全米最大規模 音楽・映画・インタラクティブ見本市、SXSW 2015開幕

コラム 高橋裕二の洋楽天国

SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)2015が始まった
サウスバイサウスウェスト2015

先週13日から、テキサス州オースティンで、全米最大規模の音楽・映画・インタラクティブの見本市「サウス・バイ・サウスウエスト」が始まった。期間中にスティーブ・ジョブズのドキュメンタリー映画「Steve Jobs: The Man in the Machine」も公開される。

1987年から始まった。最初は音楽だけだったが、近年は映画とIT系のインタラクティブを加えた全米で最大規模の見本市になっている。今年(2015年)は先週の13日から始まった。近年は規模が拡大していて、今年は映画が13日〜21日、インタラクティブが13日〜17日、音楽は17日〜22日とスケジュールがズレて開催される。近年の有料入場者は5万人を超えるという。

1987年にテキサス州の州都オースティンで始まった。オースティンにはマンモス大学のテキサス大学オースティン校と東にはテキサスA&M大学がある。両校ともに学生と大学院生が5万人を超える、公立校としては規模が全米で5本指の中に入る。そんな背景から当初SXSWは若者のミュージシャン達が集まってショーケースでライブを披露し、映画業界を目指す若者が自作の作品を持ち寄った。事務局によると第1回目は700人程の参加者だった。

その後年々規模が大きくなり、海外からの参加者も増えた。無名なミュージシャンのライブをチェックする為に大手のレコード会社も参加するようになった。ジョン・メイヤーやジェームス・ブラントが演奏してレコード契約にいたったケースもあり、SXSWは注目を集める。当ブログの筆者も2000年に参加した事がある。当時は昼間のパネル・デスカッションは数も少なく、会場のスタンドも寂しいものだった。しかし夜のライブは会場(小さいが)も多く大変な熱気があった。そのうち日本からもミュージシャンが参加し始めた。日本のミュージシャン達を集めたショーケース「ジャパン・ナイト」は続いている。

1999年、SXSWのマルチメディア部門がSXSWインタラクティブに名称変更してから様相が変わった。今やIT関連の巨大イベントだ。背景にはオースティンにIT企業大手デルの本社やサムスン電子の半導体工場やインテルの拠点があるからかもしれない。市としてはIT企業の誘致で町を活性化したい。学生にとっても魅力的な町に写る。最近はこのイベントに、日本からも多くのIT関連の若者が参加するようになった。会場のコンベンション・センター等で商談に励む。

ミュージシャンのライブを観るには会場の距離が中途半端で深夜はタクシーがなかなか来ない。レンタカーは絶望的に予約が取れず、よって会場の移動は体力が必要だ。

音楽関連で、今年は大きな発表はなさそうだ。火花を散らす定額制音楽ストリーミング・サービス各社は、新たに参加したい会社も含めて、水面下で商談や交渉事が進むのだろう。


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