SXSW 基調講演にオバマ大統領夫妻の出演が決定

コラム 高橋裕二の洋楽天国

SXSW ロゴ

全米最大の音楽・映画・インタラクティブの見本市SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)が来週の11日から始まる。昨日(3月2日)、事務局からオバマ大統領が11日のインタラクティブ部門で基調演説を、夫人のミシェル・オバマが16日の音楽部門で基調演説をすると発表された。大統領や大統領夫人が基調演説をするのは初めてだ。それだけこの見本市が高く評価されているのだろう。

1987年から始まった。最初は音楽だけだったが、その後映画とIT系のインタラクティブを加えた全米で最大規模の見本市になっている。近年は規模が拡大していて、今年は映画が11日〜19日、インタラクティブが11日〜15日、音楽が15日〜20日とスケジュールがズレて開催される。近年の有料入場者は5万人を超えるという。

1987年にテキサス州の州都オースティンで始まった。オースティンにはマンモス大学のテキサス大学オースティン校と東にはテキサスA&M大学がある。両校ともに学生と大学院生が5万人を超える、公立校としては規模が全米で5本指の中に入る。そんな背景から当初SXSWは若者のミュージシャン達が集まってショーケースでライブを披露し、映画業界を目指す若者が自作の作品を持ち寄った。事務局によると第1回目は700人程の参加者だった。

その後年々規模が大きくなり、海外からの参加者も増えた。無名なミュージシャンのライブをチェックする為に大手のレコード会社も参加するようになった。ジョン・メイヤーやジェームス・ブラントが演奏してレコード契約にいたったケースもあり、SXSWは注目を集める。当ブログの筆者も2000年に参加した事がある。当時は昼間のパネル・デスカッションは数も少なく、会場のスタンドも寂しいものだった。しかし夜のライブは会場(小さいが)も多く大変な熱気があった。そのうち日本からもミュージシャンが参加し始めた。日本のミュージシャン達を集めたショーケース「ジャパン・ナイト」は続いている。

1999年、SXSWのマルチメディア部門がSXSWインタラクティブに名称変更してから様相が変わった。今やIT関連の巨大イベントだ。背景にはオースティンにIT企業大手デルの本社やサムスン電子の半導体工場やインテルの拠点があるからかもしれない。市としてはIT企業の誘致で町を活性化したい。学生にとっても魅力的な町に写る。最近はこのイベントに、日本からも多くのIT関連の若者が参加するようになった。会場のコンベンション・センター等で商談に励む。

ミュージシャンのライブを観るには会場の距離が中途半端で、深夜はタクシーが来ない。レンタカーは絶望的に予約が取れず、よって会場の移動は体力が必要だ。

記事提供元:洋楽天国


高橋裕二氏インタビュー

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