株式会社スペースシャワーネットワーク ライツ事業本部 ライツビジネスセクション プロデューサー 吉江敏行氏インタビュー

インタビュー スペシャルインタビュー

吉江敏行氏
吉江敏行氏

ミュージックレストラン「SPACE SHOWER TV THE DINER」が、3月のオープンから約半年を経て、今まで以上に音楽に力を入れようとしている。

Musicmanでは、同店と協力し、次のステップを目指しているインディーズ/アマチュアアーティストのチャンスの場として、SPACE SHOWER TV THE DINERへの出演者を募ることとなった。

今回のインタビューでは、株式会社スペースシャワーネットワーク ライツ事業本部ライツビジネスセクション プロデューサー 吉江敏行氏に、出演のメリットや出演アーティストへの想いなどを伺った。

吉江敏行entrance

——「SPACE SHOWER TV THE DINER」は、今年3月のオープンから約半年ほど経ち、今後は更にライブに力を入れていくそうですね。

吉江:「日本最大級のミュージックレストラン」と銘打ってスタートしたんですが、これまではどちらかというとレストランという面が主軸だったので、今後は「ミュージックレストラン」というコンセプトをより強めていこうと考えています。何より我々はSPACE SHOWER TV THE DINERを使って良いアーティストを発掘・育成していきたいという目的を持っています。ライブを重ねることで得るものは大きいと思いますし、若いアーティストに負担なくチャンスの場を与えたいという考えから場所代(ノルマ)や機材使用料ももらっていませんので、インディーズや若いアーティストにとって1つのチャンスの場として、また、マネージメントやレコード会社とすでに契約しているアーティストでしたらプロモーションの場としても利用してもらいたいですね。やはりライブこそが最強のプロモーションの方法ですから。また、たくさんのアーティストが出演して育っていってくれることで音楽を求めて来るお客さんが増えればお店も活性化しますので、どんどんライブをやってもらいたいですね。

——出演アーティストからの評判はいかがでしょうか?

吉江:これまで日本にあまりなかったカジュアルなミュージックレストランなので、アーティストからの評判も上々で、出演したいと言ってくださるアーティストも増えてきています。また、お店にお客さんとして来たマネージメントの方が直接問い合わせてくるパターンも増えてきました。

——今や業界の打ち上げ会場として定番になっていたりして、音楽関係者が多く来店するという噂を聞いていますが。

吉江:そうですね。350人というキャパのミュージックレストランはあまりありませんし、100人ぐらいの団体でも受け入れられますので、アーティストや音楽関係者にとっては使いやすいのかもしれません。また、渋谷にはライブハウスがたくさんありますし、飲み放題・食べ放題で朝の5時までやっているので、ライブの打ち上げなどに丁度いいのかもしれませんね。最近では渋谷近辺だけでなく、野音や武道館からも来店していただいています。

吉江敏行stage

——では、音楽関係者に出会えるチャンスや、自分の曲を聴いてもらえるチャンスもあるということですね。

吉江:実際にライブをしていたアーティストが、業界関係者に声をかけてもらったという話しもありますし、いずれマネージメントやレーベルなどの業界関係者に呼び掛けて、SPACE SHOWER TV THE DINERに出演しているアーティストを見てもらうショーケース的なイベントも1週間程度の期間で実施したいと思っています。我々はスペースシャワーTVの冠を付けている以上は、ライブもそれなりのクオリティーのものを提供していかないといけないと考えています。定期的に出演しているアーティストは、ある程度の水準をクリアしていると思いますので、新たな才能を求めている業界関係者の方にもぜひ参加していただきたいと思います。

——出演アーティストは基本的にアコースティックセットでの演奏になるんでしょうか?

吉江:アコースティックなボーカル系のアーティストが中心ですが、ドラムを叩いたとしてもバランス良くお店の雰囲気に合っていれば良いと思います。普段はライブハウスで演奏しているロックバンドがSPACE SHOWER TV THE DINERに出演するときだけ特別にアコースティック編成で演奏しているということで、それを目的にファンの方が来ていたりということもあるようです。

——これまでに出演を希望したアーティストを断ったことはありますか?

吉江:あります。例えばロックスタイルのバンドでも、アコースティックでどう編成するのかが非常に想像しづらかったり、歌詞にしてもメッセージが強すぎると食事をしているお客さんの雰囲気を壊してしまうかもしれないので、せっかく演奏してもらっているアーティストの方にマイナスプロモーションになってしまう恐れがあります。決して楽曲が悪いということではなくてお店に合わないという理由で希にお断りすることはありますが、そういうケース以外はジャンルに関係なくほとんどのアーティストが出演しています。

吉江敏行floor

——SPACE SHOWER TV THE DINERに出演することで、自分たちのことを全く知らない人たちの前で演奏ができるという醍醐味もあるわけですよね。

吉江:我々はそういうつもりでいます。知らない人がいるからこそ、いかに自分の世界に引き込めるかを試せる場所でもあると思うんです。10人の飲み会のグループがいて全員が振りむくことは難しいと思いますが、その中の一人でも耳を傾けてくれる人がいるなら、その人に向けて頑張る、例え誰も聞いていなくてもハングリーにやってもらいたいという気持ちもありますよね。それをやり続けることによって、絶対にどこかで誰かが見ているし、「いいな」と思ってくれる人がいるはずだと思うんです。

——Musicmanとしても「ミュージックもん」を通じてアーティストを発掘するお手伝いをしていきたいと思っています。

吉江:「ミュージックもん」は楽曲の投稿のみですが、やはり気になるアーティストはライブを見てみたいとすごく思うんですね。音も良くてライブも良かったらそれこそ色んなチャンスが広がると思うので、「ミュージックもん」に投稿しているアーティストにもSPACE SHOWER TV THE DINERに出演していただいて、大きくなってもらえたらと思いますし、今までミュージックもんを利用してないなくてもMusicman-NETを見ているアーティストはたくさんいるでしょうから、ライブをやってみたいと思っている方がいたらぜひ応募してきてほしいですね。現在、マネージメントやレーベルと契約のあるアーティストは3割ほどで、ほとんどはアマチュアのアーティストが出演しているので臆せず来て欲しいですね。大歓迎です。

 また、ライブハウスの紹介で出演しているアーティストや、ライブハウスでのライブのプロモーションの場として出演したいという問い合わせもあるので、ブッキング担当やマネージャーからの推薦も受け付けたいと思います。

——最後に、スペースシャワーとしての最終的な目標は?

吉江:SPACE SHOWER TV THE DINERを通してより多くの方々にスペースシャワーTVの魅力をアピールしていけたらと考えています。また、才能のあるアーティストを一人でも多く発掘し、スペースシャワーTVとしてアウトプットの場を与えブレイクにつなげて音楽ビジネス全体に貢献していけたらと考えています。

吉江敏行 応募

-2010.11.5 掲載

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