SUPER★DRAGON、5thアルバム「mirror」リリースイベント開催 3年半ぶりに懐かしい会場で再会を共に祝う

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写真:小坂茂雄

3月1日に5thアルバム「mirror」をリリースした 9 人組ミクスチャーユニットSUPER★DRAGONが、発売当日に東京・ダイバーシティ東京プラザ フェスティバル広場にてリリースイベントを開催した。

アルバムの発表は1年ぶり、リリースに伴うフリーライブに至っては2019年8月から実に3年半ぶりということで、平日にもかかわらず会場には大勢のBLUE(=SUPER★DRAGON ファンの呼称)が集結。春の訪れを感じさせる晴天の下、アルバムの新曲も初披露され、懐かしい会場での再会を共に祝った。

コロナ禍の下でも自ら積極的に音楽制作に携わり、今作「miror」でも楽曲プロデュースや作詞等、全曲にメンバーが参加。アーティストとしての自覚と精度を急速に高めているSUPER★DRAGON だが、久々のリリースイベントは“懐かしさ”でいっぱいの幕開けとなった。

数年前に使用されていた初期SEで流れるSUPER★DRAGONの声に呼び出され、ブラックレザーの新衣装でガンダム像前の大階段を上から降りてきたメンバーは、口々に「懐かしい! この感覚!」と感慨深げ。さらにメンバー同士が拳を合わせ、2017年の1stアルバム収録曲「BROTHERHOOD」が始まると、予想外すぎる選曲にBLUEからは歓喜の声が漏れる。

“1人じゃ叶えられない”と仲間との熱い絆を歌うナンバーは、実は1stアルバムのリリースイベントの際に、この地で初披露されたもの。懐かしい場所、懐かしいシチュエーション、懐かしい楽曲で9人が肩を組み、最後は全員で一点に向かい拳を突き出すというエモすぎるオープニングには、3年半の時を経てようやく取り戻した場所への喜びがあふれていた。

昨年は5月からの8ヶ月連続リリースで、従来のパワフルでアグレッシブなイメージに留まらない、新たな音楽性を提示してきた彼ら。特にラブソングでは新境地を示してきたが、その中から今回は「Hey, girl」と「So Woo」が贈られた。ミディアムテンポの「Hey, girl」では、ゆるやかな動きの中でも爪先まで神経の行き届いたダンスと色気を滲ませたボーカル、愛おしさから生まれる焦燥を滲ませたラップでオーディエンスを魅了。全身黑の大人びたビジュアルも相まって、誘惑度も爆上がりだ。

ディスコファンクな「So Woo」では求愛を意味するタイトルにふさわしく、アッパーなビートに乗せたパフォーマンスには挑発と艶めかしさが交錯し、トドメとばかり田中洸希の攻撃的なヒューマンビートボックスが炸裂。歌、ラップ、ダンスという SUPER★DRAGONの三本柱は、着実に多様性を広げている。

結成以来、ダイバーシティでは何度もリリースイベントを行ってきたということで、飯島颯からは「3年前の3rdアルバムの時には、天⻯源一郎さんに来ていただいてチョップをしてもらった」という思い出話も。そして「僕たちの魂、愛情が籠ったアルバム『mirror』が遂にリリースされました」という古川毅の言葉から初披露されたのが、ミュージックビデオも併せて先行配信されていたアルバムリード曲「Revolution」だ。

田中が大きな蹴りを繰り出し、最年少の柴崎楽が高々と担ぎ上げられるダイナミックなフォーメーションから始まる本作は、華麗なストリングスとダンスミュージックが融合した壮大なナンバーで、王座を目指し、旗を掲げて覇道を進むという強い決意を、古川と池田彪馬が凄まじいハイトーンで絶唱。その激情とシンクロするかのように躍動するダンスが観る者の目を釘付けにし、高揚感をかき立てて、曲がカットアウトした瞬間には息を呑むような空気と拍手が、彼らのRevolution(=革命)を祝福する。

さらに、ラストの「Untouchable MAX」では「せっかくこうやって来てくれたので、動画をSNSとかいろんなところでばらまいていただきたい!」(古川)と、なんと携帯カメラでの撮影が許可。結成以来SUPER★DRAGONが押し進めてきたミクスチャーロックの真骨頂ともいえるナンバーは、お馴染みのライブ定番曲でありながらも従来よりスケール感を増して、9人の確かな進化を実感させる。

最後にBLUEを背にしてのセルカ棒での記念撮影まで、懐かしのイベントを再現しながらも、間違いなく最新形のSUPER★DRAGONを見せつけた彼らの次のステージは、3月25日の神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールでのスペシャルワンマン「Persona」。連続リリース時からの目標でもあった、グループ史上最大キャパシティとなる舞台で、古川からは「アルバムの曲マジで全部やるんで、楽しみにしててください!」という嬉しい宣言も飛び出した。

「成⻑するために、まずは鏡に向かって自分と見つめ合え」という意味を込め、ジャン海渡が発案した「mirror」という名のアルバムが、そこでどんな表情を見せてくれるのか? 3週間後への期待は尽きない。

文:清水素子

セットリスト

M1. BLOTHER FOOT
M2. Hey. girl
M3. So Woo
M4. Revolution
M5. UntouchableMAX

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