VEVOがドイツでサービス開始を発表、日本での展開は未定

コラム 高橋裕二の洋楽天国

先進国で音楽ビデオ専門サイトのVEVOがビジネス展開していない国はドイツと日本。VEVOは月曜日(9月2日)、音楽産業で世界3位のドイツでYouTube抜きのビジネスをスタートさせると発表した。また音楽著作権の支払いについて管理団体GEMAと契約したとも発表した。イギリスの経済新聞フィナンシャル・タイムズ他が伝えている。

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VEVOは2009年にアメリカでスタートした。現在アメリカやイギリスを含む12カ国で運営されている。視聴者はYouTube上で音楽ビデオが楽しめる。広告が入るので無料だ。

ドイツでは音楽著作権管理団体であるGEMAとYouTubeがもめていた。音楽ビデオのみならずYouTubeで流れる曲に使用料を払う件で裁判になった。結果GEMAはYouTubeに対して曲の使用を認めなかった。この状態は2009年から続いている。

今回ドイツVEVOはYouTubeをプラットフォームとして使用しないと名言したが、単独でやるのかフェイスブック他と組むのかは明らかになっていない。

音楽専門サイトVEVOはユニバーサル・ミュージックとソニー・ミュージックとアブ・ダビの政府機関、アブ・ダビ・メディアが出資した。2009年開業以来アメリカでは大変順調だ。ドイツのYouTube抜きのVEVOビジネス。大変興味深い。ドイツVEVOは使った音楽ビデオの音源使用料は広告収入からレコード会社に、著作権使用料はGEMA経由で作詞作曲家と音楽出版社に支払われる。

日本ではVEVOがスタートするのには難関があり、スタートするにしても広告収入をそれぞれの権利者に分配するというビジネス・モデルが大変成立しにくい。いずれにしてもドイツVEVOの展開はいろんな意味で要チェックだ。

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