サンタナの超豪華盤

コラム 高橋裕二の洋楽天国

左より「サンタナ」「天の守護神」

先週の23日、サンタナの超豪華盤「サンタナ」が発売された。ソニーミュージックのHPによると以下だ。

「新人バンドだったサンタナが、あのウッドストック・フェスティバルで披露した観客の度肝を抜く凄まじいパフォーマンスで全米に衝撃を与えたのが1969年8月16日。その興奮冷めやらぬ2週間後の8月30日に発売されるやチャートを駆け上がり、全米4位の大ヒットとなった記念すべきデビュー・アルバム。

日本では翌70年に発売された本作の発売50周年を記念し、世界初となるSA-CDマルチ・ハイブリッド盤がついに登場!クアドラフォニック盤(4chミックス)のオリジナル・マスターからDSDへと変換、通常のステレオ盤とは異次元のサラウンド・ミックスを高音質で堪能でき、ラテン、アフロのリズムを縦横無尽に取り入れロックの新たな地平を切り開いた野性味溢れる初期サンタナ・サウンドが、まるで聴き手を取り囲んで演奏しているような迫力の臨場感で迫ってくる。

CD層もSA-CDの2chミックス・マスターを採用した最新リマスター盤となっている。パッケージはUS盤クアドラフォニックLPを精巧にリサイズした7インチ紙ジャケット仕様となり、日本盤シングル・ジャケットや海外告知ポスターも復刻。世界のサンタナ・ファン垂涎の永久保存盤!」

同様の仕様で2ndアルバム「天の守護神」が10月28日に発売となる。

元CBSレコード(現ソニーミュージック)社長のクライヴ・デイヴィスは自伝「サウンドトラック・オブ・マイ・ライフ」でこう書いている。

「私の役目は有能な新人を契約するか他社から大物を引っこ抜く事だった。サンフランシスコの興行師ビル・グレアムがバンドを見てくれと言ってきた。サンフランシスコは新しい音楽が生まれていて、ビルはフィルモア・ウエストという体育館のようなライブ・ハウスを持っていた。ビルはラテン音楽が好きだった。観て欲しいというバンドはラテンだがブルースとサイケデリック・ロックとアフロ・キューバンのリズムだった。ギターを弾いているのはメキシコ系アメリカ人のカルロス・サンタナという男だった。ビルはワーナーとも話していたが契約出来たのは私のせいではないだろ。カルロス・サンタナはボブ・ディランとマイルス・デイヴィスがいるレコード会社と契約したかったのだ。

デビュー・アルバム「サンタナ」はウッドストック・フェスの直後に発売された。しかしレコードが売れたのは、翌年(1970年)、映画『ウッドストック』が公開されてから。私にとってサンタナは物すごく重要なバンドだった。なにしろジャニス・ジョプリンが死亡し、サイモン&ガーファンケルは解散し、売れると思ったブラッド、スエット&ティアーズはアルバムが無残なセールスに終わっていたからだ。」

高橋裕二の洋楽天国記事提供元:洋楽天国
高橋裕二(たかはし・ゆうじ)
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