[海外] Pandora、Rhapsodyが、それぞれ自動車メーカーと提携

コラム All Digital Music

米国最大のインターネットラジオPandora、大手自動車メーカーのクライスラーと提携し車載システムで音楽を提供

Pandoraロゴ

ラスベガスで現地時間1月8日から世界最大の家電イベント『CES』がいよいよ始まりました。参加する世界ブランドからの、音楽サービスへの注目度はこれまで以上に高まっている傾向にあります。

米国で圧倒的な人気を誇るインターネットラジオPandora Radioは、自動車メーカーのクライスラーとの提携を発表し、同社の車載システム『Uconnect Access』にPandoraを連携させることを発表しました。

日本からはライセンスの問題でアクセス出来ないPandora Radioは米国で最大のインターネットラジオサービスで、登録ユーザー数は1億2500万人以上を誇り、2012年12月にはアクティブユーザーが昨年比41%増の6710万人、月間視聴時間が昨年同期比の54%増となる13.9億時間へと拡大しました。Pandoraは、アメリカのラジオシェアで7.19%となり、これも昨年比4.71%増と成長しています。

Pandoraによれば、ユーザー数100万人以上が車載システムから視聴したと述べています。また75%以上がスマートフォンやネット家電などで視聴したと発表していますので、ますます自動車メーカーにとっては、連携したいパートナーでしょう。

Pandoraイメージ1
image via Engadget

Pandoraにとってクライスラーは、20社目の自動車ブランドとの提携となります。またPandoraは、車載システムや家電を含む1000以上の製品と連携します(家電・ガジェット760製品、アフターマーケット175製品、自動車85車種)。Pandoraを乗せたクライスラーのUconnect Access搭載自動車(2013 Ram 1500, SRT Viper, Viper GTS)は車載サウンドシステムで良質な音楽をプレイできたり、ハンドルに音楽用コントローラーが設置されるとのこと。

すでにホンダ、BMW、Buick、Chevy、フォード、GM、ヒュンダイ、レクサス、Lincoln、メルセデス・ベンツなど大手自動車ブランドがPandoraと提携するほど同社のサービスは熱望されており、Pandoraは車載システム内にアプリを組込みネットラジオを提供しています

自動車メーカーと音楽サービスは、数年前までは全く関係のない存在でしたが、テクノロジーの進化によって両社とも最高のサービスをユーザーへ届けられるようになりました。デジタル音楽にしか出来ない、付加価値を提供して音楽視聴が増やすという全く新しい音楽体験に、2013年も海外にはもっと期待していきたいです。

Pandora Radioについての過去記事です。ご興味があれば是非どうぞ。
ネットラジオのPandora、オーストラリアとニュージーランドでサービスを開始 (12/17/2012)
米国最大のオンラインラジオPandora Radio、アーティストへの楽曲使用料を明かす、ドレイクへは年間300万ドルを支払う (10/22/2012)

■記事元http://jaykogami.posterous.com/pandora-90120
 


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記事提供:
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ジェイ・コウガミ:
音楽とテクノロジーの時事を扱うブロガー。海外のデジタル音楽情報をテーマに、ソーシャルな音楽サービス, 業界の動向、クリエイティブなデジタルPR事例をいち早く日本で紹介している。
学生時代は米国オレゴン州で生活。高校でネットラジオ、大学でNapsterを体験、以来オンライン x 音楽コンテンツ x 人の在り方について関心を持つ。
音楽好きと音楽業界に、新しい音楽体験情報を届け、幅広いインディーズ系アーティストを応援。現在プロジェクトチーム「soundtribe」で活動中。


 

米国発の定額制音楽サービスRhapsodyが自動車メーカーのフォードと提携、SYNC AppLinkで100万台以上に音楽体験を提供へ

rhapsody_logo

現地時間1月8日から始まった世界最大の家電イベント『CES』。世界では、音楽サービスとデジタル家電の連携はますます加速しています。

自動車メーカーのフォード社は米国の定額制音楽サブスクリプション・サービス『Rhapsody』と提携を発表し、車載システムに音楽サービスを連携させます。

Ford Motor Company (NYSE:F) Plans Music Service in 1 Million Autos; Choses Rhapsody International – GM, TTM, HMC (発表資料)

フォードは、フォードおよびリンカーン・ブランドの自動車100万台以上で、同社が開発した車載システム『SYNC AppLink』でRhapsodyを連動させます。ドライバーは車に乗ったらスマートフォンでRhapsodyアプリを立ち上げるだけ。あとはBluetoothでSYNC AppLinkに自動で接続されるので、面倒な設定も無し。音声操作や、ハンドルに装備されたコントローラーでSYNC AppLinkでつながったRhapsodyを操作できるので、安全に運転ができます。SYNC AppLinkは、2013 Fiesta, Mustang, Expedition, Fusion, F-150, Super Duty, Focus, E-Series, C-MAXに搭載されます。

米国発の音楽サービスRhapsodyにとって、フォードとのパートナーは自動車メーカーとの初の提携になります。

Rhapsodyがユーザー対象に行った調査によれば、40%が運転中にRhapsodyを利用し、音楽視聴の方法では最も高い人気を占めたとの結果が出ました。(ラジオは14%)

昨年にP2Pのナップスターブランドを買収したRhapsodyはSpotifyやRdioなど後発プレーヤーに遅れを取ってきましたが、大手自動車メーカーとの提携はデジタル家電への進出の第一歩になるはずですし、もっと音楽サービスを一般に知ってもらい、音楽体験を広めるきっかけになること間違いなしです。

Rhapsody20130110
image via VentureBeat

フォードも、自動車メーカーでありながら社内エンターテイメントを自社開発にこだわらず、サードパーティ・開発者と提携しオープンにすることで、外部サービスが得意とする部分をフォードの自動車に取り入れています。

フォードの勇気ある決断ですが、本当に消費者が欲しているものを考えた場合、誰にとっての価値提供が最も大事かを十分に理解していると思います。音楽サービス企業にとっては心強いパートナーですね。今後はフォードのようにオープンな考えを持った企業が増えてくれることに期待しています

Rhapsodyの関連記事です。ご興味があれば是非どうぞ。
音楽サービスもアプリで集客、米国の定額制音楽聴き放題サービス『Rhapsody』が音楽検索モバイルアプリを発表 (12/18/2012)
Napsterを買収した米国発の音楽サービスRhapsodyは無料ストリーミングに頼らずブランド力で世界を目指す (1/27/2012)

■記事元http://jaykogami.posterous.com/rhapsodysync-applink100
 


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