ドミコ『RUSH BALL 2023』ライブレポートーー最高を更新し続ける2人の本能が鳴らす、音楽というコミュニケーション

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ドミコ 撮影=河上良

ドミコ 撮影=河上良

『RUSH BALL 2023』ドミコ

ドミコ

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すっかり夜の帳が下りたATMCに登場したのは、さかしたひかる(Vo.Gt)と長谷川啓太(Dr)からなるドミコ。『RUSH BALL』の出演は2021年以来2年ぶりだ。ここのところ、以前にも増してライブのパフォーマンス力が爆上がりしている2人が見せたのは、最高に痺れるステージだった。静かに客電とステージの明かりが消え、キング・クリムゾンの「Easy Money」が流れる。ドーンッという音とともに真っ赤に染まったステージと「Domico」のネオン。大迫力の演出に観客も高揚する。

ドミコ

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ギターを持つとさかしたは長谷川の方に駆け寄り、ドラムセットに足をかけて吠えるように叫ぶ。そこから始まったのは「びりびりしびれる」。長谷川のキレと一打の重みは曲名通り痺れるほどのインパクト。さかしたのうねる波のようなボーカルとエフェクティブなギターサウンドからも鬼気迫るものを感じ、まるで2匹の動物が本能むき出しでぶつかっているようだ。

間髪入れず「united pancake」を投下。「なんて日々だっけ?」「まどろまない」ではルーパーを使ったさかしたの巧妙なギターテクが炸裂。変幻自在で中毒性のあるギターリフとビートに観客も自由に踊りまくる。

ドミコ

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ラストは曲中の長尺セッションが最高にカッコ良い「ペーパーロールスター」。この日のさかしたの気合いの入り方は一味違ったように感じられた。頭を振り乱してかき鳴らす歪みギター、感情を露わにするようなボーカル。どれもが熱を宿して目が離せない。そしてお待ちかねのセッションパート。さかしたは長谷川に近づき、もっともっと! と言わんばかりに煽りまくる。力比べのような2人の演奏は力加減や拍、キメが息ぴったり。最後までキレキレ、かつ色気と妖しさをも纏った2人の渾身のプレイは強烈な印象を刻みつけた。さかしたは全力を出し切ったとばかりに地声で「Thank you!」と叫び、客席からは惜しみない歓声と拍手が贈られた。

取材・文=久保田瑛理 撮影=河上良

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『RUSH BALL 2023』ドミコ

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