Twitch、DJ専用プログラムで権利の問題を気にせずDJ配信が可能に ミュージシャンと収益を分配

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Twitchは6月6日、DJが新たな「DJ」カテゴリーで大多数の人気楽曲を配信することができる専用のプログラムを発表した。これは、Universal Music Group、Warner Music Group、Sony Music、そしてMerlinを代表とする数多くの独立系レーベルやその他の権利保有者など、すべてのメジャーレーベルを含む数百の企業と、業界で初となる提携関係を結ぶことで可能となった。

DJプログラムの開始は今夏予定。DJとしてライブ配信を行っているストリーマーにのみ適用され、その他の音楽の利用方法には適用されない。時々しかDJ配信を行わないストリーマーは、DJのライブ配信専用の個別のチャンネルを作成することを呼びかけている。また、今後行われる変更について、詳細ページで確認できる。

DJは、他のアーティストが事前に録音した音楽を利用することがクリエイティブな活動の主な中心となっており、インターネットを通じてDJパフォーマンスを配信する際には、これに関係する権利の問題をクリアする必要があった。新たなDJプログラムによって、ミュージシャンへの報酬の支払いが容易な枠組みのなかで、DJたちは今後もTwitchで自らが構築したコミュニティの拡大を図り、彼らとの交流を続けていくことができる。

Twitchは、DJのライブ配信で使用される音楽のコストを負担するために、DJチャンネルで発生した収益の一部を預かり、ミュージシャンの代理人である音楽会社を通じてミュージシャンに支払う。このコストはストリーマーとTwitchが半分ずつ、50対50で負担することになるが、当初の期間はTwitchがより多くのコストを負担するという。また、まだ収益化していないDJのコストはTwitchが負担するため、収益化していないストリーマーには金銭的な影響はない。

Twitchは「現状は長期的に持続可能なものではなく、コミュニティを将来にわたって存続させるためには、私たちが解決策を見つける必要があったことを、DJの皆さんに理解していただくことが重要です。私たちはこのプログラムを開発するために、これまで数年間にわたって音楽パートナーたちと協力を行ってきました。このプログラムがなければ、必要な権利を持たずにTwitchでDJコンテンツを配信しているストリーマーはDMCA通知や著作権侵害のペナルティを受けるリスクを背負って配信を行う必要があり、Twitchでの配信活動が制限される可能性がありました」と説明。

そして、Twitchで現在活動中のDJたちがこのプログラムに適応できるよう、音楽会社とそのミュージシャンに報酬を支払うことで発生する収益の差額への補助金をTwitchが1年間にわたって提供すること、DJプログラムの拡大に合わせて補助金額を徐々に減少させていくと伝えている。

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