第13回CDショップ大賞2021、大賞は赤:米津玄師「STRAY SHEEP」/青:藤井 風「HELP EVER HURT NEVER」

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米津玄師「STRAY SHEEP」

全日本CDショップ店員組合は3月23日、CDショップ大賞実行委員会が実施する「第13回CDショップ大賞2021」の大賞および、各部門の受賞者を発表した。

CDショップ大賞では、第11回より、大賞を「何回でも聴きたい素晴らしい作品=#神アルバム(と呼べるようなスタンダードとなりうる作品)(赤)」と「新人の素晴らしいアルバム。受賞をきっかけにブレイクが期待される、お客様にお勧めしたい作品(青)」という2つのコンセプトに基づいて選出。

大賞には、米津玄師「STRAY SHEEP」(赤)、藤井 風「HELP EVER HURT NEVER」(青)が選出された。

なお、その他の部門賞には、洋楽賞に、ビーバドゥービー「フェイク・イット・フラワーズ」、クラシック賞に佐藤晴真「The Senses 〜ブラームス作品集〜」、ジャズ賞にRINA「RINA」、歌謡曲賞に朝倉さや「古今唄集〜Future Trax Best〜」、ライヴ作品賞にASIAN KUNG-FU GENERATION, ELLEGARDEN, STRAIGHTENERの「NANA-IRO ELECTRIC TOUR 2019」が選出された。

受賞発表は、山野楽器銀座本店7F イベントスペース JamSpotにて無観客で行われ、CDショップ大賞のYouTubeチャンネルにて生配信され、大賞(赤)の米津玄師、大賞(青)の他、受賞者の貴重なコメントが紹介された。一部のコメントを除く、受賞作品の紹介はアーカイブで視聴できる。

大賞作品(赤):米津玄師「STARY SHEEP」

米津玄師「STRAY SHEEP」を選出したCDショップ店員は、「5作目となるオリジナル作品が遂に届きました。記録的なヒット曲となった『Lemon』からMVも話題になったドラマ主題歌『感電』、提供曲のセルフカバー等、収録曲全てが主役級の堂々たる作品!! 本作の音楽の素晴らしさもさることながら、米津さん自身が描いたイラストと宝物のようなパッケージも一つの作品としてより『STRAY SHEEP』を楽しめるものになっていると感じました。店頭に来るお客さまのCDを手に取るワクワク感がすごく伝わりました!」「老若男女問わず、世代を超えて人々が米津玄師の音楽を求め、受け入れられていることが証明された5thアルバム『STRAY SHEEP』。王道のポップスも、しっとり聴かせるバラードもどれも耳馴染みの良い楽曲たちは、移り変わる環境、混沌とした世界の中でも、心に寄り添い、束の間の休息を与えてくれる存在。将来生まれ来るアーティストにも影響を与え、音楽界を繋ぐ作品になることでしょう」などと称賛。

大賞を受賞した、米津玄師は、「前回の『BOOTLEG』というアルバムでも大賞を頂き、今回も続けて同じ賞をいただけるということは非常に光栄だと素直に思います。本当に得難い体験をさせてもらっていると思うので、これからも誠実に音源を作っていけたらいいなと思っています。」とコメントを寄せた。

大賞作品(青):藤井 風「HELP EVER HURT NEVER」

藤井 風「HELP EVER HURT NEVER」を選出したCDショップ店員は、「見事なまでの芸術性とポピュラリティが盤面に刻まれた名作。メロディー感覚や歌詞の世界感に先進性を感じさせる一方で、アレンジには自身の音楽的ルーツがはっきりと見て取れる点が興味深い。日本の音楽界に頼もしい逸材が現れた!!」「藤井風の音楽を知ると自分の中で変革が起こるかもしれない。強烈な存在感を放つ驚異の1stアルバム。ナチュラルな岡山弁と英語がR&Bに乗り至福のグルーヴを生む。どこか懐かしさのあるメロディに最新のビートを掛け合わせる凄腕のプロデュースはYaffle。ジャパニーズゴスペルとも言える空気感がある。ウィットに富んでいながら生き方の本質を突いた普遍的な歌詞は、幅広い年代に気付きをもたらす。『HELP EVER HURT NEVER』とは『常に助け決して傷つけない』。意図せずコロナ禍にリリースされることとなった本作は、このタイミングだったからこそ心の核に訴えかける本来の力が最大限に引き出されていると感じる。誰もが肌で感じているであろう時代の変わり目の今こそ、風の時代の幕開けだ」「この失望とやるせなさにあふれた2020年に彼が運んでくれた風の力強さにどれだけ救われたことか。この音楽をたくさんの人に届けることがどれだけ糧となったことか。ただ、ただ、感謝」などと称賛のコメントを寄せた。

部門賞

部門賞は任意投票となっており、ノミネート選考投票時に投票、その他選考基準、選考対象期間、投票方法などはCDショップ大賞に準じる。

  • 洋楽賞:ビーバドゥービー「フェイク・イット・フラワーズ」
  • ライブ作品賞:ASIAN KUNG-FU GENERATION、ELLEGARDEN、STRAIGHTENER「NANA-IRO ELECTRIC TOUR 2019」
  • クラシック賞:佐藤晴真「The Senses 〜ブラームス作品集〜」
    ※邦洋問わず国内盤、新譜、新録音のCDが対象となる。
  • ジャズ賞:RINA「RINA」
    ※邦洋問わず国内盤、新譜、新録音のCDが対象となる。
  • 歌謡曲賞:朝倉さや「古今唄集〜Future Trax Best〜」
    ※歌謡曲賞はシングルでもアルバムでも可。その他の選考基準はCDショップ大賞の選考基準に準じる。

入賞(2021年1月6日に発表済)

※アーティスト名50音順

  • あいみょん「おいしいパスタがあると聞いて」
  • 青葉市子「アダンの風」
  • Uru「オリオンブルー」
  • オレンジスパイニクラブ「イラつくときはいつだって」
  • KALMA「TEEN TEEN TEEN」
  • King Gnu「CEREMONY」
  • 銀杏 BOYZ「ねえみんな大好きだよ」
  • Creepy Nuts「かつて天才だった俺たちへ」
  • GEZAN「狂(KLUE)」
  • Vaundy「strobo」
  • 羊文学「POWERS」
  • マカロニえんぴつ「hope」
  • Mr.Children「SOUNDTRACKS」
  • 宮本浩次「宮本、独歩。」
  • milet「eyes」
  • ヨルシカ「盗作」
  • LiSA「LEO-NiNE」
  • 浪漫革命「ROMANTIC LOVE」

地域ブロック賞

全日本CDショップ店員組合の活動は、全国に広がっている。現在、全国11ブロックの各地域ごとに、その地域ゆかりのいちおしアーティストを「地域ブロック賞」として発表。3社6人以上のCDショップ店員が集まった地域は、地域支部として認定され同賞の選考方法などは、それぞれの地域支部が決定するものとする。地域ゆかりのアーティストの定義は、「その地域出身」または「その地域で活動している」アーティストとしている。

  • 北海道ブロック賞:ズーカラデル「がらんどう」
  • 東北ブロック賞:Cody・Lee(李)「生活のニュース」
  • 関東ブロック賞:オレンジスパイニクラブ「イラつくときはいつだって」
  • 甲信越ブロック賞:SHE’ll SLEEP「AWAKE」
  • 北陸ブロック賞:GAME CENTER「さよならサバーバン」
  • 東海ブロック賞:Maki「RINNE」
  • 関西ブロック賞:asmi「bond」
  • 中国ブロック賞:藤井 風「HELP EVER HURT NEVER」
  • 四国ブロック賞:古墳シスターズ「スチューデント」
  • 九州ブロック賞:yonawo「明日は当然来ないでしょ」
  • 沖縄ブロック賞:キヨサク(MONGOL800)/thea「想うた」

その他の賞や取り組み

CDショップ大賞では、その他、素晴らしい音楽ジャケットを表彰するミュージックジャケット・クリエイティブ賞、またCDショップ店員の素晴らしいコメントを表彰するコメント大賞なども同日WEBにて発表。各分野の第一線で活躍している人たちに審査員となってもらって選出する。

また、現在CDショップ大賞のYouTubeチャンネルでは、「音楽の現場を守ろう!現場の声を聞こう!」と題し、各音楽業界の現場や取組についてインタビューを行っている。先日も日本音楽制作者連盟理事長、ヒップランドミュージックコーポレーション代表取締役社長の野村達矢氏にコロナ禍での現状や取り組み、Music Cross Aidという基金を作った経緯、今後の展開などを訊いた。その他、CDショップ店員の推薦コメントやPOP作品など随時発信している。

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