モンハンの世界をフル・オーケストラで再現、狩猟音楽祭2020レポート
「モンスターハンター」シリーズの音楽を堪能できるオーケストラコンサート「狩猟音楽祭2020」が、10月3日に東京国際フォーラム・ホールAにて、初の無観客・生配信で開催された。
同コンサートはモンハン5周年記念となった2009年に第1回が開かれ、2014年以降は毎年開催、昨年はシリーズ15周年を記念して全国5都市で開催された人気プログラム。今年は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、狩猟音楽祭としては初となる「オンライン・無観客生配信」での開催となった。
指揮とオーケストラは昨年同様、栗田博文と東京フィルハーモニー交響楽団が担い、ゲストに和楽器ユニットのHIDE×HIDEやギターの宮﨑大介が参加し、「モンスターハンター」シリーズの音楽を演奏した。
普段のコンサートであれば見ることのない視点でのオーケストラの入場やチューニングで配信がスタートし、「モンスターハンター:ワールド」のテーマ曲「星に駆られて」で「狩猟音楽祭2020」が開幕。力強さと優しさの波が交互に訪れるような展開で、これから始まる「狩猟音楽祭2020」への期待が膨らむナンバーだ。その後は、人気のモンスター曲など立て続けに演奏。映し出されるモンスターの映像と共に奏でられるフル・オーケストラの壮大な音楽は、配信ということを忘れるほどの迫力だ。HIDE×HIDE、そして、宮﨑大介が参加し演奏された「4大モンスターメドレー」「閃烈なる蒼光/ジンオウガ:World version」「殷々たる煌鐘の音/アルバトリオン:World version」は、オーケストラと和楽器やエレキギターとのコラボレーションが見どころの1つ。お互いのテンションが高まっていく様を奏者の直近で感じられるのも配信ならではであろう。
演奏のほかにも、各作曲家からのコメント動画やトークコーナーも。トークには、「モンスターハンター」シリーズ・プロデューサー辻本良三やHIDE×HIDEも参加し、無観客・生配信への意気込みや、お客様の生の反応について語ったかと思えば、新作「モンスターハンターライズ」のマル秘エピソードも飛び出した。
後半は、「狩猟音楽祭2020」のメイン・タイトルでもある「モンスターハンターワールド:アイスボーン」より、「継がれる光」「壮麗纏いし銀盤の貴人/イヴェルカーナ」を演奏した後「幽衣より解き放たれし王〜王の座興/ムフェト・ジーヴァ」ではコーラスが参加し、重厚かつ圧巻の演奏を披露した。
公演最後は、ファンにとっては無くてはならない1曲であろう「英雄の証」で、約2時間に及んだ「狩猟音楽祭2020」を締めた。無観客・生配信での開催は初めての試みであったが、配信ならではの演出もあり、今後の「狩猟音楽祭」がさらに楽しみになる内容だった。
「狩猟音楽祭2020」は10月10日23:59まで、各プラットフォームでアーカイブ配信される。チケットをお持ちの方はそのまま視聴可。あらたにアーカイブ配信をご覧になりたい方は10月10日20:00までチケット販売中。
10月3日@東京国際フォーラム ホールA 演奏曲目
本編
01. 星に駆られて
02. 凍て地に轟きし猛哮
03. 前線拠点 セリエナのテーマ
04. 牙を剥く轟竜/ティガレックス〜闇に走る赤い残光/ナルガクルガ
05. 光蝕む外套/ゴア・マガラ〜剛き紺藍/ブラキディオス
06. 4大メインモンスターメドレー(電の反逆者/ライゼクス〜不動の山神/ガムート〜妖艶なる舞/タマミツネ〜灼熱の刃/ディノバルド)
07. 閃烈なる蒼光/ジンオウガ:World version
08. 殷々たる煌鐘の音/アルバトリオン:World version
09. 古龍を脅かす獣牙〜ネルギガンテ
10. 禁断の地へと誘う獣らの囁き
11. 継がれる光
12. 壮麗纏いし銀盤の貴人/イヴェルカーナ
13. 幽衣より解き放たれし王〜王の座興/ムフェト・ジーヴァ
アンコール
14. 雪見の宴〜酒場「月華亭」
15. 「舞い降りる伝説/ミラボレアス:World version〜無限の勇気を持ちて」
16. 英雄の証