ヤマハ・ミュージック・マレーシア、現地公立小学校でキーボードを活用した音楽教育の試験導入を支援

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教員研修の様子

マレーシアにおけるヤマハの販売子会社であるヤマハ・ミュージック・マレーシアが、マレーシア教育省の推進するキーボードを活用した音楽教育の試験導入に協力し、8月からパイロット授業を開した。このパイロット授業は、2027年に予定されている国定カリキュラム改訂での正式導入に向けて、公立小学校11校の第3・4学年を対象に、2023年8月から11月と2024年5月から11月にかけての実施を予定している。

ヤマハは、これまで総合楽器メーカーとして、音楽・器楽を通した教育のメリットを世界各地の音楽教育現場に広めてきた。その中でも2015年より新興国を中心に展開している「スクールプロジェクト」は、音楽・楽器の楽しさを伝えるため、公教育における音楽と楽器を使った活動の普及を目指した取り組みで、これまでにマレーシア、インドネシア、ベトナム、インド、ブラジル、アラブ首長国連邦、エジプトの7か国累計202万人(2023年3月末)の子どもたちに音楽・楽器演奏を楽しむ機会を提供してきた。マレーシアでは、2017年に課外活動の選択プログラムの一つにキーボードが採択され、16州404校の学校で展開されており、今回は初めて正規授業内でのキーボードを活用した音楽教育の導入を目指している。

マレーシア教育省 カリキュラム開発部長 ルスミニ・ビンティ・ク・アフマド博士コメント

ヤマハ・ミュージック・マレーシア(以下、YMM)との共同事業は、マレーシア教育省にとって将来に向けた新たな一歩であり、音楽教育を通してさまざまな芸術文化を融合し、マレーシア社会の芸術基盤を強化するものです。このたびの音楽教育へのキーボードカリキュラムの導入は、音楽を学ぶ児童たちに新たな価値をもたらすと考えております。また、キーボードを用いた音楽教育の創造性育成モジュールにはリズムパターンやメロディ、サウンドエフェクトを使った創造活動が含まれており、マレーシアの文明発展のために優秀で賢い世代を育成するという教育省の望みを叶えるものでもあります。そのため、YMMとの交流と連携は、21世紀のさまざまなデジタル技術を駆使した音楽プログラムを通して、マレーシア社会の多様な文化を受け入れる力を高める素晴らしい取り組みだと感じています。また、このプログラムを通して、児童たちがマレーシア教育省の志に沿って国際的な課題に立ち向かうためのスキルを育むとともに、音楽教育を指導する教員のスキルも向上させることができると期待しています。

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