ワン・ダイレクション映画「THIS IS US」が予告編チャート1位を獲得

コラム 高橋裕二の洋楽天国

映画・音楽業界誌ハリウッド・レポーターに映画の予告編のチャートがある。YouTube上で何回視聴されたかだ。6月24日からの1週間、ワン・ダイレクションの映画「THIS IS US」の予告編が6,832,318回視聴され初登場1位になった。アメリカで映画は8月30日に公開される。

ワン・ダイレクションはボーイバンド。オーデションで若い男の子達が集められ、楽器は持たず、歌って踊る。大ブレイクした後はツアーで稼ぎ(Tシャツ他の売り上げが凄い)、人気が落ちてきたら解散。その後メンバーからソロでスターが生まれる。テイク・ザットのロビー・ウィリアムズやイン・シンクのジャスティン・ティンバーレイクがそうだ。解散から時を経てグループは再結成する。経済的な事情だ。イギリスは伝統的にボーイバンドが人気がある。ベイ・シティ・ローラーズ、テイク・ザット、ウェスト・ライフやボーイゾーンだ。

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少女達は数年に1回、ボーイバンドにうなされる。今はワン・ダイレクションにうなされている。

ワン・ダイレクションはイギリスとアイルランド出身の5人組。2010年のオーデション番組「Xファクター(イギリス版)」に出場した男の子達をプロデューサーのサイモン・コーウェルが集めて2011年にデビューした。デビュー・アルバム「アップ・オール・ナイト」はイギリスのグループとして初めて、全米アルバム・チャート(ビルボード誌)の初登場1位になった。

最近ボーイバンドをアメリカで売るには、ラジオを使うよりは音楽ビデオをYouTubeで流す。特にYouTube上の音楽ビデオ専門サイトのVEVOを使う。アイドルに夢中になる少女達は大人と違って、通学の車の中でラジオを聴くわけではない。学校から帰ったらYouTubeを覗く。ワン・ダイレクションの場合、ファースト・シングル「ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル」は視聴が4億回を超えた。ちなみにジャスティン・ビーバーの「ベイビー」は間もなく9億回だ。

映画「THIS IS US」はワン・ダイレクションのドキュメンタリー映画。日本でも撮影された。コンサート・チケットの入手が困難な為、少女達は映画を観るしかない。そしてうなされてTシャツ他のグッズになけなしのお金を落とす。

運良くコンサート・チケットを入手した少女達。今夜(7月8日)はペンシルベニア州ピッツバーグのコンサートで絶叫する。そしてTシャツ他のグッズを買いあさる。ボーイバンド・ビジネスでした。

予告編「THIS IS US」

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