「miwa -39 live- 2024 “sing dance enjoy!”」オフィシャルライブレポート到着

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「miwa -39 live- 2024 “sing dance enjoy!”」撮影:あき

2024年3月3日からデビュー15年目に突入し、3月6日にはドラマ「厨房のありす」主題歌のニューシングル「それでもただ」をリリースしたmiwaが、3月9日に東京・Zepp Hanedaにて、2017年以来となる“39live”という冠のついたライブ「miwa -39 live- 2024 “sing dance enjoy!”」を開催した。

久しぶりの“39live”を開催するにはうってつけの日である3月9日、miwaの晴れ女パワーがいかんなく発揮されたのか、朝から快晴だった。今回は「miwa -39 live- 2024 “sing dance enjoy!”」と銘打たれ、公演タイトルの名の通りとても楽しい1日になることを予感させるようなスタートに心が躍る。miwaはコロナ禍を経て弾き語りライブツアーやビルボードツアー、大型フェスや各イベント出演など数多くのライブをこなしてきたが、バンドセットでのワンマンライブは2年前のSparkleツアー以来の開催となる。

開演前、会場に足を運んだファンの顔からは本公演を楽しみにしてきたんだ、という表情がみてとれる。各々の好きなグッズを身にまとい、いまかいまかと開演を待つこの時間もライブの特別感を演出する時間に感じられる。
ステージが暗転し、バンドメンバー、そしてmiwaが堂々とオンステージ。ファンの期待を裏切らない、「ありえない!!」「あなたがいないと世界はこんなにつまらない」という“39live”お馴染みの2曲から幕が開けた。ハイクオリティな演奏でmiwaを支えるのは、eji(Key/バンマス)、オバタコウジ(Gt.)、宮本將行(Ba.)、白根佳尚(Dr.)という鉄壁のバンドメンバー。この2曲から、miwaがこの日1日ファンを楽しませたい、喜ばせたいという思いで準備してきたのだろうという気持ちを肌で感じ、今日のライブは間違いなく良いライブになると確信を持った。

観客を盛りあげるMCを挟み「321」「39liveが初めての方もいると思います!自分なりに、で大丈夫なので最後までみんなで楽しんでいきましょう!」というMCから、miwaらしいコールアンドレスポンスで会場のボルテージがあがったところで「いくつになっても」となかなかライブで披露されることのない楽曲を披露していく。このセットリストこそが”39live”である。ファンクラブ限定のライブとして過去開催されてきたが、今回はより多くのファンに観てもらうためか一般枠でのチケットも販売されていた。もちろんチケットは即完売。久しぶりのバンドセットでのライブといえど、”39live”を楽しみにきたファンを裏切らない心意気に胸を打たれる。

そして、踊れるメドレーをスタートする前に、「みんなが楽しめるように」とダンスレクチャー動画をVTRとして会場のモニターに映し出す。観客の予習、人によっては復習ができたところで、踊れるメドレーをスタート。「miwa -39 live- 2024 “sing dance enjoy!”」という公演タイトルにはっきりと書かれてある“dance“。miwaと言えばギターを持って歌うイメージがやはり根強いかと思うが、ダンスもできてしまうのだ。”39live”に先駆けてYouTubeにもダンス動画が公開されており、踊っているmiwaを見ることができるが、キレのあるダンスと10分以上踊り続ける体力には感服させられる。シンガーソングライターという確固たるアーティスト性を持っていながら、アーティストとしての幅が広いというのもmiwaの魅力のひとつになっているのだろう。メドレーでは会場から有志のファンをステージにあげて、ファンと一緒に「FRiDAY-MA-MAGiC」「fighting-φ-girls」「Princess」「360°」「ストレスフリー」「DAITAN!」「ミラクル」と7曲をノンストップで踊り切る。事前にダンス動画をみて練習してきたファンとともに会場一体となって、楽しそうに目いっぱい踊る姿が印象的だった。

そして、会場モニターにまたVTRが映し出される。事前にInstagramやTikTokでもドラムチャレンジに向けた練習動画がアップされていたが、改めて会場でも映像が流された。VTRが終わり、ドラムセットがセンターに登場する。何の曲をするのか事前に明かされていなかったが、なんと披露されたのは「サザエさん」。実は、miwaバージョンの「サザエさん」が「筒美京平SONG BOOK」に収録されている。2週間弱という練習期間の短さとは思えないドラムのプレイに観客は歓声を上げる。ドラムボーカルという今までに見たことがないmiwaの姿はとても新鮮に映った。その後のMCでは本番で成功したドラムソロのパートを再現しようとするも失敗してしまい、本番の勝負強さがわかる一幕も。

ドラムセットがステージから降ろされ、ハンドマイクを持ち「Aye」、さらにギターを携えて「super heroine」とライブではレアな曲が続く。特に「super heroine」は、オリアンティが来日した際に収録された、ギブソンのYouTubeに公開されているコラボレーション映像が記憶に新しい。

「この3月でデビュー14周年になりました。皆さんのおかげです、ありがとう!これからもみんなと一緒に未来を作っていけたらいいなという思いを込めて、次の曲をお届けします」と話し、ライブの終盤に持ってきたのは、miwaを語るうえでは欠かせない楽曲となった“光”にまつわる楽曲で「Delight」「ヒカリヘ」、そして「We are the light」の3曲。気持ちの入ったパフォーマンスで歌い上げた。「人それぞれに違いがあって、そんな違いを分かろうとする気持ちって大事だと思います。“君はそのままでいいんだよ”というメッセージを込めて描いた曲です。ここにいる一人ひとりに、皆さんを全肯定できるように歌いたいと思います」と思いを語り、本編ラストに披露されたのは、現在放送中の日本テレビ系日曜ドラマ「厨房のありす」主題歌の最新曲「それでもただ」。ライブ初披露とは思えない完成度のパフォーマンスで本編を締めくくった。

アンコールの手拍子に誘われて、再度ステージに姿を現したmiwa。メンバー紹介を挟み、miwaからサプライズ発表。「5月にニューアルバムをリリースします!」とニューアルバムをリリースすることを発表した。本公演が特典映像で収録される予定のほか、詳細は後日発表される。そして、3月8日の“miwaの日”に入籍したmiwaファンがいたとSNSで知り、なんと昨年11月にリリースしたmiwaにとって初めての結婚式ソング「Wedding Wish」をアカペラで届ける。アンコールに戻り、「リトルガール」を披露。そして、本日最後の楽曲は「春になったら」。まもなく春を迎えるこの日の最後の曲にこれ以上ないふさわしい楽曲で締めくくられた。

ダンスメドレーあり、映像あり、チャレンジ企画あり、そしてmiwaにとって久しぶりのバンド編成でのワンマンライブという盛りだくさんの公演となった。これ以上ない満足感と素晴らしいライブの余韻、そしてmiwaの底知れない凄さを感じた、本公演「miwa -39 live- 2024 “sing dance enjoy!”」は終演となった。

「miwa -39 live- 2024 “sing dance enjoy!”」セットリスト

01. ありえない!!
02. あなたがいないと世界はこんなにつまらない
03. 321
04. いくつになっても
05. 踊れるメドレー(FRiDAY-MA-MAGiC、fighting-φ-girls、Princess、360°、ストレスフリー、DAITAN!、ミラクル)
06. サザエさん
07. Aye
08. super heroine
09. Delight
10. ヒカリヘ
11. We are the light
12. それでもただ

EN1. Wedding Wish
EN2. リトルガール
EN3. 春になったら

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