素晴らしい音楽を次世代に継承したい 〜 (有)シャイグランス代表「FLY HIGH RECORDS」プロデューサー 土橋一夫氏インタビュー

インタビュー フォーカス

シャイグランス 代表取締役 土橋一夫氏
シャイグランス 代表取締役 土橋一夫氏

「本当に世に送り出したい作品を、目の届く範囲で大切に制作・プロモーションし、お客さんに届けたい」- そんな思いを込めて、昨年2月にスタートした「FLY HIGH RECORDS」が設立1周年を迎えた。新譜とリイシューを両輪にした同レーベル代表の土橋一夫さんは、レコードメーカーを皮切りに、音楽制作のみならず、リイシューの監修やイベント&番組企画、ライター、編集、そしてデザインと長年多方面から音楽に携わられ、そのノウハウが遺憾なくレーベルに注ぎ込まれている。今回のFOCUSはレーベル1周年を記念して、土橋さんにFLY HIGH RECORDSに込めた思いや、今後のリリース予定までお話を伺った。
(取材・文・写真、Kenji Naganawa、Jiro Honda)

[2012年3月6日 / (有)シャイグランスにて]

PROFILE
土橋一夫(どばし かずお)
(有)シャイグランス代表「FLY HIGH RECORDS」プロデューサー


1966年埼玉県生まれ。大学卒業後、テイチク・レコードに入社。その後、「バック・トゥ・モノ・プロダクションズ」(1998年)、「シャイグランス」(1999年)を設立、音楽フリーペーパー「Groovin」を創刊。2004年、デザイン事務所「Surf’s Up Design」を立ち上げ、2011年2月にはヴィヴィド・サウンドと共に、レーベル「FLY HIGH RECORDS」をスタート。原盤制作ディレクター、レーベルプロデューサー、アート・ディレクター、音楽研究家、選曲家、構成作家等、まさに多岐に渡り活躍中。

 

——FLY HIGH RECORDS設立1周年おめでとうございます。まずはFLY HIGH RECORDS立ち上げの経緯からお伺いしたいのですが。

土橋:FLY HIGH RECORDSが実際に動き出したのは去年の2月23日で、リリース第一弾は玉城ちはるというシンガーソングライターのミニアルバム「ここにいること。」でした。実は2010年の春ぐらいから具体的にレーベルをやりたいなと思い始めていて、先にレーベルロゴを作っていたりしていました。

——ロゴだけ先に作っていたんですか。

土橋:僕ははっぴいえんどが大好きなんですが、細野(晴臣)さんって昔から、何かをやるときにまずロゴを書いたり、タイトルを決めるらしいんです。細野さんはそういうネタ帳を持っているらしくて、そのネタ帳の中から「これはこのバンドに合うんじゃないか?」と提示するという話を昔聞いたことがあって(笑)。その影響と、僕は何かを始めるときは必ずカタチから入るタイプなんです(笑)。ですから、「いつか使える日が来ればいいな」とレーベルのロゴだったり、名前だったりをなんとなく考えていたんですね。

 その後、たまたま玉城ちはるというシンガーソングライターと知り合って、そのとき、「ここにいること。」にも入っているんですが、テレビの主題歌のタイアップが決まっていた曲があったんですね。ただ、その曲をどこからリリースするかが全く決まっていない状態で、彼女はレーベルを探していました。そういう時期に知り合ったので「これも何かの縁だろう」と、うちのレーベル第一弾として、その曲を含むミニアルバムを作ることになったんです。

——玉城ちはるさんとは、どのようにして知り合ったのですか?

土橋:一昨年の夏、朝起きてなんとなくネットをしていたら、彼女が毎年地元の広島で主催しているピースイベントの準備がすごく忙しいということをtwitterに書いているのを見かけたんです。本人自ら色々なところに資料をFAXしていると。それで「何かしてあげられることがあるかもしれないな」と、何気なくtwitter上で連絡したんです。そして、僕の音楽関係の知り合いを紹介したんですよ。それが、出会ったきっかけですね。

——結果的に、土橋さんのレーベルの構想と、玉城ちはるさんの音楽性が近かったというのはあるのでしょうか。

土橋:当初は、音楽性がどうのというのは考えていなかったんですよ。なにしろ、彼女の楽曲は既にタイアップが決まっていたので、まずはそれをリリースしなければならなかったですしね。ただ、最初にレーベルロゴを作ったときに、レーベルの方向性として自分の中でなんとなく考えていたことは、まず「自分が良いと思える音楽を出したい」ということ。もう一つは「新譜だけではなく再発、リイシューをきちんとやること」だったんです。

 後者については、次世代にちゃんとしたカタチで音楽を継承していかなければならないという必然性を、僕はずっと思い続けていたので、柱としてありました。従って、新譜とリイシューというのが二本の柱で、リイシューに関して言えば、日本のものだけではなくて、海外のものもやるという感じですね。

土橋一夫

——レーベルが動き始めた矢先に、東日本大震災がありましたね。

土橋:そうなんですよね。もちろん、みなさんもあのことに関しては想定外だったと思いますし、うちのレーベルにとっても震災は本当に痛かったですね。第一弾の玉城ちはるのリリースが2011年の2月23日で、そこから一ヶ月もしないうちにあの大震災が起きたわけですが、震災当日の3月11日は彼女がタワーレコード新宿店でインストアライブをやる日だったんですよ。もちろん、当日はそれどころではない状況になってしまいましたし、レーベル自体もその後数ヶ月は活動もできない状態でした。

——震災当日、玉城さんは新宿のタワーレコードへすでに入られていたんですか?

土橋:確かアイドルのアーティストがお昼にイベントをやっていて、当日は夕方17時ぐらいに入りという話だったんですが、地震のあとは本人に電話も通じないし、全く連絡がつかなくなってしまいました。

——共同でレーベルをやられているヴィヴィド・サウンドの仙台流通センターも被害に遭われたそうですね。

土橋:はい。このレーベルは、私どものシャイグランスとヴィヴィド・サウンドの二社共同で設立したレーベルで、プロデューサーは僕とヴィヴィド・サウンドの寺村純さんで、お互いに話し合いをしながら、いいアーティストを出していこうという合意のもとに始めたんですが、そのヴィヴィド・サウンドの仙台が被災しました。レーベルとしては、震災の影響で流通が数ヶ月ストップしてしまいましたし、小売りの店頭も、当然それどころではないという状況でした。僕らも宣伝をしたくても、媒体は震災関連の報道の方が優先されますから、歯がゆい思いをした数ヶ月ではありましたね。あと、個人的に言うと、あの災害の映像を目の当たりにして「音楽どころではないのでは」という気持ちになりました。

——そうおっしゃる方はものすごく多いですよね。

土橋:僕はSurf’s Up Designというデザインの事務所もやっているのですが、あの時期にちょうどソニー・ミュージックダイレクトから原田知世さんの紙ジャケボックスの仕事を請け負っていまして、震災の日も、その作業を事務所で行っていました。結局そのリリースは延期にはなりましたが、〆切があったので震災後も作業を続けていたんです。でも、その作業中も「今こんなことをしていていいのかな…」という思いがすごく強くありました。自分で言うのもなんですが、僕はレコードを年によっては数千枚買うようなレコードジャンキーで、ものすごくレコードを買うんです。ですが、あの数ヶ月は全然音楽を聴く気になれなかったですし、去年で言えば百枚もレコードを買っていないかもしれないです。

——音楽を受け付けなくなってしまったと…。

土橋:そうですね。小西康陽さんも同じようなことを言われていましたけど、あれだけの被害の状況を映像で見てしまうと、そのインパクトがあまりにも大きくて「音楽なんかやっている場合じゃないだろう」という気分に強くなりました。ひたすら音楽を聴いて、音楽を仕事にして、あれほどレコードを買っていたのに、数ヶ月はレコードを買えなかったですし、全くレコード屋にも行かなかったです。

——とは言っても、進行中の仕事はしなければいけないわけですよね。

土橋:そうなんですよね。そこに強い葛藤がありましたし、みなさんももちろんそうだと思うんですが、すごく考えさせられた一年でした。ただ結果的にいうと、レーベル第一弾の玉城ちはるを2月23日に出していたので、レーベル自体はスタートすることができたんです。これが例えば、震災後の4月にリリース予定だったら、恐らくこのレーベル自体やっていなかったと思いますし、もし始めていたとしても2012年になってからだったと思います。今回はタイアップが決まっていて必然性があってのスタートだったので、それがなかったら多分レーベルをやれていなかったんじゃないかなと思うんですよね。そういう意味では昨年の2月にリリースできたのは幸運なことでした。

——twitterをきっかけに運命的に始まった感じですね。少し時期がずれていたら、今とまったく違った状況になっていたわけですから。

土橋:本当にそうですね。

——いつぐらいから音楽への興味がまた戻ってきたんですか?

土橋:夏ぐらいですね。村田和人さんの東芝EMI時代のアルバム再発の話がそれ以前に進んでいまして、これを出さなければならないということで、ヴィヴィッド・サウンドの寺村さんとも話し合いをして、村田さんはやはり夏のイメージがあるので「夏に出しましょう」と。結果、2011年8月10日に3タイトルリリースしたんですが、この作業に入ったことで、少し踏ん切りがついたというか、再始動の大きなきっかけになりましたね。

土橋一夫

——FLY HIGH RECORDS立ち上げと同時にJETSONGというレーベルも作られていますね。

土橋:実はJETSONGはまだ稼働していないんです。これは配信だけのレーベルで、当初レーベルとしてはパッケージと配信の両輪を理想にしていました。本来ならばJETSONGというのは、FLY HIGH RECORDSと同時期に発信して、例えば、別ミックスのようなパッケージに入っていない音楽をJETSONGで出していこうというアイデアだったんですよ。ですが、震災があって、そっちまでアタマが回らなかったというのが正直なところです。ですから、そっちは未だに止まっているんですが、今年中にはなんとかしたいと思っています。

——土橋さんはすごくパッケージに思い入れがあると思うのですが、時代的には配信も無視できない状況ですよね。土橋さん自身は音楽配信に対してどのように考えられていますか?

土橋:音楽配信はアーティストが作ったものを、短いスパンでファンに届けることができる利便性がすごくあると思いますし、いつでも音楽を買うことができる、もしくは端末に入れて持ち歩ける、そういう部分ではやはり優れたカタチだと思います。ただ、僕らのような音楽を制作している立場の人間からすると、特に僕なんかはアナログ育ちなので、パッケージも含めて一つの作品という印象がすごくあります。ですから、その部分で言うと、配信に対する抵抗というのは未だにあります。配信自体が悪いことだとは思わないんですが、パッケージと配信のうまいカタチでの共存を模索したいと思いますね。

 あと、イギリスやアメリカでは、アナログ盤の生産枚数が今増えているんですよ。それはなぜかというと、アナログのアートワークが素晴らしいからアイテムとして持っていたいというのが一つ。それから、今のアナログ盤にはだいたいおまけでパスワードキーが付属していて、それをネット上で入力すると音源データが落とせて、再生装置がなくても聴けるんです。そういった仕組みもあるので、市場でアナログ盤が再び受け入れられてきているんだと思うんですね。ですから、日本でもそういう仕組みがあってもいいのかなと思いますが、日本ではアナログは「前時代のもの」というイメージがありますし、ショップでもアナログを置く什器自体もないのでなかなか難しいです。アナログにはアナログの良さがあるんですけどね。

——そのあたりのニーズというのは、やはりある程度年齢が高い方々になるのでしょうか。

土橋:いえ、そうとも限らないですね。最近では、若い子を対象としたロックバンドもアナログを結構出していますね。特にインディーズ系のレーベルはそうです。僕はスペインのエレファントというレーベルが大好きで、そこの作品は必ず買うんですが、そこは若いバンドが出てくるとまず7インチを切るんです。そして、それが好評だったら、デジパックでシングル盤が出て、その後にアルバムがアナログ盤とCD両方で出るんですね。そしてアナログ盤にはmp3をダウンロードできる仕組みがおまけとして付いている場合もよく見かけますね。

 こういうケースもあるので、若いリスナーを育てていけばニーズも出てくると思います。若い人でも、一度アナログの良さが分かってしまうと、抜けられなくなるんですよ。やはり圧縮をかけている音源とアナログの差というのは、実際聴くと分かっちゃうんですよね。再生できる周波数帯というのかな、その辺りはきちんとした装置で聴けば分かりますからね。

——人間の機能として、耳が聞き分けてしまうという感じでしょうか。

土橋:そうそう。最近フィル・スペクターのボックスの再発を監修させていただいたんですが、その発売を記念して、タワーレコードさんで試聴会を実施したんですよ。650万円か700万円かする超高級ステレオセットで(笑)

——700万円のステレオですか!

土橋:スピーカーだけで350万円って言っていたかな(笑)。音源はモノラルなので、センターに一つだけスピーカーを置いて、それで大音量でスペクターを鳴らすという会でした。そういう風にちゃんとした機材で、ちゃんとした音を鳴らすと、聞こえるべき音がきちんと聞こえるんですよね。ベースが二人いる曲だと、エレキベースとウッドベースの違いがはっきり分かったりします。お金をかけた機材でしかきちんと聴けないというわけでもないとは思うのですが、PCや携帯プレイヤーで聴くと、どうしても音で劣る部分が出てくるんですね。それに若い子が慣れていってしまうことに、僕は危機感を感じます。

——良い音を知っておくだけでも大分違いますよね。

土橋:そうですね。本来ならば、スタジオでマスタリングしているときの音こそ聴いて欲しいんです。あのマスターテープに込められている音というのは、やっぱりCDでも100%再現できないですからね。アナログの場合はマスターの状態が良ければ比較的原音に近い音が聞けると思います。

 以前、長門芳郎さんと二人で10年くらいケンウッドの丸の内のショールームで、そこの機材をお借りして、アナログ盤を聴くイベントをさんざんやっていたんですね。その時に、若い方がいらっしゃってロネッツの7インチを聴かせてみると、みんなびっくりするんですよ。「こんな良い音しているんだ」「こんな音圧感があるんだ」って。また、イギリスのガレージバンド系とかモッズ系のバンドとかを聴いてもらうと、「こんなにエッジが立っているんだ」ってやはりびっくりされますね。ですから、若い方々が良い音で音楽を聴く体験や場を、もっと提供していければいいなとは思っています。やはりmp3は限界ですよね。フォーマットとしても古くなってきている感じもしますしね。

土橋一夫

——リイシューに関しては土橋さんが企画をメーカーに持ち込まれているんですか? それともメーカー側からオファーが来るんですか?

土橋:どちらのケースもありますね。例えば、村田和人さんや伊藤銀次さんの再発に関して言えば、もう僕の方からメーカーへ直接交渉して始まっています。さらに村田さんに関して言えば、本当はEMIミュージックから出るはずだったんですけど、諸々事情がありまして、一旦全部白紙になってしまったんですね。でも、そのアイデア自体はずっと残っていたので、再度交渉して、うちのレーベルから出す運びとなりました。そういう風に、こちらからの提案でやらせていただく案件もありますし、フィル・スペクターや今やっているA&Mのものとかは、ありがたいことにメーカーの方から監修も含めてやってほしいというご依頼をいただいてやっています。

——リイシューというのは、作業的にまず何から始めるんですか?

土橋:まず、レコードの原物を探すことですね。それを自分が所有していればいいですが、無い場合は海外から取り寄せたりします。それからジャケットと音の検証をします。例えばA&Mタイトルでいうと、60年代はちょうどステレオ盤とモノラル盤の境目の時期なんですね。モノラル盤がそれまでずっと出ていて、その後1966年あたりからステレオ盤が主流になってくると、モノとステレオの両方が出ている盤が増えてきます。

 そうなると、まずモノとステレオの両方を集めて聴くとことから始めて、ミックスとかの違いを確認します。あとはジャケットですね。状態のいいものを、コレクターの方とかにご協力いただいて検証していきます。ジャケットは探していくと、結構色が違っていることがあるんですよね。アメリカは国土が広いので、印刷工場も恐らく数社使っているので、オリジナル盤でも色味が全然違うんです。そこから、どれが本当なのか、どれがオリジナルに近いのか、というのを推測していきまして、決定したら、そこからスキャニング作業となります。うちはLPがスキャンできる業務用のスキャナーがあるので、それでスキャンして、色味をあわせたりとか、自ら修正作業をしています。

——LPを社内でスキャンできるんですか(笑)。

土橋:ええ(笑)。以前、「ジャケガイノススメ」というCDを出したのですが、その為に業務用のスキャナーを買ったんです(笑)。こういう本を以前から本当に作りたかったんですよね。ちなみに「ジャケガイノススメ」に載っているジャケットは、新品の状態のジャケになるように全部修正作業を施してあるので、その修正作業だけで1年近くかかりました(笑)。とにかく、リイシューというのは原物を集めてリサーチするところからですね。

——マスターに関してはどのようにあたりをつけていくんですか?

土橋:それは原盤元を通じてですね。例えば、ワーナーさんの音源だったらワーナーさんを通じてワーナーのアメリカ本社に連絡をしていただいて、そして今使える状態のものがあるのかないのか確認します。あった場合は、何種類あるのか、別のバージョンがあったりするのか、モノなのかステレオなのか、そういうことを全部確認します。そして、こっちに送ってもらったものを聴いて「これを使おう」と決めます。

——例えば、その段階でマスターの状態が悪いケースもあるわけですよね。

土橋:それは海外に限らず、国内でもありますね。マスターテープの保存状態とかテープの質によって、バラつきがすごくあるんですよ。また、必ずしも保管が良かったから音がいいとは限らないんですね。劣化もありますし。あと、製造年によってオープンリールの善し悪しがあったり、当たり外れがあるので、とにかく実際に聴いてみないと分からないですね。ノイズとかは今は修正できますが、劣化しているものはどうしようもありません。

 杉真理さんとBOXというバンドをやったり、難波弘之さんとセンス・オブ・ワンダーをやっていらっしゃった小室和幸さんが組んでいたセイル・アウェイというグループがありまして、そのリイシューの際にマスターテープを聴いたら、音がすごく悪かったんです。それで、エンジニアとどうしようかと話していたら「当時カセットテープも出ていたよね」という話になったんですね。その作品は当時アナログ盤とカセットが出ていまして、恐らくマスターも二種類あるはずだと。それで調べてみると、当時のワーナーには何かあったときのために、カセットとアナログはマスターテープの銘柄を分けなければいけないという指令が録音部長から出ていたんですね。それで、カセット用のマスターを聴いたらすごく綺麗だったので、そこから起こしたり。

 あと、たまにマスターテープを聴いていると、マスターの本編の後に聴いたことがない曲が入っていたりするんですよ。その曲というのは、恐らく当時録音してミックスとマスタリングまではしたんだけど、何らかの理由でアルバムに入らなかったとか、シングル用に録音していたんだけど使わなかったとか、別テイクや別ミックスだったり、そういうものがたまに入っていることがあります。それが使用に耐えうるようなものであればボーナストラックになることもありますので、きちんとマスターテープを聴くというのはとても大事なことですね。

——映画は古いフィルムの修復に取り組んでいたりしますが、音楽もマスターを管理して後世に残すような体制を整えた方がいいですよね。

土橋:まさにその通りですね。今やっておかなければならないという思いはすごく強いです。マスターテープの劣化ももちろんそうですが、スタジオでテープを管理する方も辞めていかれたりするので、どこに何があるのかすら分からなくなっていくんですよ。ですから、その辺の管理体制を整えて、後世に残そうというのがリイシューの基本なんですね。いつもやるときに考えているのはまさにそこですね。

——ジャケットもものすごく精密ですし、根気のいる作業ですよね。

土橋:多分、このジャック・ニッチェとかも購入される方は結構マニアな方だと思うので、そういう方々に聴いてもらって納得していただくためには、音やジャケット、解説さらには付加価値の部分も全て含めて、しっかりしたものを作らないと怒られますし、購入していていただけないですからね。購入していただくために最善を尽くすのは当然ですし、僕自身もヘビーユーザーなので、自分が買うときに、ものがキチンとしていないと嫌なんですよ。リイシューは「内容がいいんだけど、ジャケットが惜しいなぁ…」なんてことはよくありますからね(笑)。

——ジャケットの折りが違うとか(笑)。

土橋:ありますね、折りが違うというのは(笑)。折り方が逆張りのものがあったりもしますし、紙質もそうですし。だから、予算との兼ね合いもありますが、こだわれるところまでは、できる限り妥協しないで徹底的にこだわります。例えば、オリジナルのLPをスキャニングしてそれをそのまま縮小すると、文字の部分は画像として処理されるので、輪郭が荒くなるんですね。僕の場合、手間はすごくかかりますが一旦そこを消して、同じ書体で別に作り直して、あとからイラストレーターで載せるという方法をとります。海外のリイシューとかって、ときどきぼやけちゃってひどいのがありますからね。日本では各社さんこだわってやってらっしゃるので、そういうノウハウの蓄積も多くありますし、とても恵まれた環境で仕事ができていると言っていいでしょうね。

土橋一夫

——最近は新譜も含めてリリースのサイクルが早いじゃないですか? でも土橋さんのされていることは、過去の音源を丁寧にリイシューしたり、ある意味時流に逆行していると思うのですが、これは意識的にされているんですか?

土橋:はい。誰かがやらないと過去の素晴らしい音楽が、置き去りにされてしまうという危機感がすごくあります。先ほどの話じゃないですが、マスターが大丈夫で使えるうちに、しかもマスターのことを知っている人が現場にいらっしゃるうちにやらないと、10年後にはもうできないと思うんです。そういった作品が沢山あるので、それをなんとかしたいというのがリイシューの大きなところだと思いますね。

 あと、昔のものを新たに出し直したりする作業が個人的に好きなんですよ(笑)。僕は大学のときに考古学をやっていたので、発掘調査と言いますか、ルーツを調べるとか、自分が疑問に思ったことを調べるとか、そういった作業が基本的に好きなんですね。だからできているのかもしれないですね。

——確かにリイシューって、音楽の発掘作業みたいなものですものね。

土橋:僕は’90年にテイチクに入社したんですが、テイチクの役員面接を受けたときに「君は考古学をやっているのに何でレコード会社を希望するのかね」と訊かれて、「考古学で発掘をやっていましたから”新人発掘”は任せて下さい」と馬鹿なことを言ったんですが、洒落の分かる関西系の会社だったので、それが通ってしまったんですよね(笑)。

 でも、それはまんざら嘘ではなくて、自分の中で「温故知新」というか、昔のものがあってこそ今があると思いますし、テイチクを受けたそもそもの理由というのが、細野晴臣さんの音楽が大好きで、細野さんが80年代の中盤に「ノンスタンダード」というレーベルを立ち上げて、テイチクからリリースしていたんですよ。僕の中で一番大きなミュージシャンは大瀧詠一さんと細野さんだったので、「細野さんがテイチクで新しいことを始めたぞ」と。テイチクって一般的には歌謡曲と演歌の会社ですよね。そのテイチクがあえてポスト・テクノポップのようなことを始めたということにすごく惹かれて、それでテイチクを受けたんですよ。

——テイチク入社後に最初に営業で担当されたのは小田原だそうですね。

土橋:小田急線沿線を2年半担当しました。向ヶ丘遊園から小田原まで50店舗くらい担当していましたね。すごく面白かったですよ。でも、僕は最初、制作希望で入社しているので、営業が嫌で…1年目終わらないうちに辞表を出したんですよ。そうしたら当時の人事担当の取締役に呼び出されて、「お前もう1年頑張れ。なんとか異動させてあげるから」と説得されて、頑張ってもう1年やったんですけど、異動させてもらえず(笑)。

 でも、そのときに転機になった出来事があって、営業をやっている中でお店の方や同業他社と仲良くなりますよね。その中で営業のやり方を憶えて面白くなっていったのが一つと、テイチクって売れている商品があまりなかったんですよ。演歌・歌謡曲は別にしても、ロック・洋楽にそんなに売れる商品がないんです。そうなると店頭でいかに売るかを僕らが企画を立てて、お店の人を説得してという、現場から企画を立てないといけない会社だということに気がついて、そこから色々な企画をお店に持ち込んで実績が上がったことが、自分にとっての自信になりました。

——その経験が今の土橋さんのお仕事に繋がっていますよね。

土橋:そうなんです。一番自信になったのが、’91年に山下達郎さんが「ARTISAN」というアルバムを発表されて、その中でトレイドウインズの「New York’s A Lonely Town」を「Tokyo’s A Lonely Town」に代えて、カバーしているんですね。で、たまたまトレイドウインズのその音源を当時テイチクが出していて、そのことを僕は知っていたので「これはチャンスだ」と。今でもよく憶えていますけど、「イノセンスVSトレイドウインズ」という2in1をテイチクは出していて、「達郎ファンがこのCDを知れば、必ず買うはずだ」と思って、すみやの店長さんですごく熱心な方がいたので、その話をしたら「面白い」と乗って下さって、僕が解説を書いたポップを作って、達郎さんの「ARTISAN」の隣に「イノセンスVSトレイドウインズ」を置かせてもらったんですね。そうしたらバカ売れしたんですよ。

——企画の勝利ですね。

土橋:それでテイチクの商品管理の方に毎日電話して、「責任を持って売るから、余っているその商品を全部僕のテリトリーで売らせてくれ」とお願いして、それをやっていたら1ヶ月に200枚売ったんですね。多分放っておいたら月に数枚しか売れないんですけど、それをやったことによって200枚売ったと。それで僕も味を占めまして、洋楽の古い商品なんかは邦楽を聴いて育った人たちにはなかなかわからない分野だったりしますから、こういったきっかけさえあれば買って、その良さを分かっていただけるんじゃないかなと現場で分かりました。そのうちに「なんでこの商品だけこんなに動いているんだ?」とテイチクの洋楽部門の中で話題になったらしいんですよ。それで「営業の土橋という奴が勝手に売っている」という話になって(笑)、’93年の10月に洋楽の販促に異動になりました。

——音楽の点と点を結びつけて相乗効果を上げたんですね。

土橋:あと、他社の仲良くなった営業と一緒に合同企画を組んで店頭で展開させるとかね。そうすると販促費も半分で済むじゃないですか(笑)。そういったことをやるようになってから営業がすごく面白くなって、そこで掴んだものが今のベースになっている気がしますね。

土橋一夫

——土橋さんはとても幅広い業務をされてますが、2012年現在の時点で、あえて自分に肩書きをつけるとするなら何になるんでしょうか?

土橋:なんなんだろう…「何でも屋」ですかね(笑)。

——(笑)。

土橋:自分でできることで、仕事をやらせていただけるのであれば、本当に何でもやりますね。あまり仕事を限定しません。大量生産はできないかもしれないですけど、キチンとしたものをキチンとしたカタチで出すためにも、トータルでみて、ディレクションする存在が必要だと思うので、限界もありますが全てやりたいですね。なので、僕はどういう肩書きでも構わないです。

——11年目を迎えるラジオ番組「ようこそ夢街名曲堂へ!」ではラジオDJもされていますし…本当に幅広い。その全てお仕事を通じて学ばれていったんですか?

土橋:そうですね。全部自己流ですね。ただデザインだけは意識的に勉強しました。’94年12月にテイチクの中で制作会社を分社化するという動きがあったんですね。そのときに数社テイチク傘下に制作会社ができまして、傘下ではあるんですが完全な別会社で、僕はその中のトライクルレコードに呼ばれたんですよ。当時はそこで販促を任されていたんですが、制作のディレクターが一人、宣伝が二人、販促が僕一人と、社員10名くらいの小さな会社だったんですね。

 その会社では上司と僕の2人で販促をすべてみる体制だったので、27歳にして販促予算を全て管理していました。しかも、メジャーメーカーとはいえ、その中のマイナーなレーベルですから、予算があまりなくて、お金がどうしても足りないんですね。でも、やらないわけにはいかない。しかも予算管理をするのは自分なので、「しょうがない。自分でやるか!」と思ったんです。あと、当時販促をやっていましたけど、制作希望だったので、今テイチクの取締役をされている大江敏雄さんの下に付いてディレクターの修業もしていたんですね。そのときにデザイナーやフォトグラファーとの打ち合わせもよくあったんですが、結局自分が知識を持っていないと対等に仕事の話ができないということがわかったんです。

 それで一年半くらい、当時一緒に仕事をしていたデザイナーの方に付いて、色々現場を踏みつつ、もちろん自分の仕事をしながらなんですが、そこでデザインの知識を大体憶えました。あとはデザインができてから、紙として上がってくるまで、印刷・製版の部分も分かっていないと印刷屋にも発注できないので、そこも印刷屋さんとやり取りする中で憶えて、その時点でデザインのノウハウが自分の中でできたんです。で、そのノウハウを使って、自分で販促物を作ったり、広告も年に音楽誌20誌くらい自分で作ったりして、予算を浮かせていました。その後、会社を辞めて一時期『Groovin’』という雑誌をやっていたときも、そのノウハウがあったので編集ができましたし、今の紙ジャケ制作にも生きていると思います。つまり全部必然と言いますか、必要に迫られたからやってきただけなんですよね。

——最後になりますが、今後のリリース予定について教えて下さい。

土橋:恐らく5月か6月になるかと思いますが、ノーナ・リーヴスのワーナー時代のアルバム3枚とインディーズ時代の2枚をFLY HIGH RECORDから紙ジャケでリイシューします。ノーナ・リーヴスが去年ライブ盤(「HiPPY CHRiSTMAS / LiVE TWELVE」)を出して好評だったので、ここで彼らの過去の作品をいい形でいい音で皆さんにお届けできたらと今作業を進めているところです。

 それから5月に村田和人さんのムーンレコード時代のオリジナルアルバム5枚を紙ジャケで出します。実は過去にも紙ジャケになっているんですが、今回はSHM-CDで、ファンの方からの要望の多かったライブ音源を足した形で出し直します。また、同時発売になると思うんですが、ユニバーサルミュージックから村田さんのニューアルバムをリリースする予定で、今レコーディングをしています。恐らくタイトルは、前々作が「ずーーっと、夏。」、前作が「ずーーっとずっと、夏。」だったので、「ずーーっとずっと、ずっと夏。」です(笑)。

——(笑)。

土橋:もともと「夏の三部作」という構想があったんですね。村田さんは今年デビュー30周年なので、アニバーサリー盤ということで本編10曲に加えて、ムーンレコード時代のアルバム「ひとかけらの夏」に収録されていた「一本の音楽」やファーストシングルの「電話しても」、そして「終わらない夏」の3曲のセルフカバーをボーナストラックとして収録する予定です。それから玉城ちはるのニューアルバム「ひだまり」と、うちのレーベルを使ってディストリビューションするpiano trio chou-chouというヴァイオリン、チェロ、ピアノという構成の女の子3人組のアルバム「月明かりのダンス」を5月23日にリリース予定です。

 なお玉城ちはるのニューアルバム「ひだまり」は、シンガー・ソングライターの入倉都さん(=ハセガワ ミヤコさん)と玉城ちはるが下北沢・音倉で定期的に開催してきたピース・イベント「Each feelings tokyo」を通じて生まれた曲を中心としたもので、作品はこの2人が共作したものです。このイベントに参加してきたギタリストの菅 大祐さんがサウンド・プロデュースを担当して、またパーカッションやドラムスで参加してきた入倉リョウさんをはじめ、piano trio chou-chouなど縁のあるメンバーが集まって下さいました。それからこのアルバムには、杉真理さんと村田和人さんがコーラスで、また伊藤銀次さんにはギター・ソロとコーラスで参加して頂きました。銀次さんが他人の作品でギター・ソロを弾かれるのは、何十年ぶりかのことだったそうです。こんな素敵なメンバーが集まって下さるというのは本当に恵まれていることだと思いますし、それからこういった世代やジャンルを超えたコラボは、これからもどんどん進めていきたいと思いますね。「ひだまり」は、玉城ちはるの音楽を聴いたことのない方にも、自信を持ってお薦めしたいと思います。

——リリースラッシュですね。

土橋:そうですね(笑)。3月28日には今ユニバーサルさんが原盤権を持っているフィル・スペクター関係のライチャス・ブラザースやアイク&ティナ・ターナー、チェックメイツ・リミテッド、エリー・グリニッチの作品を紙ジャケで6枚SHM-CDで、またA&M創立50周年記念リイシュー・シリーズの第二弾が13タイトルほど4月18日に出ます。ユニバーサルさんとのA&Mシリーズは今後も続くと思いますし、実はまだ出したいものが一杯あります。僕がどうしても出したいのが、ポール・ウィリアムスと、あとパイザノ&ラフというフリューゲル・ホーンとギターの二人組のアルバム「アンダー・ザ・ブランケット」で、ロジャー・ニコルズの「ドリフター」のカバーとか最高なので、是非紙ジャケで出したいと思っています。

 そして…これはまだ確定はしていないんですが、個人的な大きな目標として杉真理さんと松尾清憲さんたちがやっているBOXというバンドの、22年ぶりの3rdアルバムを作りたいということで、実はデモテープが十数曲できていて、どこから出そうかと今交渉に入っているところです。これを何とか今年中に出したいですね。

(2012年3月26日 公開)

FLY HIGH RECORDS NEW RELEASE

玉城ちはる
「ひだまり」玉城ちはる
2011年5月から下北沢の音倉を舞台に定期開催してきたピース・イヴェント「Each feelings tokyo」にて毎回新たに生み出された、玉城ちはると入倉 都(=ハセガワ ミヤコ)による共作ナンバーを初製品化。毎回の「Each feelings tokyo」では勿論のこと、それぞれのソロ・ライヴでも歌われ、既にファンの間ではCD化の要望が高まっていたナンバーばかりです。レコーディングには、スペシャル・ゲストとして伊藤銀次、杉真理、村田和人が参加し、心を打つ理想的なポップ・ミュージックがここに完成!

レーベル:FLY HIGH RECORDS
品番:VSCD-1733(FRCD-016)
税込価格:2,000円(税抜 1,905円)
発売日:2012年5月23日

収録曲
1. ひだまり(作詞:玉城ちはる&入倉 都/作曲:入倉 都/編曲:菅 大祐/コーラス編曲:杉真理&村田和人/ストリングス編曲:吉良 都)
2. 儚き蜜、月の涙(作詞:玉城ちはる&入倉 都/作曲:入倉 都/編曲:入倉 都, 菅大祐)
3. 私は生きてる(作詞:玉城ちはる&入倉 都/作曲:入倉 都/編曲:入倉 都/ストリングス編曲:吉良 都)
4. Happy life(作詞:玉城ちはる&入倉 都/作曲:入倉 都/編曲:菅 大祐)
5. ヒトリゴト(玉城ちはる&入倉 都/作曲:入倉 都/編曲:入倉 都, 菅大祐)
(ボーナス・トラック)
6. Lotus(作詞:玉城ちはる/作曲・編曲:菅 大祐)
7. 海辺の街(作詞:玉城ちはる/作曲:菅 大祐/編曲:菅 大祐&piano trio chou-chou)

参加ミュージシャン
入倉 都(Cho, Vo , P)/サトウヒロ(B, Cho)/菅 大祐(G, Cho)/入倉リョウ(DS, Perc, Cho)/伊藤銀次(EG, Cho)/杉 真理(Cho)/村田和人(Cho)/piano trio chou-chou(重松華子[Pianica]/松岡聡子[Vn]/吉良都[Vc])ほか


玉城ちはる
「玉城ちはるエッセイ集〜風になれば〜」
玉城ちはる初のエッセイ集、5月17日発売

四六版並製/144ページ/予価 1,000円(税抜)
発行:(株)本分社/発売:コスモの本
ISBN:978-4-906380-97-8 C0076


玉城ちはる
「前をむいて」玉城ちはる
サウンド・プロデューサーに溝下 創(ラブハンドルズ)を迎え、2010年7月に自主レーベル「つばきれこーど」からリリースされた完全自主制作による1stミニ・アルバム。
ライヴ会場などで限定販売されていた本作を、ニュー・アルバム「ひだまり」のリリースに併せて全国流通!代表曲である「前をむいて」「宵花火」、そして70年代フォーク風味を纏った「あの喫茶店」、ポップなサウンドに挑戦した「幸福のダンス」に加え、3曲のライヴ・ヴァージョンも収録。「Sunny day」は入倉 都(=ハセガワ ミヤコ)からの提供曲。

レーベル:FLY HIGH RECORDS/つばきれこーど
品番:TSBK-016(FRCD-022)
税込価格:2,000円(税抜 1,905円)
CD(紙ジャケット仕様)
発売日:2012年5月23日

収録曲
1. 前をむいて(作詞・作曲:玉城ちはる/編曲:溝下 創)
2. あの喫茶店(作詞・作曲:玉城ちはる, 溝下 創/編曲:溝下 創)
3. 幸福のダンス(作詞・作曲:玉城ちはる/編曲:溝下 創)
4. 宵花火(作詞・作曲:玉城ちはる/編曲:溝下 創)
5. 風になれば(Live ver.)(作詞・作曲:玉城ちはる/編曲:溝下 創)
6. Sunny day(Live ver.)(作詞・作曲:入倉 都)
7. ピンホールカメラ(Live ver.)(作詞・作曲:玉城ちはる/編曲:溝下 創)

サウンド・プロデューサー:溝下 創(ラブハンドルズ)

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村田和人
「ずーーっとずっと、ずっと夏。」村田和人
祝!デビュー30周年。「ずーーっと、夏。」(2009年発表)から続く夏の3部作の最後を飾る本作は、爽快感溢れるサウンドとダイナミックな歌声が炸裂する、村田和人の魅力満載の充実作。今回も安藤芳彦と田口 俊が作詞を手がけ、永遠の大人の夏を演出。東芝家庭用太陽光発電システムCMソングとしてお馴染みの「太陽のPrecious」をはじめ、村田和人ならではの強力なナンバー10曲に加え、デビュー30周年記念盤としてかつてのムーン・レコード時代の名曲「一本の音楽」「電話しても」「終らない夏」の新録ヴァージョンをボーナス・トラックとして追加収録!

レーベル:ユニバーサル ミュージック
品番:UICZ-4265
税込価格:3,150円(税抜 3,000円)
発売日:2012年5月23日

収録曲(曲順未定)
1.Love Stories(作詞:安藤芳彦/作曲・編曲:村田和人)
2.太陽のPrecious(作詞:安藤芳彦/作曲・編曲:村田和人)
3.Gray Sky Blue(作詞:安藤芳彦/作曲・編曲:村田和人)
4.HAVANA MOON 〜王様は寝ている〜(作詞:安藤芳彦/作曲・編曲:村田和人)
5.幸せなカンちがい(作詞:安藤芳彦/作曲・編曲:村田和人)
6.Here Come The Thunder(作詞:田口 俊/作曲・編曲:村田和人)
7.どこ吹く風(作詞:田口 俊/作曲・編曲:村田和人)
8.指切りもしない約束(作詞:田口 俊/作曲・編曲:村田和人)
9.僕らが暮らした証し(作詞:田口 俊/作曲・編曲:村田和人)
10.耳鳴りの夏(作詞:田口 俊/作曲・編曲:村田和人)
(ボーナス・トラック)
11.電話しても(2012 Version)(作詞・作曲・編曲:村田和人)
12.一本の音楽(2012 Version)(作詞:安藤芳彦/作曲・編曲:村田和人)
13.終らない夏(2012 Version)(作詞:安藤芳彦/作曲・編曲:村田和人)


村田和人のムーン・レコード時代の名盤がFLY HIGH RECORDSから5作品同時リイシュー!
紙ジャケット仕様/SHM-CD/最新24bitデジタル・リマスター/ボーナス・トラック収録の完全生産限定盤/税込価格:各2,730円

「また明日」VSCD-1734(FRCD-017)
「ひとかけらの夏」VSCD-1735(FRCD-018)
「MY CREW」VSCD-1736(FRCD-019)
「Showdown」VSCD-1737(FRCD-020)
「Boy’s Life」VSCD-1738(FRCD-021)

村田和人 Official Blog
村田和人 ユニバーサル内ページ


pianotriochouchouピアノトリオシュシュ
「月明かりのダンス」piano trio chou-chou(ピアノトリオ シュシュ)
重松華子(P)、松岡聡子(Vn)、吉良都(Vc)からなるインスト・グループ、piano trio chou-chouの1stフル・アルバム。玉城ちはると入倉 都(=ハセガワ ミヤコ)がそれぞれヴォーカルで参加した2曲を含み、田中拡邦(MAMALAID RAG)、入倉リョウ、サトウヒロ、菅 大祐らを迎えて、華麗でポップなサウンドを実践した好盤が完成!

レーベル:FLY HIGH RECORDS
品番:PTC-002(FRCD-015)
税込価格:2,000円(税抜 1,905円)
発売日:2012年5月23日

収録曲
1.ネコワルツ(作曲:吉良 都/編曲:piano trio chou-chou)
2.月明かりのダンス(作曲:重松華子/編曲:piano trio chou-chou)
3.Strawberry Candy(作曲:重松華子/編曲:piano trio chou-chou)
4.smile for life(作曲:松岡聡子/編曲:piano trio chou-chou)
5.ミクロコスモス(作曲:吉良 都/編曲:piano trio chou-chou)
6.ララルー(作詞:入倉 都/作曲:吉良 都/編曲:piano trio chou-chou)
7.サンクチュアリ(作曲:松岡聡子/編曲:piano trio chou-chou)
8.sklo!(作曲:吉良 都/編曲:piano trio chou-chou)
9.sense of wonder(作詞:玉城ちはる/作曲:吉良 都/編曲:piano trio
chou-chou)
10.空色汽車に乗って(作曲:重松華子/編曲:piano trio chou-chou)
11.Vita(作曲:重松華子/編曲:piano trio chou-chou)
12.やさしい夜に(作曲:吉良 都/編曲:piano trio chou-chou)


piano trio chou-chouピアノトリオ シュシュ
「chou-chou」piano trio chou-chou(ピアノトリオ シュシュ)
重松華子(P)、松岡聡子(Vn)、吉良 都(Vc)からなるインスト・グループ、piano trio chou-chouの1stミニ・アルバム(2010年12月リリース)。これまでライヴ会場のみでしか入手できなかった本作を、ニュー・アルバム「月明かりのダンス」のリリースに合わせて、全国流通します。MAMALAID RAG 田中拡邦を共同プロデューサー/レコーディング・エンジニア/マスタリング・エンジニアに迎えて完成した、6曲を収録。田中拡邦の書き下ろしによる「愛をさがして(Theme of chou-chou)」をはじめ、ポップで可憐なサウンド満載。

レーベル:FLY HIGH RECORDS
品番:PTC-001(FRCD-023)
税込価格:1,000円(税抜 952円)
発売日:2012年5月23日

収録曲
1. 私とワルツを(作曲:吉良 都/編曲:piano trio chou-chou)
2. 愛をさがして(Theme of chou-chou)(作曲:田中拡邦)
3. 君のいた夏(作曲:重松華子/編曲:piano trio chou-chou/ストリングス編曲:吉良 都)
4. little moon(作曲:吉良 都/編曲:piano trio chou-chou)
5. いつかきっと(作曲:松岡聡子/編曲:piano trio chou-chou)
6. 青い鳥(作曲:Jiro Aoyama/ストリングス編曲:Jiro Aoyama, 吉良 都)

ピアノ、ヴァイオリン、チェロの編成によるpiano trio chou-chouの1st音源。本作は2010年12月に自主制作され、ライヴ会場などで限定発売されてきた1stミニアルバムで、ニューアルバム「月明かりのダンス」のリリースに合わせて、全国流通が実現!MAMALAID RAGの田中拡邦を共同プロデューサー/レコーディング・エンジニア/マスタリング・エンジニアに迎えて完成した、6曲を収録。田中拡邦の書き下ろしによる「愛をさがして(Theme of chou-chou)」をはじめ、ポップで可憐なサウンド満載。
piano trio chou-chou Official Website

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