【ビルボード 2023年年間UGC Songs】YOASOBI「アイドル」が僅差で首位、Kanariaはトップ20内に3曲

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YOASOBI「アイドル」

2023年の年間Billboard JAPAN UGCソングチャート“Top User Generated Songs”で、YOASOBI「アイドル」が首位を獲得した。

本チャートは「踊ってみた」動画など、YouTubeで公開されているユーザー生成コンテンツ(UGC)のみを集計したチャートだ。本作は、4月12日に公開されたアニメ「【推しの子】」のオープニング主題歌。4月19日公開のHot 100で首位を獲得すると、史上最速で6月に累計ストリーミング数が2億回、11月には5億回を突破するなど次々と記録を更新し、2023年の年間チャートでは本UGCチャートを含めて計6冠を獲得した。

週間のチャートアクションを見てみると、4月19日に3位で初登場。5月3日公開分から22週連続で首位を獲得し、5か月にわたって本チャートを制した。リリースと同時にインスト音源と歌詞が公開されたことも後押しし、UGCの再生数はのべ約6,077万回となっている。

続いて2位は、上半期に本チャートを制したKanaria「酔いどれ知らず」。自身8曲目となるVOCALOID曲で、2022年5月にリリースされた。まふまふやメガテロ・ゼロ(現在は削除)ら人気歌い手が投稿した影響で、UGC動画がのべ5,976万回再生され、僅差で2位となった。また、Kanariaはトップ20位内に3曲チャートイン。自身2作目であり代表曲の一つ「KING」は9位、「カップヌードル×プロジェクトセカイ」とのコラボレーションによって制作された「アイデンティティ」は14位となった。

そして3位はHoneyWorks「可愛くてごめん feat. ちゅーたん(早見沙織)」。feat.かぴバージョンは【2023年年間TikTok Songs Chart】で首位を獲得するなど、TikTokとYouTubeの両方で話題となり、集計期間中は51週チャートイン。累計再生数は2,908万回を記録している。その他、5位には【ニコニコ VOCALOID SONGS of the Year 2023】で首位を獲得した、ゆこぴ「強風オールバック(feat.歌愛ユキ)」がチャートイン。2023年3月に投稿されるとオリジナル動画は12日間で100万再生を突破し、がうる・ぐらのカバーは362万再生を超えている。そして9月にリリースされたばかりのAdo「唱」、10月11日以降6週連続で首位を獲得し年間10位に食い込んだ。

昨年と比較すると、2022年はトップ20のうち15曲がボカロPの作品だったが、2023年は13曲と減少。TikTokでもヒットしたHoneyWorks「可愛くてごめん feat. ちゅーたん(早見沙織)」や、オリジナル曲もHot 100入りしたYOASOBI「アイドル」や、米津玄師「KICK BACK」がチャートインするなど、幅広いラインナップがトップ20を占めた。動画からのヒットは、ここ1~2年だけの特徴ではないが、最近はアーティストがインスト音源を公開したり、SNSでカバーを呼びかけるなど、UGCに対してより積極的な印象だ。音楽は聴くだけでなく参加するという楽しみもあり、ファンと一緒に作り上げることでヒットをさらに持続させる、そんな動きが感じられた2023年となった。

Text:高嶋直子

【Billboard JAPAN Top User Generated Songs of the Year 2023】トップ20

1位「アイドル」YOASOBI
2位「酔いどれ知らず」Kanaria
3位「可愛くてごめん feat. ちゅーたん(早見沙織)」HoneyWorks
4位「Overdose」なとり
5位「強風オールバック(feat.歌愛ユキ)」ゆこぴ
6位「神っぽいな」ピノキオピー
7位「ヴァンパイア」DECO*27
8位「フォニイ」ツミキ
9位「KING」Kanaria
10位「唱」Ado
11位「ロウワー」ぬゆり
12位「KICK BACK」米津玄師
13位「アスノヨゾラ哨戒班」Orangestar feat. IA
14位「アイデンティティ」Kanaria
15位「ダーリンダンス」かいりきベア
16位「オトナブルー」新しい学校のリーダーズ
17位「グッバイ宣言」Chinozo
18位「Henceforth(feat. IA)」Orangestar
19位「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」MAISONdes
20位「デビルじゃないもん」DECO*27, ピノキオピー

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