マイケルの遺言執行人ジョン・ブランカ、今最も力がある音楽業界の弁護士の独占インタビューが公開

コラム 高橋裕二の洋楽天国

今最も力がある音楽業界の弁護士ジョン・ブランカ(63歳)にラジオ業界誌ヒッツが独占インタビューをした。なかなか面白い。

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マイケル・ジャクソンについて

弁護士としてマイケルと仕事を始めたのは1980年の1月。アルバム「オフ・ザ・ウォール」が発売されたすぐ後だ。マイケルは21歳になったばかりだった。アルバム「スリラー」では色々な面で彼をサポートした。特に「スリラー」の音楽ビデオ制作では助言した。ビートルズの音楽著作権を管理するノーザン・ソングス出版を保有するATVという会社が売りに出ているという話を聞いた。マイケルと私は、ポール・マッカートニーとヨーコ・オノが買うだろうと思ったが、彼等はおりた。結局マイケルは47億5千万円でレノン-マッカートニーのヒット曲の大半を手に入れた。その後ソニーと音楽出版社ソニー/ATVを作る。そしてソニー/ATVはEMI音楽出版を買収して世界最大の音楽出版社になった。マイケル・ジャクソンはソニー/ATVの株を50%持っている。

音楽業界に入ったのはいつ頃か

1970年代だ。まだレコードは12インチ(30センチ)のアルバム。7.98、8.98、9.98ドルで販売される時代だった。その当時コンサート・ツアーはレコードを売る為の宣伝方法だった。その後CDが登場して、レコード会社やアーティストに大きな富をもたらす。CDの販売価格が以前の倍の17.98や18.98ドルとなったからだ。アーティスト印税も当然増えた。そしてその後、レコードはコンサート・ツアーの宣伝の為のツールになった。笑ってしまうが、私がジャクソンズのツアーに関わった頃、コンサート・チケットは28ドルだった。今マイケルがいたら、500ドルから1000ドルのチケット価格でも不思議ではない。レコード・セールスは落ち込んでいるが、アーティストにとってツアー・ビジネスは巨万の富をもたらす。(会場で売る)マーチャンダイジング・グッズの売り上げもそうだ。

レコード会社がアーティストに要求する「360度契約」について

殆どのレコード会社にコンサート・ビジネスのノウハウがない。レコード業界の外側にあるビジネスのノウハウがない。コンサート会場で売るマーチャンダイジング・グッズのノウハウもない。

弁護士として関わったアーティストは

マイケル・ジャクソン、エルヴィス・プレスリー遺産管理団体、ローリング・ストーンズ、サンタナ、ビージーズ、ビーチ・ボーイズやドアーズだ。偉大なアーティストは死なない。ブランド力がある。例えばマイケル・ジャクソンだが、死後に行われたシルク・ドゥ・ソレイユの「マイケル・ジャクソン ザ・イモータル ワールドツアー」の興行収入は全世界で350億円に達した。私はマイケル・ジャクソンを知らないファンにマイケル・ジャクソンの偉大さを知らしめる手伝いをする。

今後の音楽業界はどうなる

レコードの売り上げは落ちる。しかし今後は「ストリーミング」や他の音楽を伝える手段が利益をもたらす。

ソニー/ATV音楽出版のマーティン・バンディア会長が「音楽出版業界でナンバー・ワンの弁護士」と賞賛するジョン・ブランカのインタビューでした。

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