THE XXXXXX、初のワンマンライブのレポートを公開&6/16にWOWOWにて放送

アーティスト

TAKAYUKI YAMADA(Vo.)、GO AYANO(Gt.)、ASAHI UCHIDA(Syn.)の3人によるバンド「THE XXXXXX(ザ・シックス)」は、4月24日、25日に初のワンマンライブ「MUSIC EXISTENCE」を東京・EX THEATER ROPPONGIにて開催し、全4公演を大盛況のうちに収めた。そのライブレポートが公開された。

4月25日、THE XXXXXXの1st ワンマンライブ“MUSIC EXISTENCE”が幕を開けた。デジタル配信でリリース済みの1stアルバム「THE XXXXXX」を引っさげ、バンドの初御披露目となる本ライブ。TAKAYUKI YAMADA(Vo.)、GO AYANO(Gt.)、ASAHI UCHIDA(Syn.)の3人にとっては、結成から6年越しに実現した念願のステージでもある。

吹き荒ぶ外の風音とシンクロするようなSEにノイズが折り重なり、会場が暗転。バックスクリーンに映し出された幻想的な光景が、これから始まる時間を予感させ、現実感を奪っていく。サポートメンバー陣に続き、割れるような歓声と拍手のなか THE XXXXXX の面々が登場すると、それまでピンと張りつめたていたフロアの均衡が一気に崩れた。
 

THE XXXXXX 4月25日 EX THEATER ROPPONGI「MUSIC EXISTENCE」

斬りつけるようなギターと「Are You Ready?」の呼びかけを皮切りに、ライブは 1st シングルとしてリリースした「seeds」からスタート。重厚なドラムの打音が、高鳴る心拍とシンクロしていく。直立不動でなにかと対峙するように前を見据えマイクに向かうTAKAYUKI。全身“赤備え”で髪を振り乱しギターを掻き鳴らすGO。そして、音に委ねて身体を弾ませる ASAHI。ノリも出で立ちも三者三様、このバンドが絶妙なバランスで成り立っていることを改めて感じさせられる。歓喜に沸き立つフロアの声を「まだまだ始まったばかり」と遮るように、ドラムカウントから間髪入れず「horizon bloom」へ。バックスクリーンには、既に公開されているミュージックビデオが映し出され、そのアイロニックな世界観とメタリックなギターが、さらに会場の熱気を押し上げていく。続く「second hand」、では、TAKAYUKIが伸びやかで芯のある声を存分に披露。ASAHIに煽られ、客席の昂揚感も振り切れるように上がっていく。雑食性・中毒性の高い、ギラついたTHE XXXXXX式のロックを容赦なく観客の鼓膜に刻み付けた。
 

THE XXXXXX 4月25日 EX THEATER ROPPONGI「MUSIC EXISTENCE」

一転して、MCでは「…すげえ、ライブやってる」と感慨にふける一面も。「楽しいね。緊張が飛んだ、みんなのおかげで(GO)」「飛んだ? 俺、緊張して声全然出ないんだけど(TAKAYUKI)」の掛け合いに空気が緩む。徹底的に深化を突き詰めた楽曲からは想像出来ないほどラフな3人のやりとりを直に観られるのも、ライブだけの特権と言えるだろう。

続く2ndシングル「zealot」では、破壊力のある重低音とノイジーなギター、官能的なボーカルでフロアを圧倒。バックスクリーンに映し出される幻想的な月を背に、音の波に没入する ASAHIと恍惚の表情で天を仰ぐGO、そして祈るようにマイクを抱える TAKAYUKI の姿が印象的だった。ライブ中盤に披露した「チート」「tut-tut」では、暴力的なベース音にねっとり絡む声と意味深な歌詞で場内の空気を支配し、「amber1800」では激情的かつメランコリックなギターフレーズ、そしてTAKAYUKIとGOによる美しいユニゾンで観客を魅了。2人に「バンドの頭脳」と称されるASAHIが操るシーケンサーとバンドセットによる生音が重なり、ライブでしか味わうことの出来ない音のうねりが会場を丸ごと飲み込んでいく。この日、“さあゆこう無聊な人生”と高らかに歌う「冷静に暴れていこうか」で、場内は一体化、沸点に達した。
 

THE XXXXXX 4月25日 EX THEATER ROPPONGI「MUSIC EXISTENCE」

今回のセットリストは、アルバム『THE XXXXXX』の収録曲で構成されている。本来であれば、「冷静に暴れていこうか」に続く「end starter」で終幕のはずだが、ここで未配信曲「deep breath」初披露という大きなサプライズが用意されていた。「次にやる曲、これが本当にみんな好きで、思い入れがすごく強くて。なので、これをライブ会場に来た人たちに最初に聴かせたかったんです(TAKAYUKI)」。語られた想いをしっかりと受けとめるように静まり返ったフロアを、バックスクリーンに映し出された雄大な景色が包み込んでゆく。柔らかく壮大なメロディに乗る抒情的な言葉たちは、深く心に染み渡っていった。演奏後のステージへ贈られた拍手は、大地に降るあたたかい雨のようだった。「deep breath」の余韻を残したまま、本編のラストへ。この日、ライブ冒頭から鳴り続けていた風音は「end starter」のイントロにつながった。この風が THE XXXXXX なのだとしたら、やがて大きな竜巻になりすべてをさらっていってしまうのではないだろうかと予感させる。それほどまでにこの“初ライブ”は圧巻・圧倒の連続だった。
 

THE XXXXXX 4月25日 EX THEATER ROPPONGI「MUSIC EXISTENCE」

暗転したステージを後にするメンバーに惜しみない拍手と歓声が贈られる。それからしばらく鳴り止まないアンコールの声に応え再びステージに姿を現した3人。「みなさんに“THE XXXXXX まだまだだな”って思われながら頑張っていきますので、応援してください」と、肩を組んで深く礼をし、去っていった。誰もいなくなったステージには、また新しい風が吹いていた。

4公演、延べ“XXXX人”を熱狂させたファーストワンマンライブの模様を、6月16日20:30よりWOWOWライブにて独占放送することが決定。ライブを中心に、ライブ当日のドキュメント映像や、この日に至るまでのリハーサル風景、3人のインタビューなども放送する。

セットリスト
seeds
horizon bloom
second hand
zealot
チート
amber1800
tut-tut
冷静に暴れていこうか
deep breath
end starter

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