フェイス、23年4月~9月期は減収減益で赤字拡大

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フェイスは11月14日、2024年3月期第2四半期の連結業績(2023年4月1日~2023年9月30日)を発表した。

同社グループの第2四半期連結累計期間の業績について、売上高は前年同期比7.2%減の67億7,300万円、営業損失は3億2,900万円(前年同期は2億4,000万円の営業損失)、経常損失は3億6,200万円(前年同期は2億1,800万円の経常損失)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は3億6,300万円(前年同期は2億6,300万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となった。

プラットフォーム事業においては、携帯電話向けコンテンツ配信におけるキャリア公式サイトサービスの売上減少や、小売業向けポイントシステム運営プラットフォームにおいて既存加盟店向けポイント発行が減少したことにより、売上高は前年同期比1.7%減の10億5,100万円となったが、事業スキームの改善により、セグメント損失は1億800万円(前年同期はセグメント損失1億6,800万円)となった。

コンテンツ事業は、音楽市場の変化に伴う音楽・映像関連業界の厳しい環境の下、パッケージ商品に依存している状況からの脱却を図るため、将来を見据えた新規事業の強化を進めている。日本コロムビア、ドリーミュージック、KSRのレーベル3社においては、新たなヒットを創出すべく、次世代音楽ビジネスに適合するコンテンツの開発と育成を進めている。また、豊富なカタログ資産を新たなスキームで積極的に活用し、国内だけでないグローバルなIP領域の展開を目指している。NHK2023年度後期連続テレビ小説「ブギウギ」は、日本コロムビアに多くのヒット曲を残した笠置シヅ子の生涯をモデルとした作品です。新曲のドラマ主題歌「ハッピー☆ブギ」だけでなく、本人の過去の作品や当時活躍を共にした服部良一、淡谷のり子といった同社グループ音源を、新たなIPとして多面的に展開する。また、同社グループが培ってきたロケーションビジネスの運営ノウハウを生かし、様々な施設、イベントの運営受託を行っている。4月から、東急歌舞伎町タワー内にオープンした「ZEROTOKYO」(エリア最大級のライブホール「Zepp Shinjuku(TOKYO)」の夜間時間帯を活用する新たな施設)における運営を受託した。様々なジャンルのイベントが開催され、訪日外国人数の増加に伴うインバウンド市場の回復を受け、国内外から多くの人に利用されている。本事業はアセットライトな事業構造により堅実な収益が期待できるとともに、既存事業とのシナジーを発揮し、一層の拡大に向け取り組んでいく。業績については、主要タイトルの発売延期に加え、大型パッケージ商品の売上減少などにより、売上高は前年同期比8.2%減の57億2,200万円、セグメント利益は前年同期比99.0%減の100万円となった。

現時点での通期の業績予想については、上期発売予定だった複数のパッケージ商品を下期に発売する予定であり、また、所属アーティストの大型イベント開催等、下期に収益拡大を見込んでいるため、5月12日に開示した数値を据え置いた。

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