コンコード、マザーシップ・ミュージック・パブリッシング買収 BMGと合併で合意
米独立系音楽会社コンコードは4月27日、同国の独立系音楽出版社マザーシップ・ミュージック・パブリッシングの資産を取得すると発表した。取引額は明かされていない。
マザーシップは2013年の設立。かねてコンコードと米国外でにおけるサブパブリッシング契約を結んでいる。今回の買収には、既存契約の継続のほか、ロック、ポップ、ラテンなど、多岐にわたるジャンル5,000曲から成るマザーシップの楽曲カタログの取得が含まれる。
コンコードは3月、英国のインディーズレーベル「ニンジャ・チューン」を買収。4月にはニューヨークのレコードレーベル「ビクター・ビクター・ワールドワイド(VVW)」との戦略的提携を発表している。
なお、BMGとコンコードは4月28日、事業統合で合意したと発表。実質的には第4のメジャー音楽会社が誕生することとなるが、両社はこれを「世界有数の独立系音楽会社」と称している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「独立系音楽会社」という呼称の意味が、ここ数年で大きく変わりつつある。コンコードがBMGとの事業統合で実質「第4のメジャー」規模に到達しつつ、自らを「世界有数の独立系」と位置付ける今回の動きは、その変化を象徴する出来事だ。その変化を可能にしたのが、音楽カタログの証券化(著作権収益を担保にした資産担保証券=ABSの発行)というフィンテック手法だ。コンコードは早くからこの仕組みで機関投資家マネーを取り込み、カタログ買収の原資としてきた。
EMI解体後「規模ではなく経営判断の独立性」で定義されてきた独立系が、いまや金融工学を武器にメジャー級の規模を獲得しつつある。マザーシップの5,000曲取得は、サブパブリッシング契約パートナーの内製化という側面と、この資金調達モデルの成果という側面を併せ持つ動きとなる。
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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