U-NEXTとParaviが統合、有料動画配信国内勢で最大に

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有料動画配信サービスの「U-NEXT」を運営するU-NEXTと、同じく有料動画配信サービス「Paravi(パラビ)」を運営するプレミアム・プラットフォーム・ジャパンは2月17日開催の取締役会にて、同年3月31日付で経営統合することに合意した。存続会社はU-NEXTとなり、Paraviは同年7月を目途にU-NEXT内に移管してサービスを続ける。統合により売上高800億円以上、有料会員数は370万人以上、配信コンテンツ35万本以上を擁する国内勢で最大の動画配信プラットフォームが誕生する。

ネット系と放送系それぞれの動画配信大手の統合は国内初。今回の経営・サービス統合は国内ナンバー1のプラットフォームを目指すうえで、戦略的なシナジーを生み出せるパートナーだと双方判断し合意に至ったという。

また、U-NEXTとPPJが経営統合することにより、更なる事業価値の向上が見込まれるとの結論に至ったため、本日付で、U-NEXTとTBSホールディングス、TBSテレビ、テレビ東京との間でそれぞれコンテンツ調達やマス向けプロモーション等に係る協業内容を定めた業務提携契約を、また、U-NEXTと電通及び博報堂DYメディアパートナーズとの間でそれぞれ動画配信プラットフォームを活用した広告等に係る協業内容を定めた業務提携契約を締結している。

コンテンツ面で、U-NEXTは映画やアニメ、欧米・韓流ドラマ、ライブ配信などに強みを持つほか、雑誌約180誌が読み放題など豊富な領域をカバーしている。PPJのParaviはTBS、テレビ東京やそれぞれの系列局の先行・見逃し・アーカイブ配信、オリジナル作品を中心とする日本最大級のドラマ・バラエティのラインナップを揃えているのが特長だ。

統合で両サービスの強みが相互補完されることにより、より充実したコンテンツ編成が可能となる。また外部コンテンツの調達力やオリジナルコンテンツの企画・制作力を大幅に高めることにもつながるとのこと。

プロモーションやマーケティング面でも様々な相乗効果が期待で着る。放送を使った強力なマス広告と、ネット上でのきめ細かいデジタル広告、さらにU-NEXTが提携する映画館や家電量販店などのリアル店舗網を組み合わせることにより、コンテンツのPRや顧客獲得の機会を最大化できる。また両社の開発リソースを使い、ARやVRなど新技術を活用した新たなサービスの開発に取り組んでいく。

動画配信サービスの国内市場規模は2021年に4,230億円となり引き続き2桁成長(前年比14%増)を続けている一方で、NetflixやAmazonプライム・ビデオ、Disney+など外資系動画配信サービスも含め競争が激化している。新プラットフォームはネット系と放送系のそれぞれの強みを活かし、引き続き他の放送会社、IT・ネット企業とも協力・連携するオープンな方針を貫き、日本の優れた映像文化の発展に寄与するよう努めていく考えだ。

U-NEXTユーザーは、7月を目途にしたサービス移管以降、U-NEXTの月額プランでParaviコンテンツを楽しめるほか、今後シナジーを生かしたさらに強力なラインナップを楽しめる。

Paraviユーザーは、現在提供しているコンテンツは引き続き楽しめる予定だ。2023年6月末までは現行のアプリやWebブラウザーで視聴できる。同年7月を目途にU-NEXT内にParaviのサービスを移管する。当面、現行の料金のままParaviとして提供しているコンテンツに加えてU-NEXTのコンテンツも視聴できるようにするとのこと。

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