マイケル・ブーブレ、最新イギリス・アルバム・チャートで初登場1位に

コラム 高橋裕二の洋楽天国

現地時間で日曜の夜に出るイギリスのアルバム・チャート。マイケル・ブーブレ(37歳)のニュー・アルバム「トゥ・ビー・ラヴド」が初登場1位になった。

クリスマス・アルバムを除くとメジャーとしては4年振り5枚目のアルバム。

マイケル・ブーブレは1975年カナダのブリティッシュ・コロンビア州で生まれた。カナダ首相令嬢の結婚式で歌った時に、偶然会場に音楽プロデューサのデイヴィッド・フォスターがいた。デイヴィッド・フォスターのプロデュースで2003年、アルバム「マイケル・ブーブレ」でデビューを果たす。

2007年の「コール・ミー・イレスポンシブル」でビルボード・アルバム・チャートの1位になり、2009年の「クレイジー・ラヴ」も1位になった。しかし不思議な事にシングル・ヒットは全くない。「素顔のきみに」がビルボード・シングル・チャートの最高位24位。とにかくスタンダードになった名曲を歌う。

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今回もフランク・シナトラの「ユー・メイク・ミー・フィール・ソー・ヤング」、シナトラと娘のナンシーがデュエットして全米ナンバー・ワン・ソングの「恋のひとこと(Somethin’ Stupid)」やビー・ジーズの「ラヴ・サムバディ 」をカバーする。表題曲「トゥ・ビー・ラヴド」はソウル・シンガーのジャッキー・ウィルソンが1957年に放ったヒット曲。モータウン・レコードの創立者ベリー・ゴーディー他が書いた。

録音はロサンゼルスとバンクーバーで行われた。バンクーバーのスタジオはブライアン・アダムス(53歳)が所有する「ウェアハウス・スタジオ」だ。2人ともカナダ出身で仲がいい。8曲目の「アフター・オール」はマイケルがブライアン・アダムス他と共作、ブライアン・アダムスをフィーチャリングした。

しかし今時あまりラジオでかからず、ヒット曲が全く無いシンガーが、ビッグ・バンドをバックに歌ってアルバムが1位になる。不思議なアーティストではある。6月30日からロンドンのO2アリーナで実に10回公演を行う。

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