を歌唱&ダンス、エロメン一徹&月野&今立による「月野のDJが音が出ないさまを今立ちが実況する」爆笑ショー、DJ KOOがTKクラシックスを次々とプレイ→後半カルメラが加わり川村ゆきえが現れてボーカルを──と、『歌合戦』参加者たちが、次々に歌を披露していく。

優勝を勝ち取ったのは、最後に西城秀樹コスプレで「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」を熱唱した大槻ケンヂ。受賞の言葉は「え? ほんと? なんかスベったかと思ったのに」だった。

1日目の最後は、O-EASTにて、DJやついいちろうのプレイの後、残っている出演者全員で、曽我部恵一が作った『YATSUI FESTIVAL』のテーマソング「月が今夜笑ってるから、ぼくらそっと東京の空を見上げる」を歌う、という恒例のフィナーレ。

曽我部のアコースティック・ギターで、やついや中村一義、ハリウッドザコシショウや曽我部自身に加えて、永井真理子もソロでボーカルをとるレアなステージとなった。

2日目のO-EASTは、やついのDJ&巨大やつい人形からの、7人でジャンベを叩きまくる縄文太鼓 茂呂剛伸のパフォーマンスを経て、水前寺清子が『やついフェス』初登場。

「365日のマーチ」や「ありがとうの歌」などの、昭和を代表する大ヒット曲で参加者をがっちりつかむ。「浪花節だよ人生は」では本人の呼びかけに応えて怒号のような「チーター!」コールが。TUBEの「さよならイエスタディ」のカヴァーも披露。オーディエンスのすさまじい反応に、水前寺清子、「毎年ここでショーやりたいね」。「ほんとですか!じゃあ毎年出てください! 命続く限り出てもらいます!」とやつい。最後は再度「365歩のマーチ」を歌ってしめくくった。

その後O-EASTにはサニーデイ・サービス、duoには石野真子、club asiaには小山田壮平等、多数のアーティストが出演。

なお、この日のVUENOSはオープンからクローズまでSundayカミデプレゼンツのイベント『Lovesofa』となり、奇妙礼太郎など『Lovesofa』に縁の深いアクトたちがステージに立つ。

O-EASTとduoの転換中に、芸人たちのネタコーナーがあるのも『やついフェス』の特徴。この2日目は、流れ星、どぶろっく、阿佐ヶ谷姉妹、いつもここから、マツモトクラブなど、多数の芸人が会場の爆笑をさらった。

2日目の『やついフェススペシャル歌合戦』は、やついいちろう・マキタスポーツ・Sundayカミデが司会、審査員は今立進&片桐仁、バックはカルメラ。やつい、「朗報です。今日はカルメラさんが活躍します。昨日は5組中3組が使いませんでした、カルメラを」。初日はカラオケやDJのアクトが多くてそうなったことを受けての報告だった。

半田健人が「Justiφ’s」をすばらしい歌唱力で歌い上げたと思ったら、バチェラー・ガールズ&小柳津倫太郎が「OLのカラオケ感がすごい」(by今立)歌唱で松田聖子の「スイート・メモリーズ」を歌う。

そして西寺郷太が米米CLUB の“TIME STOP”をすさまじいボーカル力で聴かせたと思ったら、やついフェスキャンペーンガールの11人が順番にトシちゃんのモノマネで「抱きしめてトゥナイト」を過剰にもほどがある自己アピールを織り交ぜながら歌い踊り、次に田村芽実が岩崎宏美の「ロマンス」をしっとりと聴かせる──という、「うっとり」と「爆笑」が交互にやって来る(今立曰く「汚しては拭いてきれいにする、の繰り返し」)パフォーマンスの末に、ステージに上ったのはダイヤモンド✡ユカイだった。

RED WARRIORSの名曲「バラとワイン」で、参加者だけでなくソデのマキタスポーツも大歓喜、歌詞を一緒に口ずさむ。

なお、優勝は、バックを務めたカルメラだった。

O-EASTがBiSHのステージで、2日間でトップレベルの熱さをフロアにもたらしたあと、やついいちろうのクロージングDJ。ここで、優勝するとビクターからデビューできる『やついフェスキャンペーンガール』の結果発表が行われる。

が、それぞれがライブ観に行っていたりして、やついが呼び込んでも誰も出て来ない。で、ようやくひとりふたりと出て来るも、11人全員揃うまで20分以上かかり、その間、やついがひとりずつどこに行っていたのかを問い質して説教しまくる──という、前代未聞の展開に。

その末、田中しろめと安藤きらりのふたりが、優勝を告げられた。

その発表のあとはやつい+今立進+片桐仁の危険日チャレンジガールズにDJとしてRAM RIDERとDOTAMAも参加して「いいね」と「FUNKY FUN」、というダブル・サプライズもあり。「FUNKY FUN」ではステージ上の5人と共にフロアいっぱいにタオルが回った。

フィナーレは今日も、残っていた出演者全員で、「月が今夜笑ってるから、ぼくらそっと東京の空を見上げる」。曽我部恵一、西寺郷太、たんこぶちんMADOKA、マキタスポーツ、小山田壮平、川本真琴などがリード・ボーカルをとり、過去最高に濃密な2日間が幕を閉じた。

なお、最後にやついは来年の開催を発表。6月15・16日に行うことをアナウンスした。「毎年6月の三週目の週末だと覚えてください!」

文:兵庫慎司

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