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エド・シーラン、15年間在籍したワーナー・ミュージック去る アルバム累計売上1.7億枚

ビジネス 海外

エド・シーランが、ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)を離脱。円満な別れだったという。5月22日付のファンに向けたニュースレターを基に、英国の音楽業界メディアMusic Weekが伝えた。

シーランは「これは『不満を抱いたアーティストがレコード会社を去る』といった類の状況ではない」と説明。「今では2人の子の父親となり、仕事への取り組み方を一新する必要があると感じている」と心境を語った。今後の作品をどこでリリースするかはまだ明らかにしていない。

シーランは2011年、WMG傘下のアトランティック・レコードのブランドであるアサイラム・レコードと契約し、同年9月にデビューアルバム『Plus』をリリース。以降、2025年の『Play』まで計8枚のスタジオ・アルバムを生み出し、全世界で1億7,000万枚のアルバムを売り上げた。

WMGは、8枚のスタジオ・アルバムを含むシーランの作品群を引き続きリリースしていく予定。これら作品は、全世界で1,260億回のストリーミング再生、380億回のYouTube再生回数を記録しており、Spotifyの10億回以上再生された楽曲を集めたプレイリスト「Billions Club」には14曲が入っている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

衝撃的なニュースだが、エド・シーランは、ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)を「完全離脱」したわけではない。卒業したのはWMGの「メジャーレーベル部門」(アトランティック/アサイラム)で、新しいパートナーは同じWMG傘下の「ADA(Alternative Distribution Alliance)」──つまり独立系の流通部門だ。

自身のレーベル「Gingerbread Man Records」でマスター権を保有したまま、Warnerの流通機能だけを使って完全な主導権を握る形を選んだ。15年で8枚のスタジオ・アルバム、世界1億7,000万枚、ストリーミング1,260億回再生という蜜月を経ての円満な再編だ。

シーランは「ディストリビューター(音源配信会社)+ メジャーレーベル」の組み合わせを成功させた先駆けでもある。2011年、自主レーベルでEP『No.5 Collaborations Project』をTuneCoreから自主配信し、iTunesチャート上位に食い込んだ実績を武器にWarnerと契約。今回の再編も、その応用形にあたる──「メジャーの組織力」を「流通機能だけ」に絞り込み、アーティスト主導権を最大化する契約構造を選んだ形だ。

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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