坂本龍一、コンプリートアートボックス「2020S」特設サイトでアートディレクター緒方慎一郎氏との対談記事を公開

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坂本龍一の2020年に発表した楽曲をアナログレコードにまとめたコンプリートアートボックス「2020S」が発売日を迎え、同時に坂本龍一と今作のアートディレクター緒方慎一郎氏との対談記事が特設サイトで公開された。

対談の中では、約一年の制作期間を振り返ると共に、忘れられない一年になった2020年という年について語られている。新型コロナウイルスのパンデミックにより人々の活動が制限されたことに関して、坂本は「ぼくたちはそんな小さいやつらに、こんなにも影響されてしまう。でもそれが自然なのです。そのことを忘れて、近代以降は制御的なやり方を取っては自然と敵対してきてしまった。コロナは“そのままではいられない”という疑問をつきつけてくれているのだと思います」と話した。

「2020S」には、2020年に発表した楽曲と限定曲「fragments, time」が収録されたアナログレコード、「fragments, time」の制作のため陶芸家の岡晋吾氏が製作した陶器の皿に坂本龍一が絵付けをして割った破片である「陶片のオブジェ」、生物学者 福岡伸一氏との対話や、坂本龍一の2020年の日記と行動記録を元に構成された日誌がまとめられたブックレットが、坂本龍一が代表を務めるmore treesの森がある宮城県諸塚村産の木材を使った木箱に収まっている。

本作品を手に取る購入者に向けて、2人は「ただ楽しんでほしい」とコメントする。「音楽も同じで、誰かに聞いてもらわないと完成しないと思っています。一人ひとり受け取り方が違うにきまっていて、聴いた人の数だけ違うものが生まれる。どう受け取るかは手に取ってくれた人にお任せします。ぼくたちも楽しんで作ったので、そういうエネルギーが伝われば嬉しいですね」と話を結んだ。

特設サイトでは、限定300点の「2020S」が販売中。

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