[Alexandros]『RUSH BALL 2025』クイックレポートーー「腐れ縁です」特大の『RUSH BALL』愛を爆発させた両思いのステージング

『RUSH BALL 2025』[Alexandros]

カウントダウンが起こるや、たくさんのクラップが沸出！いよいよ『RUSH BALL 2025』DAY1のトリを務める[Alexandros]が姿を現す！　1曲目「Adventure」からフルスロットルの様相で、観客が寄せる満場の期待値を軽やかに上回っていく。

「俺の経験上、世界で一番声を出せる人たちです！」と、川上洋平（Vo.Gt）はオーディエンスへ特大の賛辞を送り、続いては「Waitress, Waitress!」へ。アコギの音色はブルージーな色を深め、ジャジーなアレンジも織り交ぜながら、進化し続ける音像をはっきりと印象づけていく。「まだまだいけるだろ、大阪！」と吠える磯部寛之（Ba.Cho）の声にも、客席の体感温度は一気に上昇！　川上は「直接みんなの声を聞きたいから」と、時折イヤモニを外すほどで、さらにはスタンドマイクを高く掲げて客席へと向けるなど、誰一人として置いていかない姿勢が随所に現れる。

イントロから大歓声が巻き起こった「starrrrrrr」では特効が炸裂し、メンバーも破顔！　真っ赤な衣装が粋な白井眞輝（Gt）のエモーションたっぷりのギターソロも圧巻で、ステージと客席が一体となって作り出す多幸感は何にもかえがたいものだ。「3年越しの出演でうれしいです。リベンジどころじゃない、腐れ縁だと思っています」という川上の言葉も、胸に響く。「Backseat」では「愛しの大阪よ！」と歌い変えるシーンを挟み、川上は改めて『RUSH BALL』への愛を伝えてくれた。

「皆さんうるさい（笑）！　でもそれがうれしいんです。僕たち、ベテランにもう少しっていうキャリアの者でも、出番前のステージ裏では緊張していたりするんですよ。でも『RUSH BALL』ではみんなの声が聞こえてくるから。皆さん自由に騒ぎましょう、ここはライブ会場です。『RUSH BALL』です！　改めてこの『RUSH BALL』に大きな拍手を送りましょう」（川上、以下同）

昨年の中止は、[Alexandros]にとっても無念だったもの。それを晴らすかのように、「超える」では猛ラッシュをかけるリアド偉武（Dr）。たくさんの手が上がり、この上ない絶景が途切れなく続いていく。

「『RUSH BALL』初めは小さいステージでした。でも、もっともっと上を目指します」。そんな宣言と共に奏でた「閃光」は、最早スタジアム級のスケール感！　ラスト「ワタリドリ」では「今日はめちゃくちゃデカい声をくれてありがとう！　ジジイになってもババアになっても、いつまでも一緒に遊ぼうぜ！」なんて最高の一言も飛び出し、ステージの端の端まで駆け、一人残らず思いを届け切った[Alexandros]。『RUSH BALL』への限りない愛と感謝を詰め込んだパフォーマンスで、初日のフィナーレを鮮やかに締めくくってくれた。

取材・文＝後藤愛　撮影＝田浦ボン

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