坂本龍一、生前から準備していた図書構想「坂本図書」設立へ

3月28日に71歳で亡くなった、坂本龍一の意思を継いだ「一般社団法人坂本図書」が立ちあがった。「坂本図書」は、「いつか古書店の店主になるのが夢だった」と語るほど、愛書家として知られる坂本龍一が2017年から準備を進めていた、自身の本を多くの人と共有するための図書構想だ。

この一般社団法人坂本図書の設立に伴い、坂本龍一所蔵の本を実際に手に取り、読むことができる空間・坂本図書が東京都内に9月末にオープンする。大きくはない空間のため、完全予約制で場所は非公開で運営される。予約できた人だけがその場所にたどり着くことができる、特別な場所になりそうだ。予約の詳細などは、坂本図書のSNSやオフィシャルサイト、登録制のニュースレターから知ることができる。

また、この設立にあわせて書籍『坂本図書』が9月24日に刊行される。本書は、2018年から2022年まで雑誌『婦人画報』で連載していた「坂本図書」全36回分の他、坂本が絶大な信頼を寄せた編集者・鈴木正文との対談（2023年3月8日実施）「2023年の坂本図書」が新たに収録される。

発売元となるバリューブックスの「坂本図書」ページで予約すると、坂本図書の立ち上げを記念し、本書内でも語られている夏目漱石の短編「夢十夜」の冊子（初版500部限定）と、坂本の残した言葉を記した坂本図書オリジナルしおりが付いてくる。本日からバリューブックスおよび、全国の書店で予約開始。