超特急「“超”超フェス」開催、スペシャルアクトにDAIGO、PUFFY、コロッケを招いてお祭り騒ぎ

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超特急「“超”超フェス」

超特急が、ニューシングル「Jesus」の発売日である8月8日に主催イベント「“超”超フェス」の初日を行った。かねてより親交のあるDAIGOから初顔合わせとなるPUFFY、さらにコロッケと「超」ジャンルレスのゲストを迎えて、それぞれにフレンドリーかつ笑顔のコラボレーションを展開。

「超」夏まつりをテーマに、ロビーでは輪投げやスーパーボールすくいの屋台、開演前の場内には神輿やちんどん屋が繰り出す趣向を凝らした演出や、新曲をメインに据えたメニューで、集まった5千人のオーディエンスに夏一番の熱い思い出をプレゼントしてみせた。

昨夏の「超フェス」』に続き、2度目の主催イベントとなる今回は、東京・東京国際フォーラム・ホールAにて2デイズでの開催に。祭囃子で始まるオープニング映像からステージにライトが当たると、二段構えの巨大櫓にカラフルな甚兵衛姿で仁王立ちする6人が。その周りを紅白の提灯が無数に取り巻き、やぐらの紅白幕には大きく「超祭」の文字と、夏祭り感満点のステージセットが一瞬で観る者の心を躍らせる。

しかも幕開けを飾ったのは、この「“超”超フェス」のテーマソングとしてメンバー自らが作詞し、「Jesus」の「超」超フェス盤にも収録されている「SAIKOU KOUSHIN」。「『“超”超フェス』初日始まったぞ!今日という日を最高の1日にしようぜ!」というユーキの号令から、パッションあふれるロックチューンに乗せ、コミカルな台詞や振りつけを交えて超特急ワールドへと誘うナンバーは、多様なオーディエンスの集まる今回のフェスに相応しいもの。

中でもタクヤがメンバーの腕で逆上がりしたり、リョウガが抱え上げられたリ、タカシが逆さまに吊るされたりといった捨て身のアクションは、超特急を初めて観る人々を惹きつけるのに十分の迫力だ。

「タイトルに“超”の字が一つ増えましたから、去年を超えますよ!」とリーダーのリョウガが意気込みを表せば、タクヤも「いろんな場所でやってる夏祭りを超えるライブにしたい」と宣言。そしてカイが「素晴らしいゲストの皆様と最高のライブにしていきたい」と加えたところで、1組目の「超」ゲストであるDAIGOに舞台をバトンタッチする。

自身がヴォーカルを務めるBREAKERZでは昨年ツーマンライブを行ったり、10周年記念アルバムの収録曲「恋のスーパーエクスプレス」でコラボするなど、超特急とは縁の深い彼。扇子を手に、いなせに傾いた和装でやぐらのてっぺんに現れ、疾走感いっぱいの「無限∞REBIRTH」で拳を突き上げると、呼応するように客席のペンライトが振り上がる。

さらに超特急メンバーの自己紹介を真似て、「10号車代表イメージカラーはゴールド、DAIGOです!」と口上すれば場内は大喝采。また、7月に発表したソロデビュー15周年記念の両A面シングル「今夜、ノスタルジアで」と「真夏の残響」を涼やかに届けたかと思いきや、「どうしても一緒に歌いたい曲がある」と自身が歌うランドセルのCMソングを大合唱させる緩急激しすぎなパフォーマンスも侮れない。

そして「超特急の曲は大好きでリハでもやったりする」というMCから、「聞きたい!」と湧き起こった声に応えて、なんとドラマの主題歌だった「Beautiful Chaser」をカバー。重厚な生バンドサウンドと抜けの良い熱いヴォ―カルで客席を揺らすと、ラストの「恋のスーパーエクスプレス」では「Beautiful Chaser」の衣装に着替えた超特急の6人も登場して、曲中に「超特急!」と合いの手を入れる。

間奏では電車ごっこでDAIGOと連結し、ラストは全員で集まって「うぃっしゅ!」ポーズ。「今日は本当にCRO。超特急、6周年、おめでとう!」とDAI語でCDデビュー6周年の祝福を贈って、ミュージシャン&タレントとしてのマルチな才能を発揮してくれた。

続く第二のスペシャルアクトはコロッケ。今回の「“超”超フェス」出演陣の中でも、一体どんなステージを見せてくれるのか最も想像がつかなかったゲストだが、さすがエンターテイメント界の重鎮。想定外かつ「“超”超フェス」らしいパフォーマンスで、オーディエンスの度肝を抜いてくれた。

デジタリックなSEから6人のダンサーをバックに、まずは三代目J SOUL BROTHERS、BIGBANG、EXILEと著名ダンスグループのモノマネを、ラメジャケットとカツラを巧みに取り替えながら披露。モノマネのスキル、そこに挟み込まれる爆笑必至の小ネタのみならず、響き渡る美声にも「見事」と唸るほかない。

また、超特急の6人にドナルドダックやヘリコプターのモノマネを伝授したMCでは、なんとタカシの意外な才能が開花。コロッケと共にドナルドダック同士の会話で、場内を大いに湧かせてくれた。さらに十八番である「五木ロボット」では、五木ひろしの「契り」に機械音とロボットモーションを挿し込み、表情筋と関節を自由自在に操る離れ業で、会場を大爆笑の渦に!

アンコールには北島三郎の「祭」をダンスバージョンで贈り、超特急をバックダンサーに従えて「これが超特急祭だよ~!」とブチ上げる。超特急の個性や「夏祭り」というイベントのモチーフをしっかりと押さえた選曲。そして長年のキャリアで積み上げてきた観る者のツボを突くパフォーマンスで、その場にいる全ての人々を笑いで癒してくれたのは、さすがである。

そんな会場の空気を、どんなアーティストとも被らない唯一無二の個性により、さらに盛り上げてくれたのがPUFFYだ。黒のつなぎにブルーのキャップを身に着け、高速リリックとキュートなユニゾンで圧倒する「パフィピポ山」でキッチュな持ち味を全開にすると、客席から「可愛い!」の声が。そして彼女らの名を一躍世に知らしめたデビュー曲「アジアの純真」へと続き、ナンセンスな歌詞とユルい振りつけが織りなす摩訶不思議な空気で、場内をPUFFY色に染め替える。

超特急との共演は初めてということで、MCでは「なんで呼んでくれたんだろう?聞きにくいから、こっそり聞いてもらっていいですか?」と8号車(超特急ファンの呼称)に呼びかけるシーンも。推しメンカラーのペンライトが振られる客席に、「私の色はごぼう色なんですよ」と由美が話しかけたりと、気さくな人となりも彼女らの魅力に違いない。

一方で愛あるメッセージをストレートに伝える「誰かが」、海の包容力と切なさを表した「海へと」を真摯に歌い上げ、「愛のしるし」のイントロでは、なんとデビュー時の彼女らを模したカーリーヘアのツインテールで超特急メンバーが登場。ユルいリズムで身体を揺らし、ハート型の風船を持ち出して大きなハートを象る6人に、亜美&由美も懸命に笑いを堪えていた。

ラストの「渚にまつわるエトセトラ」ではソウルなビートにオーディエンスもヒートアップして、サビでは「カニ食べ行こう」の大合唱。夏色のヒットチューンが並んだ贅沢なステージは、「“超”超フェス」ならではのものかもしれない。

そして、いよいよ本イベントのホスト・超特急の出番だ。やぐらの紅白幕が開いて6人が颯爽と現れ、ユーキが「二人きりで花火見に行こう」と告げてセクシーに「Kiss Me Baby」を贈るが、その出で立ちはオープニングと同じ甚平姿。普通なら違和感を感じるところ、「浴衣姿可愛いじゃん!」(ユースケ)、「花火よりも君が綺麗だよ」(カイ)等、通常と異なる台詞を入れ込むことで、夏の花火デート気分を味合わせるのがニクい。

この夏から披露されている未発表の新曲「Booster」でも、ユーキを皮切りにカイ、リョウガ、タクヤ、ユースケとメインダンサーの5人が順にラップを畳みかけ、さらに挑発的な動きやアクロバットも交えて新境地を提示。超特急というグループの既成概念を打ち破り、さらなる高みへ上らんとする意欲や挑戦心は、昨今の彼らのライブでも際立つ部分だ。

新リリースとなった15枚目のシングル「Jesus」も、8号車からメンバーコールが自然発生して、新曲とは思えない盛り上がりぶり。頭上に掌を掲げるヴィーナスポーズで飛び跳ねるメンバーに8号車も応えて、客席を揺らしまくる。

さらに、タクヤが「それじゃあ次の曲行ってみよう!」と繋げた「超越マイウェイ」も本日が初披露。レトロな楽曲自体には一種の「ダサさ」もありつつ、腹の底まで響くビートとファルセットも交えたタカシのテクニカルな歌唱、そしてメリハリの利いた動きと大人びた表情で、超ド級にクールなムードを醸し出しているのは驚きだ。

続く「up to you」でも夏らしい爽快な曲調に、「何気ない日常を過ごせることの幸せ」というメッセージが切なさを醸して、「この1分1秒を楽しんでいきましょう。僕たち超特急も先に進んでいきます。応援してください!」というタカシの言葉を胸に沁み込ませる。これらダンサー陣の掛け声がふんだんに入った二つのカップリング曲もまた、6人で一丸となって突き進んでゆくのだという決意の表れに違いない。

そこにエネルギーを注ぐのは、もちろん8号車。特に8月8日は毎年「8号車の日」ということもあって、8号車の気合も満点だ。「最後の曲。『超えてアバンチュール』」とリョウガがタイトルコールすると凄まじい勢いでかけ声が湧き、ユーキは「おい、てめーら!まずは俺たちが手本を見せるから!」とヘドバンを超えたボディバンギングを指南。

「まだまだ『“超”超フェス』は終わらない!みんなで叫ぼう!」というユースケのシャウトで始まったアンコールでも、「SAY NO」に「Burn!」と8号車の掛け声が曲の一部となるオーディエンス参加型ナンバーで一体となり、メンバーも二手に分かれてステージを駆け回る。

ここでゲスト陣が呼び込まれ、DAIGOは「まさにKIFです。この夏、一番の、フェス」とべた褒め。カイに「僕らのトイプードルみたいな頭、どうでした?」と尋ねられたPUFFYも、「言ってくれたら私たちもトイプードルで出たのに!」と早くも超特急の面々と打ち解けた様子だ。

そのまま、超特急の夏には欠かせないサマーチューン「浮つきWAVES」に雪崩れ込み、全員でタオルを振りたくるが、こんなセッションは恐らく初体験だろうコロッケも満面の笑顔。それぞれにズバ抜けたエンターテイメント力を持つゲスト陣と、超特急が生み出した相乗効果が、8月9日の「“超”超フェス」2日目にどう繋がっていくのか、心して確かめたい。

写真:米山三郎、深野輝美、冨田望
文:清水素子

セットリスト
<超特急>
M1.SAIKOU KOUSHIN
<DAIGO>
M1.無限∞REBIRTH
M2.今夜、ノスタルジアで
M3.真夏の残響
~ランドセルの歌
~Beautiful Chaser
M4.恋のスーパーエクスプレス
<コロッケ>
M1.R.Y.U.S.E.I /三代目J Soul Brothers~FANTASTIC BABY/BIG BANG/Choo Choo TRAIN/EXILE
M2.ものまね講座
M3.アコースティックコーナー
M4.祭り/北島三郎
<PUFFY>
M1.パフィピポ山
M2.アジアの純真
M3.誰かが
M4.海へと
M5.愛のしるし
M6.渚にまつわるエトセトラ
<超特急>
M1.Kiss Me Baby
M2.Booster
M3.Jesus
M4.超越マイウェイ
M5.up tp you
M6.超えてアバンチュール
EC1.SAYNO
EC2.Burn!
EC3.浮つきWAVES

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