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Spotify、ドレイクの不正ストリーミング容認したとする訴訟を裁判所が却下

ビジネス 海外

米連邦地方裁判所は6月22日、Spotifyがボットによって生成された数十億件もの偽の再生回数を許容し、ドレイクをはじめとするアーティストの再生回数を水増ししていたと主張する集団訴訟を却下する判断を下した。

同訴訟は2025年11月、ラッパーのRBXとして知られるエリック・ドウェイン・コリンズ氏が提起したもの。Spotifyが「大規模な不正ストリーミング」を抑制しなかったことにより、他の権利者から印税が奪われたと主張していた。

訴状では「Spotify史上最もストリーミング再生回数の多いアーティスト」と評されるドレイクが代表例として挙げられていたが、ドレイクは本訴訟の被告として名指しされておらず、いかなる不正行為についても告発されていない。

過失による損害賠償請求を却下するに当たり、担当判事は、コリンズ氏がSpotifyに第三者のボットから自身を守る法的義務があることを立証できなかったと判断。カリフォルニア州の不正競争防止法に基づくコリンズ氏の主張も退けた。また、訴状がほぼ単一のアーティストに焦点を当てている点にも疑問を呈し、プラットフォーム全体におけるボット再生によってコリンズ氏自身がどの程度被害を受けたのかが不明確だと述べた。

判事は訴状の修正を認めており、コリンズ氏が21日以内に修正訴状を提出しなければ、本件は却下される。

(文:坂本 泉)

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この訴訟が提起された昨年11月、本欄では「Spotifyはむしろ不正再生の被害者側であり、それを黙認して幇助したというのは考えにくい」と述べた。今回の却下は、その見立てを裁判所が裏づけた形だ。判事は、原告のラッパーRBX氏がSpotifyにボットからアーティストやRBX氏自身を守る法的義務を立証できていないと判断。訴状がドレイク一人の再生数にほぼ依拠している点にも疑問を呈した。

そのドレイクは今年5月、3枚のアルバムを同時リリースし、Spotifyの2026年単日記録(最多再生のアーティスト・アルバム・楽曲)を総なめにした。Amazon Musicでも今年最大の初日再生を記録している。これほどの動員は、ボットの水増しでは到底説明がつかない。不正再生で最も損をするプラットフォーム自身を「黙認者」として訴える構図には、やはり無理があったように感じる。

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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