国際レコード産業連盟が年次デジタル・ミュージック報告書を発表、99年以来のプラスに

コラム 高橋裕二の洋楽天国

昨日(2月26日)ロンドンでIFPI(国際レコード産業連盟)による2012年の年次デジタル・ミュージック報告書が発表された。それによると全世界のレコード産業の売り上げは前年比で僅か0.3%のアップだが、前年比のアップは1999年以来だという。IFPIは「レコード産業の回復の兆しが見えた」とコメントした。

回復の原因はデジタル・ミュージック・サービスによるもので、デジタルの売り上げは対前年で9%アップした。前年は23ヶ国でのビジネスだったが、2012年は100ヶ国での展開になった。レコード売り上げの34%を占めるにいたった。アメリカとスウェーデンとノルウェイではアルバム売り上げの50%を超えた。IFPIによると売り上げが大きな国のトップ20ヶ国で、今後デジタル売り上げが伸びる国として、オーストラリア、ブラジル、日本、カナダ、メキシコを揚げた。以下は2012年に全世界で最も売れたアルバム。勿論デジタル売り上げも含む。

Musicman オススメBlog【高橋裕二の洋楽天国】

1位)アデル「21」 830万枚
2位)テイラー・スウィフト「レッド」 520万枚
3位)ワン・ダイレクション「アップ・オール・ナイト」 450万枚
4位)ワン・ダイレクション「テイク・ミー・ホーム」 440万枚
5位)ラナ・デル・レイ「ボーン・トゥ・ダイ」 340万枚
6位)ピンク「トゥルース・アバウト・ラヴ」 260万枚
7位)ロッド・スチュワート「メリー・クリスマス、ベイビー」 260万枚
8位)リアーナ「アンアポロジェティック」 230万枚
9位)マムフォード&サンズ「バベル」 230万枚
10位)マルーン5「オーヴァーエクスポーズド」 220万枚

アデルの「21」は2011年が1810万枚で、2年連続1位になった。累計で2640万枚を売り上げた。ワン・ダイレクションも凄い。2枚のアルバムを足すと890万枚でアデルを抜く。アメリカでは「サタデー・ナイト・ライブ」に出て顰蹙を買ったラナ・デル・レイだがヨーロッパでの人気は高い。ピンクはアメリカで強い。特にラジオがピンクをサポートする。

ベスト10のアルバムで、実物のCDとデジタル・ダウンロードの比率は明らかになっていない。

記事提供元:Musicman オススメBlog【高橋裕二の洋楽天国】

関連タグ

関連タグはありません

オススメ