ローランド、23年1月~3月期は経常利益28.3%減

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ローランドは5月11日、2023年12月期第1四半期の連結業績(2023年1月1日~2023年3月31日)を発表した。

当第1四半期連結累計期間について、前年度に買収した米国のドラムメーカーDrum Workshop, Inc.(以下DW社)の新規連結効果もあり、の売上高は228億6,100万円(前年同期比9.0%増)となった。コストの減少効果はあったものの、セルイン数量の減少やDW社における積極的な新製品開発投資等により、営業利益は20億1,800万円(前年同期比21.4%減)、経常利益は18億6,400万円(前年同期比28.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億800万円(前年同期比26.4%減)となった。

鍵盤楽器の主要カテゴリーでは、電子ピアノは今期発売した新製品が貢献したが、全体としては市場の在庫調整、低価格帯から中高価格帯への需要軟化の波及、競合環境のエスカレートによる影響を受けた。以上の結果、売上高55億9,400万円(前年同期比14.6%減)となった。

管打楽器の主要カテゴリーでは、ドラムは中国においてコロナや政府の学習塾に対する規制を背景とした音楽教室縮小の影響を受けたが、新製品の導入を中心に先進国では概ね堅調に推移した。ドラム事業全体としてはDW社の新規連結効果もあり販売は前年を上回った。電子管楽器は、主力市場である中国、日本での市場在庫の調整に加え、中国を中心に新規参入企業との競合もあり、販売は前年を下回った。以上の結果、売上高67億3,200万円(前年同期比37.6%増)となった。

ギター関連機器の主要カテゴリーでは、ギターエフェクターは前年同期間の供給不足から回復し、コンパクトエフェクターを中心に好調に推移した。楽器用アンプは、米国を中心とした市場の在庫調整によりセルインが影響を受けたが、セルスルーは堅調に推移した。以上の結果、売上高56億4,800万円(前年同期比11.5%増)となった。

クリエーション関連機器&サービスの主要カテゴリーでは、シンセサイザーは高価格帯製品の安定的な需要の継続、前期発売新製品の貢献、受注残の出荷等により好調に推移した。ダンス&DJ関連製品では、既存製品に落ち着きが見られたが、継続的に発売している新製品群が貢献し、好調に推移した。ソフトウエア/サービス分野では、Roland Cloudにおいて、ソフトウエアシンセサイザーやサウンドコンテンツの提供を継続的に行い、会員数は安定的に増加した。またRoland Cloudコンテンツの管理ソフトウエアであるRoland Cloud Managerを大幅にバージョンアップした。以上の結果、売上高31億3,100万円(前年同期比13.5%増)となった。

映像音響機器の主要カテゴリーでは、ビデオ関連製品は個人向け配信需要が落ち着いた一方でイベント需要が回復し、関連製品の需要の高まりを受け堅調に推移したが、V-MODA製品は苦戦が継続した。以上の結果、売上高10億2,900万円(前年同期比3.4%減)となった。

当期の通期連結業績については、2月13日に公表したものを据え置いた。

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