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Apple Musicとテイラー・スウィフトの騒動、元Pandoraの幹部「ほとんどさる芝居」

コラム 高橋裕二の洋楽天国

アップルとテイラー・スウィフト

アップルとテイラー・スウィフトのやりとりを、インターネット・ラジオのパンドラ元最高技術責任者のトム・コンラッドは、「ほとんどさる芝居」と切り捨てた。同業他社のスポティファイは試用期間が無料でも権利者には使用料を払っていると。昨日夜、筆者が書いたアップルのテイラー・スウィフトへの対応。

日曜日に、アップルへの公開状をタンブラーに投稿したテイラー・スウィフト。その日のうちにアップルのエディー・キューがツイッターで、テイラー・スウィフトが言うとおり3ヶ月間の無料お試しでも、アーティストや作詞作曲家やプロデューサーに音源の使用料や著作権使用料を支払うと発表した。以下がエディー・キューのツイッター。エディー・キューはアップルでインターネット・ソフトウェア&サービス担当の上級副社長。アップル・ミュージックのビジネス・プランをまとめたのはレコード業界出身のジミー・アイオヴィン(元インタースコープ・レコード会長)だが、組織上ジミーはエディー・キューにリポートする。以下がラジオ業界誌ヒッツが掲載したエディー・キューのツイッターだ。

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音楽業界誌ビルボードによれば、エディー・キューはテイラー・スウィフトが公開状を投稿した日曜日の朝に読んだ。エディー・キューに言わせると、「固まった」そうだ。すぐにコンサートの為アムステルダムにいるテイラー・スウィフトに電話をした。テイラー・スウィフトが言うとおり、3ヶ月の無料期間でも、アーティストや作詞作曲家やプロデューサーに対価を支払うと約束した。挙げ句の果てエディー・キューは、「テイラー・スウィフト以外にも沢山のアーティストから同様の要望があった。テイラー・スウィフトだけの要望に応えたわけじゃない」とビルボード誌に語った。

しかしアップルの今回の、ある意味電撃的な対応はまことにみっともない。アップル・ミュージックの母体であるビーツ・ミュージックは1年も前に買収していた。様々なビジネス・プランが検討されていただろう。それが僅か1日の1ミュージシャンの公開状で変更を余儀なくされた。うがった見方をすれば、最初から決まっていたやり方で、同業他社で独走するスポティファイに対して、テイラー・スウィフトを利用して、最終的にアップルは音楽業界の味方で、音楽ファンは3ヶ月の無料試聴をお楽しみくださいという事を強調したのかも知れない。そうだとしたらアップル恐るべし。ジェイ・Zのタイダルは瀕死かもしれない。

出来レースかもしれない今回のこのニュース。テイラー・スウィフトがあと1枚契約が残っているビッグ・マシーン・レコードの社長でCEOのスコット・ボルチェッタ(Scott Borchetta)は自身のレコード会社を高値で売却しようとしている。ビッグ・パブリシティー。

記事提供元:洋楽天国


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