ユニバーサルとアクセス・インダストリーズが再び英EMI買収交渉に参加

コラム 高橋裕二の洋楽天国

【EMIミュージックの売却話その11】

先週末、経済新聞ウォール・ストリート・ジャーナルと金融情報メディアのブルームバーグがEMIミュージックの売却・買収について報じた。

買収案件から降りたユニバーサルミュージックが再び参戦するうえ、先週この案件からは手を引くと言ったワーナーミュージックを保有するアクセス・インダストリーズも交渉のテーブルに戻ったそうだ。但し両者ともEMIミュージックのレコード部門だけの買収提案だ。

ユニバーサルミュージックもアクセス・インダストリーズもEMIミュージックが抱える年金の債務の問題で交渉が折り合っていなかった。アクセス・インダストリーズの最終のオファー金額は約1150億円(1$77円換算)で、ブルームバーグによればシティグループが要求している売却金額は約1460億円。これでアクセス・インダストリーズは先週降りると言った。

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業界誌ヒッツが指摘していたとおり、「アクセス・インダストリーズが降りるというのは単なる脅し(ブラフ)」だったわけだ。報道によればユニバーサルミュージックとアクセス・インダストリーズはシティグループに対して新たな買収提案を行ったそうだ。

一方音楽出版部門の予想売却金額は約1500億円(1$77円換算)。レコード部門より高額だ。ドイツのBMGライツ・マネージメントが最も有力だとされていた。BMGライツ・マネージメントはドイツのメディア最大手ベルテルスマンの子会社。投資ファンドKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)との合弁会社だ。

しかしウォール・ストリート・ジャーナルによれば、音楽出版部門の買収でソニーはまだ交渉に残っていて、場合によってはレコード部門の買収の可能性もあり、EMIミュージック全部を買収するという可能性もなきにしもあらずだそうだ。

それにしても2月に投資ファンドのテラ・ファーマからEMIミュージックを取り戻し、6月には売りますから買収したい会社や投資家は手を挙げて下さいといい、7月28日には1回目の入札を締め切り、10月5日には2回目の入札を締め切り、10月21日までには売却先を決めると言っていたシティグループ。既に半年。ロン・パールマンを除く投資ファンドは全て降りた。

今年(2011年)のアメリカのレコード業界の市場シェア。(10月11日現在。業界誌ヒッツより)

1位)ソニーミュージック 29.8%
2位)ユニバーサルミュージック 29.3%
3位)ワーナーミュージック 11.0%
4位)EMIミュージック 9.3%

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