スタッフとのチームワークが生んだ May J.ニューアルバム「SECRET DIARY」〜May J.、マネージメント エヌ・ダブル・ピー 野呂晴二氏、木立奈未氏インタビュー

インタビュー フォーカス

May J.
May J.

1月25日に5枚目のフルアルバムとなる「SECRET DIARY」をリリースしたMay J.。全曲本人が作詞を担当した今作は、一人の女性としてのMay J.が滲み出たような、実体験を基にした歌詞が、May J.の新境地として話題とともに彼女と同世代の共感を呼んでいる。今回はMay J.本人に、マネージメントを手掛けるエヌ・ダブル・ピー 野呂晴二さんと木立奈未さんにも取材に加わってもらい、ニューアルバム「SECRET DIARY」の制作話や、今後のアーティスト活動について、またマネージメントというお仕事についてまで、アーティスト、スタッフ両方からお話を伺いました。

[2012年1月30日 / 渋谷区神宮前 ニューワールドプロダクションズにて]

プロフィール
May J.(めいじぇい)


1988年6月20日生
日本、イラン、トルコ、ロシア、スペイン、イギリスのバックグラウンドを持ち多彩な言語を操るマルチリンガルアーティスト。幼児期よりダンス、ピアノの弾き語りやオペラを学び、ソングライティング、アパレルブランドのカタログモデルをもこなす。
2006年ミニアルバム「ALL MY GIRLS」でデビュー。2009年5月2ndアルバム「FAMILY」をリリース。12年前にミリオンヒットしたSugar Soul feat. Kenjiの名曲「Garden」をカバー収録した同アルバムは、自己最高位となるオリコンウィークリーアルバムチャート初登場4位を記録し、2週連続 TOP10入りを果たした。2010年2月にリリースした3rdアルバム「for you」も9位を獲得。アルバム2作連続でオリコンウィークリーアルバムチャートTOP10内にランクイン。
2010年に初の全国ワンマンツアー、日本で最大級のファッションショー「Tokyo Girls Collection」「Girls Award」にも2年連続で出演。また海外では台湾、上海、韓国、NY、シカゴ、ロンドン、モスクワでもライブを行う。
2008年から、NHK総合テレビと世界の180以上の国と地域に放送されているNHK WORLDの音楽番組「J-MELO」のメイン司会を務める。

 

FOCUS「May J.インタビュー」
野呂 晴二(のろ・せいじ)


高校生の頃から”LUNA SEA”のローディーとして全国ツアー等に帯同。自身のバンド活動後、河村隆一氏の個人事務所でマネージメント業を学び、2005年にNEW WORLD PRODUCTIONSに入社。

 

FOCUS「May J.インタビュー」
木立 奈未(きだち・なみ)


札幌の音楽専門学校でPAや音響を学び、上京後、ON AIR大久保とageHaにてアルバイトを経験し、2009年にNEW WORLD PRODUCTIONSに入社。

 

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1.

——5thアルバム「SECRET DIARY」の発売おめでとうございます。今、プロモーションの真っ最中ですか?

May J.:そうですね。プロモーションで地方を回っています。

——細かくマネージャーさんに引きずり回され…(笑)。

May J.:(笑)。私はできるだけスケジュールは満杯にして欲しいので。私、忙しい方が好きなんですよ。

——それはアーティスト向きの性格ですよ(笑)。今回のアルバムは初めてのセルフプロデュース作ですね。

May J.:今までも1、2曲やることはあったんですが、アルバム全体をやるのは初めてですね。全曲作詞をして、一曲一曲のコンセプトについてのミーティングから参加するのは初めての経験でした。

——May J.さんはまだ23歳ですよね。その年齢でアルバムをコントロールするんですから素晴らしいですね。

野呂:やはり今回のアルバムで5枚目というのも大きいですね。今までのアルバムでも1/3〜半分くらいの曲は彼女が作詞していたんですが、今回のアルバムを作り始める段階で「今回は全て作詞したらいいんじゃないか?」という話になったんですよ。

May J.:たぶん「もっとこういう部分を見せたい」という自我が出てきているんだと思います。

——そして、アルバムタイトルが「SECRET DIARY」って、いきなり秘密を暴露しちゃう感じですよね。

May J.:(笑)。でも、自分と同世代、あるいはもう少し若い女の子に一番響く詞ってそこしかないんじゃないかなと思うんですよ。

野呂:現場マネージャーを担当している木立はMay J.に付いて3年目なんですが、May J.の一歳上で同世代なので、木立が共感できる詞というイメージがスタッフサイドではありました。それで、みんなで話をしたときにMay J.本人が内緒にしていた話がどんどん出始めたんですよ。「こんな失恋していたのか」みたいな。

——リスナーの代表として聞き出した、みたいな感じですね。

野呂:そういう面はありますね。でも、彼女に付いているのが僕が一人だったら出なかった部分かもしれません。

——でも、それってMay J.さんにとっては勇気のいることですよね。精神的に人前で裸になるってことですから。葛藤はなかったんですが?

May J.:最初そういったことを話すことにすごく迷いましたね。でも、「いつ話そうか?」とずっと思ったまま、なかなか前に進めなかったんですよね。例えば、恋愛の話って、こういったミーティングルームで話すようなことじゃないので…(笑)。やっぱり女の子同士で、とかじゃないですか、恋バナって。だから奈未が入ってきて、そういう場所ができたので、気持ちが出しやすくなったのかもしれません。

木立:車の中で二人っきりになったときに色々話したり、新幹線の中でなんとなく話していたら、いつの間にか恋バナになったり。そういったことが詞に繋がったという部分はあるかもしれません。

——「SECRET DIARY」は今までの作品の中で一番自分らしさを出せた作品と言えそうですね。

May J.:やっと、そのスタートラインに立てたと思います。

野呂:うん。これからだよね。

——また、アルバム全体からは東日本大震災の影響も感じられますね。

May J.:曲を作るときに常に裏テーマとしてというか、常に震災に対する意識を持ちながら一曲一曲作っていきました。中でも「The Lifelines」という曲は、私がMCをしている「J-MELO」という番組で作ったチャリティソングです。

——「J-MELO」には今回の震災について、たくさん投書が寄せられたそうですね。

May J.:そうですね。世界中の人からメッセージをいただきました。日本のことがすごく大好きだったり、心配してくれている人がこれだけいる…じゃあ「J-MELO」として何かできないか? ということになって、m-floのTAKUさんをプロデューサーに、私とWISE、MONKEY MAJIKのMaynardとで「the Lifelines」を作って、全世界に配信して、日本の外にいる人たちに感謝の気持ちを伝えました。

野呂:「The Lifelines」は印税も出版も全てチャリティです。今回のアルバムでも同様です。

——素晴らしいですね。「J-MELO」は日本のポップミュージックを世界に紹介する番組ですよね。

May J.:J-POPだけではなくて全てのジャンルを紹介しています。ゲストはシンガーに限らず、演奏者の方だったり、アーティストのみなさんを招いて、番組は世界180以上の国と地域に放送されています。

——やりがいがありますよね。

May J.:そうですね。MCをやらせていただいて今年で4年目になります。最初、私はゲストとして出演して、当時はmelody.さんがMCをされていたんですが、「「J-MELO」ってこんな番組なんだ」と思っていたら、私がMCをやることになって(笑)。

野呂:これも色々な巡り合わせがありまして、「J-MELO夏フェス@渋谷AX」のライブゲストがZeebraさんのときに、客演で彼女にお声掛け頂いたんですが、その数日前にmelody.さんがMCを降板されるという話が出たみたいで、プロデューサーさんが「あっ、May J.ならいいじゃん。野呂君どう?」ってその場で言われて、「じゃあ、そういうことで!」みたいにトントン拍子で決まったんですよね(笑)。

——正に「縁」ですね(笑)。

野呂:当時はまだBSでやっていた番組なんですが、May J.がエイベックスに移籍して、アルバムリリース直前のタイミングで地上波でも放送するようになりました。なのでばっちり過ぎるタイミングでしたね。また非常に良い経験をさせていただいています。番組のゲストも声優やアイドル、ヴィジュアル系もあれば、ジャズの上原ひろみさんやショーン・レノンも呼ぶ、みたいな幅広さがあります。

——世界に発信している番組ですから「世界と繋がる」感覚があるんじゃないですか?

May J.:「J-MELO」をやるまでは世界の人からメッセージをもらうとか、そういった繋がりが全くなかったですし、世界が近く感じますよね。

 

2.

FOCUS「May J.インタビュー」

——今回のアルバムでは小室哲哉さんプロデュースの「I’m proud」をカバーされていますね。これはご自身で選曲されたんですか?

May J.:そうですね。震災後に、国連のチャリティイベントがあったんですが、そのイベントのために小室さんが書き下ろした曲を、私と坂本美雨ちゃんに歌って欲しいとお話をいただいて、実際に小室さんのスタジオにレコーディングに行ったりしたんですが、実はそれまで小室さんの曲ってあまり聴いてなかったんですよ(笑)。子供の頃から洋楽ばっかり聴いていたので。

 それで改めて小室さんの音楽を聴いている中で「I’m proud」と出会って、ちょうどこのアルバムを作る過程で、さっき言ったように自分の殻を破ろうとしていた気持ちに「I’m proud」の歌詞がすごくマッチして、歌いたいなと思いました。

——オリジナルの華原さんの歌は個性的ですし、やりづらい部分はありませんでしたか?

May J.:やりづらいかもとは思いましたが、逆に私が歌うことでこの曲に何か新しいものが吹き込めたらとも思いました。

野呂:原曲のキーはものすごく高いですから、彼女が一番歌いやすく、しっかり抑揚の付けられるキーに設定して、バックも生音で曲の良さを表現するように心掛けました。

——「RAINBOW」は詞を公募した曲ですね。どのようなテーマで募集したんですか?

May J.:「RAINBOW」という曲名はすでに決めていて、「ライブで盛り上がる曲」「元気になれる歌詞」というテーマで募集しました。

——どのくらい応募があったんですか?

野呂:500通くらい来まして、本人、スタッフで全てに目を通させていただきました。

May J.:その中で群を抜いて1つ素晴らしい歌詞があって、それを採用させてもらいました。それがたまたま被災地から応募してくれた方の詞だったんですよ。

野呂:応募書類には「今回、感じたことをそのまま書きます」と書いてあったんですよね。

May J.:その詞に手を加えさせていただいて、希望のある、前向きな歌になったと思います。

——そういったメッセージがアルバム全体に込められているんですね。これからも詞はご自身で書かれていかれるんですよね。

May J.:はい。だんだん自分で書いた歌詞以外は歌いたくなくなってきました(笑)。

——自分の書いた歌詞を歌うときと、他の方が書いた歌詞を歌うときはやっぱり違うものですか?

May J.:違いますね。他の方の詞を歌うときは、詞に自分の経験を重ねて歌うようにしているんですけど、自分の経験からできた歌詞の方がもっと奥深くなるんですよね。

FOCUS「May J.インタビュー」

野呂:ただ、経験はやがて枯れるので、そうなったときにどうするかというテーマもありますね。今回のアルバムでは一曲ずつ詞のテーマや曲調を決めて、May J.が書いてきたもの元に3人でミーティングしました。長いときは1曲8時間くらいかかることもあるんですが、そこでしっかり組み立てながら、よりいい歌詞を引き出したり、うまくまとめたり。それを全曲やりましたね。

木立:その「よりいい歌詞を引き出す」っていうのは今回頑張ったところであると思います。

野呂:彼女は日本語で適切な言葉がなかなか出ずに、英語で出てくるときが結構あります。「これってどういう意味?」とか「どういう言い方なの?」というときに、それに当てはまる言葉をたくさん出して、彼女の伝えたい想いと言葉を擦り合わせていきました。

——英語で書いた詞もあるんですか?

May J.:今回だと「The Lifelines」は英語です。「The Lifelines」は全世界に配信する前提だったので、英語でという指定だったんですよ。あと「2 Shooting Stars」が英語の割合が1番多いですね。というのは、この曲は海外のプロデューサーが作ってくれた曲で、メロディがすごく洋楽寄りだったので英語が入っている方がやっぱり格好よく聞こえるなと思って、あえてそうしました。でも、極力日本語で書くようにしました。

——詞を考えるときの頭の中の回路としては、日本語で考えるんですか?

May J.:日本語ですね。今までは英語で書いてから日本語に換える作り方を勧められてはいたんですけど、それだと何か違うなと思ったんですよ。

野呂:昔はテイストが洋楽CDの日本語訳のような詞の書き方をしていたんですよ。

May J.:アメリカンジョークって日本人は分からないのと一緒だと思うんですよ。

——どこかしっくりこない。

May J.:そう。日本の文化っていうのもあるじゃないですか。1つの言葉の違いとか、そういう微妙な部分がやっぱり大切だなって思うようになったんですよね。

——アルバムのプロモーションツアーの予定はあるんですか?

野呂:今回はないんですが、今は生演奏のライブをこだわってやっていまして、目黒のBLUES ALLEYで2〜3ヶ月に1回くらい定期的にやっています。

——目黒のBLUES ALLEYはアットホームなスペースですよね。

野呂:まずステージが近いですよね。客席の目の前って感じで。

——ステージと客席とで高さに差がなくて一体感がありますね。

野呂:BLITZとかAXとかそういうところでは作り込んだショーをやっていたんですが、BLUES ALLEYでは素の彼女に近いライブですね。

May J.:もちろん作り込んだショーも好きですし、今後もやりたいんですが、今回のアルバムもそうですが、今は自分の中から出てきているものをそのまま感じてほしいという段階にいるので、オーディエンスと近いところでライブをしたいんですよね。目黒BLUES ALLEYで初めてライブをやったときに「こういう見せ方もあるんだ」とか「こんなコミュニケーションの仕方があるんだ」っていうのに気づいたんですよ。すごく新鮮な体験でしたね。

 

3.

FOCUS「May J.インタビュー」

——少し野呂さんと木立さんのお話もお伺いしたいんですが、木立さんはマネージャーになる前は何かやられてたんですか?

木立:リハーサルスタジオで働いていたのと、あとはクラブのageHaのアルバイトと掛け持ちで働いていました。

——ageHaにいたんですか。それではNWP代表の後藤さんとは少なからぬ縁があったんですね。

木立:そうですね。私が一方的に知っていました。

——ちなみにリハーサルスタジオはどこですか?

木立:オンエアー大久保スタジオです。そこでPAっぽいこともやっていたりしました。

——そうしたらMusicman-NETにNWPの求人が出ていたと。

木立:そうです (笑)。「ageHaの後藤さんの会社だ。応募しよう」みたいな(笑)。

野呂:私は3年くらい1人でMay J.の担当をやっていたんですが、異性なので着替えは手伝えないし、髪の毛は巻けないし、メイク手伝えないし、という不自由さを結構感じていたんですね。そういう面で彼女が加わってくれて本当に助かっています。

——アルバムの特典DVDのプライベート映像はお二人が撮られているんですか?

野呂:はい。1年間僕か木立がずっと映像を撮っていました。オフショットに関しては、ほぼ木立が撮ったのでMay J.の素顔が見られると思います。

FOCUS「May J.インタビュー」

木立:ニューヨークの映像はテレビの某番組で行ったので、メイクさんがカメラをまわしているんですよ。

May J.:番組ではマネージャーさんかメイクさんのどちらか一人しか同行できなかったので、今回はメイクさんに一緒に来てもらって、メイクとマネージャーとカメラマンの3役をやってもらいました(笑)。

野呂:この番組はホントに一人しか同行できないんですよ。自腹でも行きたかったんですが、様々な理由で行かせてもらえなかったんです。

——マネージャーという立場はこの業界の基本だと思うんですよ。アーティストも制作も宣伝もすべてのことに関われて、すべてを総合的に判断できる。なのに、レコードメーカーの制作とか宣伝といった仕事のイメージに比べてマネージャーというとキツイなどのマイナスイメージが先行して避けられがちですよね。

木立:こう言うと誤解されるかもしれないんですけど、私はマネージャー職に応募をしたときにもっとキツイ仕事だと思っていました。毎日1時間くらいしか寝られなくて、ずっと小間使いさせられてというような、もっと厳しいものだと思っていたので、今は恵まれた環境にいるなとすごく感じますし、今おっしゃっていたようにマネージャーが一番、どの仕事にも幅広く関われると思います。

——アーティストにも恵まれましたしね(笑)。

一同:(笑)。

木立:それは大きいと思います(笑)。でも思ったよりずっと楽しく仕事させてもらっていますね。

野呂:うちの会社は小さい音楽事務所ですし、代表の後藤をはじめ、楽しむことを大切にする社風も関係していると思います。

——社員の方々も仲よさそうですよね。

野呂:そうですね。僕が以前働いていた事務所では、現場マネージャーというよりは付き人に近い内容でしたし、時間が経つに連れて自分の考えているやり方を実践したくなり、そこで勉強したことを活かしたくてこの事務所に入ったんですが、新しい職場では人と人との和を大切にしたかったんですね。自分で考えて行動して、結果どうだったのかを個人やチームで検証したり、アーティストも含め密に話し合ってコミュニケーションをしっかり取るマネージメントを僕は一番やりたかったんですが、今それができていると思います。

 

4.

FOCUS「May J.インタビュー」

——May J.さんはどんな仕事に対しても真剣なひたむきさを感じます。マネージメントのし甲斐があるんじゃないですか?

野呂:いやー、すごい仕事はやりやすい子ですよ(笑)。「こういう仕事のオファーがあるからやろうと思うんだよね」と言うと「やろう、やろう」と。

——説得しなくていい(笑)。

一同:(笑)。

——普通こういう話になるとアーティストから「スタッフに恵まれていて」という話になると思うのですが、その逆ですね(笑)。

野呂:それはもう(笑)。彼女だったらどんな仕事でも取りに行けると思えます。彼女は仕事が好きということに加えて、チャレンジ精神が旺盛です。すごく勉強熱心ですしね。彼女と弊社が契約して5年半くらい経ちましたが、やっと少しずつ形になってきたかなと思っています。

——近いところではエイベックスへの移籍もありましたよね。

野呂:2008年の8月に移籍しました。最近の全般的な傾向として、メーカーの担当の方がすぐに変わってしまったり、どんどんドライになってきているように感じるときがあります。そのような背景もあり、できる限り自分たちで考えて、テレビ局やラジオ局のメーカー担当者に直接話をしたり、こちらが積極的に動いて、メーカーの方と一緒にアプローチする状況を何とか作りたいと思っています。メーカーの方も含めてチームだと思っていますので。May J.自身も自分で考えて進んでやれることをやってくれていますしね。

——そういう意味ではMay J.さんはすごく大人ですよね。スタッフとのチームワークも素晴らしいですし。

May J.:周りで動いていることを秘密にされるのが嫌なんですよ。全部知りたいんです。あと、人間と人間の関わりが大事だと思っているので。

——アーティストとしての自分もセルフプロデュースできるような考え方ですよね。

May J.:そうですね。自分でできないとダメだと思っています。

——今後どういうアーティストになりたいと思っていますか?

May J.:本格的に歌えて、踊れて、ピアノも弾ける…

——そして、素晴らしい詞も書ける。

FOCUS「May J.インタビュー」

May J.:そうですね(笑)。May J.って人間がにじみ出てくるようなアーティストになりたいですね。そして、日本だけじゃなくて世界でも通用できるアーティストになりたいです。

——May J.さんは才色兼備ですからモデルやタレントの仕事とか、色んな仕事が今後も来るかもしれませんが、そういったお仕事は今後あまりやらない方向なんですか?

May J.:いや、やりたいです。

——アーティストとしてプラスになるようなことであれば。

May J.:そうですね。そこのバランスを見つつ、できることはどんどん挑戦したいですね。私は基本なんでもOKと思っているんですけど、そこはマネージャーに任せて、ですね。

——例えば、ドラマに出演とかそういうようなこともですか?

May J.:演技、やりたいですね。

——やりたいことだらけじゃないですか(笑)。

一同:(笑)。

——事務所としても、May J.さんの活動を制限せずに、多岐にわたって色々とやられていますよね。

野呂:何か吸収できることがあればどんどんやりたいですね。あと、こういうジャンルの女性アーティストは引き出しが多い方が魅力的に思われたりしますしね。ファッションに関しても、本人と僕らのやりたいことが上手く重なりました。でも、服のデザインとかは息抜きだと思ってやってもらっています(笑)。

——(笑)。でも、音楽が一番中心にあるんですよね?

May J.:完全に中心にあります。色々な経験を通じて、自分の表現の幅を常に広げていきたいですね。

(2012年2月17日 公開)

(インタビュアー:Musicman発行人 屋代卓也/山浦正彦)

 取材中、自然にマネージャーお二人と意見を交え、本音で語り合うMay J.の姿から、アーティストとスタッフ双方の信頼を感じました。正に「チームMay J.」とも呼ぶべきその様子は、そのまま彼女の活動の充実ぶりに繋がっているように思います。アルバム制作において、長時間ディスカッションを繰り返し、詰めていったというそれぞれの歌詞はそのチームワークの結晶なのでしょう。「表現の幅を広げていきたい」と力強く語るMay J.と、そういった姿勢を積極的に後押しするマネージメント。アーティストとスタッフの理想の形を見たような気がしました。May J.の今後の活躍に期待です。


May J.
5thアルバム「SECRET DIARY」

May J.「SECRET DIARY」[CD+DVD]

【CD+DVD】 RZCD-46986/B ¥3,780(税込)
★DVD収録内容
May J. Live 2011 “Believin’ Colors”のライブ映像(5曲)
MUSIC VIDEO(「夜空の雪」「I’m proud」含む3曲)
プレミアム・オフショット映像

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全14曲収録
May J. Official Website

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