松室政哉 初全国ツアーファイナルは超満員で終幕、新曲も初披露

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松室政哉「Matsumuro Seiya Tour 2019“City Lights」2月25日TSUTAYA O-WEST

松室政哉が2月25日に東京・TSUTAYA O-WESTにて初の全国ツアー「Matsumuro Seiya Tour 2019“City Lights」の最終公演を開催した。

2月7日の名古屋公演を皮切りに大阪、福岡、札幌と巡ってきた今回の全国ツアー。昨年の10月31日にリリースした自身初のフルアルバム「シティ・ライツ」を中心に松室らしいポップセンスが詰まったナンバーを次々と披露し、アンコールを含め2時間を駆け抜けた。

冒頭、イラストレーターの坂内拓が手がけた「シティ・ライツ」初回盤のジャケットがアニメーションとなってステージに投影され、観客が息を飲む。

そのアニメーションに乗ってサポートメンバー、そして松室がステージに現れると割れんばかりの歓声と拍手が巻き起こる。

映像のラストに“松室政哉”と映し出されると、何も言葉を発することなくオープニングナンバー「Theme」が始まり、ライブが幕を開ける。

「この旅の答えはきっと君なんだ」と、まるでこのツアーで出会ってきたファンとの繋がりに想いを馳せるように歌われたこの曲で会場は温かい空気に包まれる。

オープニングナンバーが終わり「City Lightsにようこそ!」と挨拶をすると、立て続けに「衝動のファンファーレ」「Jungle Pop」が披露され、客席の熱気は一気に上昇していく。

ここから「Fade out」やライブの定番曲「主題歌」などが披露され、観客の心と体もほぐれてきたのか、続く「午前0時のヴィーナス」ではサビ部分でのお約束のクラップもバッチリとキマる。

そしてこのブロックを締めくくったのは全国各地のラジオ局50局以上のパワープレイに選出され、注目を集めた「きっと愛は不公平」。切ないメロディと力強く伸びる松室の歌声にオーディエンスの目に涙が浮かぶ。

余韻を味わうように少し間を取ると、続けて各公演で行っている“日替わり曲”をアコースティックでパフォーマンスし(東京公演は「オレンジ」を披露)、オーディエンスをクールダウン。続く「群像どらまちっく」ではサポートメンバーもステージ最前に横並びとなり、まるでストリートライブのような楽しい雰囲気を演出する。

ライブ中盤、アルバムの中でも松室の新たな一面を見せた「Matenro」「アイエトワエ」、そして“平成最後の泣き歌”と話題の「海月」が様々な映像演出と共に披露され、ライブの世界観はさらに深いものとなっていく。

ちなみに今回のツアーの映像演出はすべて東京工芸大学の学生とのコラボレーションとのこと。映画好きの松室らしい試みではあるが、何より若い才能のその発想とクオリティには驚かされた。

終盤は怒涛の畳み掛けが始まる。

アルバムの人気曲「今夜もHi-Fi」でサポートメンバー紹介をすると、メンバーはそれぞれ渾身のソロプレイを披露、松室も「もっともっと!」と煽る。その勢いのまま「踊ろよ、アイロニー」に雪崩れ込むと、ステージも客席もボルテージは最高潮に。そしてメジャーデビュー曲「毎秒、君に恋してる」が始まると会場には大歓声が。普段はあまり見せることのないハンドマイクで歌う松室に誰もが笑顔となった。

本編最後を締めくくったのはアルバムの核となる曲でもある「息衝く」

アルバムと同じくライブ本編の最後にこの曲を位置付けた松室に、このライブを“作品”として届けようとする強いこだわりを感じた。

「息衝く」が終わると再びステージに映像が投影される。エンディングは「シティ・ライツ」通常盤がアニメーションに。最後は“Fin”と、まるで映画のエンドロールのように締めくくられ、会場から温かくも終わりを悲しむような拍手と歓声があがった。

鳴り止まない拍手の中で始まったアンコールは、今ツアー初パフォーマンスとなる新曲でスタート。このツアーと並行してレコーディングを進めていたというこの新曲。リリースこそまだ未定だが、松室のポップネスが存分に発揮されたナンバーだ。軽快で印象的なメロディーとは裏腹に、歌詞の主人公は様々な葛藤と対峙して悩んでいる。そんな姿を感情的に歌う松室のパフォーマンスに観客は息を飲んだ。

松室は、「本当に初の全国ツアー楽しかった!来てくれたみなさんのお陰です!感謝しています。」と初の全国ツアーに足を運んでくれたファンに感謝の気持ちを伝え、最後にインディーズ時代の人気曲「ラストナンバー」を会場と一緒に歌い上げた。

ライブが終わった後も会場の拍手が鳴り止まなく、松室は急遽ダブルアンコールをする事を決め、再登場した。

会場は歓声に包まれ、アコースティックで未発表曲「ハジマリノ鐘」を披露し、2時間のライブに幕を下ろした。

このツアーをもって「シティ・ライツ」が完結すると言った松室。新曲のリリース情報と共に、今後も目が離せそうにない。

なお、このライブの模様はインタビューを交えた番組として4月22日にM-ON!でオンエアされることが決定しているので、こちらも是非チェックしてほしい。

同じく、昨年開催されたアコースティックライブ「cafe de MURO -Special Blend-」リピート放送も決定している。

セットリスト
M1. Theme
M2. 衝動のファンファーレ
M3. Jungle Pop
M4. Fade out
M5. 主題歌
M6. 午前0時のヴィーナス
M7. きっと愛は不公平
M8. 日替わりアコースティック(オレンジ)
M9. 群像どらまちっく
M10. Matenro
M11. アイエトワエ
M12. 海月
M13. 今夜もHi-Fi
M14. 踊ろよ、アイロニー
M15.毎秒、君に恋してる
M16.息衝く
Encore
M17.新曲
M18.ラストナンバー

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