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音楽追跡サービスのLast.fm、CBSによる買収から19年を経て再び独立

ビジネス 海外

音楽追跡サービス(スクロブル機能)で知られるLast.fmは5月27日、CBSによる買収を経て、再び独立したと明かした。インターネット上の反応は前向きで、長年のユーザーたちが利用継続の意向を示している。

同社は独立に当たり、現在のチームやサービスを維持する一方、音楽ファンのためのリスニングインサイトやコミュニティ機能の構築に全力を注ぐことができるようになると強調した。

Last.fmは、2002年にインターネットラジオ局として設立。Spotify、YouTube、Apple Musicなど、さまざまなプラットフォームやストリーミングサービスで聴いた音楽を記録できる音楽追跡サービスとして知られるようになり、2007年にはCBSインタラクティブ(現在はパラマウント・スカイダンスの一部)に2億8,000万ドル(約447億5,000万円)で買収された。2014年には月額3ドルのサブスクリプション型ラジオサービスを終了。より多くのストリーミングサービスでのスクロブル機能の拡充に注力してきた。

2024年の売上高の68.5%はサブスクリプションによるもので、月額4.99ドルの「Pro」プランでは、詳細なリスニングインサイトなどの機能を利用できる。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

「Spotifyより前に、Spotifyになれるはずだった」──Last.fmが5月27日、再び独立企業になったと発表した。2002年に英国でインターネットラジオ局として設立された同社は、世界に先駆けてユーザーの音楽聴取データを記録し、フリーミアム型音楽サブスクへの進化を見据えていた。だが2007年、巨大メディア企業CBSが約447億5,000万円(2.8億ドル)で買収。その直後、2008年のリーマンショックが世界経済を直撃する。CBSは黒字必達の方針に転じ、Last.fmの音楽サブスク計画は中断。Spotifyが2008年スウェーデンで、フリーミアム型を引き継いだ。「もしリーマンショックがなければ、フリーミアムの旗手はLast.fmだったかも」──失われた機会だ。19年ぶりに独立した同社が、いま何を再開するのか、ウォッチしたい。

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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