氷川きよし、全国ツアー「KIYOSHI HIKAWA+KIINA. Concert Tour 2025 ~KIINA’S LAND~」ウェスタ川越で華々しく開幕

氷川きよしの全国ツアー「KIYOSHI HIKAWA+KIINA. Concert Tour 2025 ~KIINA’S LAND~」が5月8日、ウェスタ川越で幕を開けた。
1年8か月の休養を経て、デビュー25周年を迎えた昨年8月に復活コンサートを行い、その後も劇場公演、ディナーショー、そして「紅白歌合戦」への出場と、2024年を精力的に活動した氷川きよし。デビュー26年目のスタートとなる2025年のコンサートツアーは「KIINA’S LAND」と銘打たれ、演歌、ポップス、ロックといったジャンルにとらわれず、歌いたい歌、見せたい世界を表現することで、表現者としての“現在地”を明確に示した。
会場にはこの日を待ちわびた1500人のファンが集まり、開演前からペンライトが激しく揺れ、手拍子と「きよしー!」という歓声が飛び交った。
注目のオープニングナンバーは「龍翔鳳舞」。黄金色に輝く豪華な衣装で登場した氷川は、壮大なサウンドに乗せ、力強い歌声で観客を一気にその世界へと引き込んだ。「きよしのズンドコ節」では客席とのコール&レスポンスで一体感を生み出した。凛々しい紋付袴姿では「大井追っかけ音次郎」をはじめとする演歌をじっくりと聴かせた。
氷川は「このツアーは氷川きよし+KIINA.の世界を、一人の人間のドラマを楽しんでもらいたい」と述べ、さらに「演歌をやめたなんて言われてるみたいだけど、やめた覚えない(笑)」と、事実とは異なる噂を一蹴した。そして「誰一人置いてけぼりにしないコンサートにします」と語ると、会場からは大きな拍手が送られた。
着流し姿で江戸の情緒を感じさせる楽曲を披露したコーナーや、スタイリッシュな漁師風衣装を身につけ“絆丸”と名付けた船に乗って登場し、「きよしのソーラン節」など、「大好きな海の演歌」(氷川)を歌うゾーンで観客を楽しませた。さらに、作詞家・なかにし礼から提供され、大切に歌い続けているバラードなどを、卓越した表現力で歌い上げた。客席との会話も積極的に行い、3階席のファンの一人の座席に「遠い席ですが心はつながっています」という手紙を忍ばせるサプライズで感動を与えた。
会場の雰囲気が一変し“モンスター”の世界へと移行。氷川きよし with t.komuro名義で配信リリースした話題のナンバー「Party of Monsters」(フジテレビ系「ゲゲゲの鬼太郎 私の愛した歴代ゲゲゲ」エンディングテーマ/6月4日CDリリース)を披露。4月に公開され、現在までに約80万回再生(5月8日現在)を記録しているMUSIC VIDEOの世界観を再現するように、激しい照明が交錯する中で、ラップ調の歌を力強く歌いながら踊ると、総立ちの会場の温度が上昇するのを感じさせた。そして「限界突破×サバイバー」で本編を締めくくった。
アンコールでは白の燕尾服で登場し、自らが作詞、木根尚登(TM NETWORK)が作曲を手掛けた「WALK」を披露。そして「もう少し一緒に楽しみましょう」と述べ、「Party of Monsters」の振り付けを客席に指南し、共に歌い楽しんだ。
氷川は新たにファンクラブを設立し、その名称も、さらに今回のツアーも「KIINA’S LAND」と自ら命名した。
コンサート前のインタビューでその意図について、
「コロナ禍もそうでしたけど自然災害も多くて、どうしても気持ちが悲しくなってしまうことが多い世の中じゃないですか。SNSで心ない言葉を投げつけられて傷つく人も最近は多いです。そんな中で、私のコンサートに来ていただいた人がワクワクできて、気持ちが前向きになって、明日からまた生きてこうって思える、まるでディズニーランドのような、そんな「場所」を作りたいと思ってこのネーミングにしました。新しいファンクラブも、今年最初のコンサートツアーのタイトルも「KIINA’S LAND」です。色々な世界観の歌があって、色々な衣装を着て、キラキラしていて、みなさんもそれから私自身もワクワクできる大切な「場所」にしていきます。みなさんとの絆が生まれ、絆を大切にしていくファンクラブもコンサートも、私にとってかけがえのない「場所」です」と語った。
Photo by 岩本 彩
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