スカパラ、全国ツアーファイナル公演のライブレポ到着 Creepy Nutsとの対バンで「のびしろ」がさらに伸びた夜

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提供:Sony Music Artists

東京スカパラダイスオーケストラの全国ツアー「Traveling Ska JAMboree 2022-2023」のファイナル公演が、4月11日大阪・なんばHatchでCreepy Nutsを対バン相手に迎えて開催された。

「Traveling Ska JAMboree 2022-2023」は昨年11月より対バンとワンマンを織り交ぜながら開催された全国ツアーで、対バン相手にはSaucy Dog、ザ・クロマニヨンズ、Mr.Children、SUPER BEAVER、ORANGE RANGE、The Birthday、尾崎世界観、といった錚々たるアーティストが名を連ねた。

本来であれば今年1月29日のBiSHとの対バンがファイナル公演となるはずであったが、加藤隆志(Guitar)が新型コロナウイルスに感染したことで、昨年12月に開催予定であったワンマンとCreepy Nutsとの対バンの2公演が延期となったことから、この日の振替公演が実質上のファイナル公演となった。

ここでは、Creepy Nutsとスカパラのそれぞれのライブパートのレポートは割愛し、この日のライブ、及び、全国ツアー「Traveling Ska JAMboree 2022-2023」のクライマックスとなったアンコールの模様のレポートを届ける。

先攻のCreepy Nutsがフロアを熱狂させたあと、後攻のスカパラが超攻撃的なセットリストでさらなる熱狂と興奮を生み出し本編が終了。暗転したステージに再びDJブースが運びこまれると、場内からはどよめきが起こるとともに期待感が否応なく高まる。途切れることのない拍手のなか、スカパラメンバーがふたたびステージに登場する。谷中敦(Baritone sax)が「すごい感動だよ!こうして声出して楽しめるっていうのは涙腺にくるね」と3年以上にも渡って様々な制限があったライブに対して、少しづつ状況が好転していることへの嬉しい気持ちをオーディエンスに伝える。

「東京スカパラダイスオーケストラ、奇跡のメンバーを紹介します」という谷中のコールをきっかけに、スカパラメンバーひとりひとりがオーディエンスへ感謝の気持ちを伝え、対バン相手のCreepy Nutsへ賛辞を贈る。

茂木欣一(Drums)は「音楽って最高だな!音楽は裏切らないね。寂しいときは寄り添ってくれるし、楽しいときはどこまでも楽しいって今日証明されたよね!」といえば、北原雅彦(Trombone)は「ハイ、どーもー!いやいや、Creepy Nutsの2人より年が倍でした!長生きするといいことありますよ!みなさんお元気で!」とスカパラファンにとってはいつも通りだが、Creepy Nutsファンを困惑させるような北原流のコミカルな挨拶が披露される。

メンバー最後の挨拶を谷中が終えると、DJブースを指さしながら「これが出ているということはどういうことかわかるか!?」とオーディエンスを煽り、Creepy Nutsの2人をステージに再び呼び込むと同時に、茂木によるスティックカウントからスカパラメンバーによる演奏がスタート。披露されたのはスカパラバージョンによる「のびしろ」だ。Creepy Nutsのライブパートのラストも飾っていたナンバーだが、スカパラの生演奏にDJ松永のプレイが加わり、R-指定のメロディアスなフロウが会場中を包み込むと、すべてのオーディエンスにとびきりの多幸感をもたらした。

サビのメロディをスカパラホーンズが高らかに奏で、自分事として捉えると最強のフレーズである「のびしろしかないわ」をR-指定とともにオーディエンスも笑顔で歌っている。

もちろん、オーディエンスだけでなく、ステージ上にいる11人からも楽しくて仕方がないという溢れんばかりの想いがひしひしと伝わってきており、ステージ上も客席も関係なくすべての垣根を取り払った楽し過ぎる空間が出来上がっていた。
R-指定が「東京スカパラダイスオーケストラ、Creepy Nuts、なんばHatch、ここにたどり着いたみなさん、お前らみんな、のびしろしかないわ!」とシャウトし、演奏が終わると同時にさらなる歓声が沸き起こるなか、スカパラメンバーもCreepy Nutsも「のびしろ」のコラボを披露することが出来た喜びを爆発させる。

本来であれば昨年12月の対バン時に披露するはずだったが、延期になったことから4か月ぶりに披露できたことを喜ぶ谷中に対し、R-指定が「でも、その4か月のおかげで、みんなに「のびしろしかないわ!」って歌ってもらえるようになったんで!去年やったらできなかったけど、寝かした分、ご時世が我々に追いついてきたんで!」と言うと、オーディエンスも喜びの声をあげる。さらにDJ松永が「加藤さんが体調を犠牲にして!」と言うとフロアがさらに沸き立つ。

「のびしろのスカパラバージョンやばいっすね!めっちゃ気持ちいいですよ!」と言うR-指定に対し、谷中が「曲がいいよ!素晴らしい曲だよね!」と応じる。DJ松永も「リハのときからちょっとこのバージョンやばすぎるなって言っていたので」と同調すると、加藤から「レコーディングしちゃう?」のひと言が。オーディエンスからも大歓声があがると、「しちゃいます?もう出来てるから、あとはスタジオ押さえるだけ!」とR-指定が会場中を笑わせる。実際にライブ当日の本番前に行ったリハでも、あまりにも良すぎるためにリハは1回だけにしておいたという(何回もリハをしてしまうと熱量が失せてしまうので)。

その後のMCでも「東京2020オリンピック閉会式」においてスカパラとDJ松永が共演した際、国立競技場でのお互いの距離が遠すぎた話では「オレがいちばん距離遠かったですからね。画面越しに、あっ、出てる!スカパラといっしょに出てるって!」と守秘義務によってDJ松永が出演することを知らされていなかったことを面白おかしくトークするR-指定。谷中からはオリンピックの閉会式後のレギュラーラジオで「オレのことを阿部寛に似てる人っていってたでしょ!」といきなりツッコまれ、たじたじとなったR-指定が谷中の名前を珍しく噛む一幕があったり、R-指定と谷中が同じ銘柄のタバコを吸っている話などでずっと盛り上がっている。自身の地元である大阪でスカパラと対バンできたことの喜びをR-指定が語ると、谷中が「新潟でもやったほうがいいね」とDJ松永の地元・新潟での対バンを提案。「来てくれるんですか?」と言うDJ松永に対し、「新潟、大好きですよ、スカパラのメンバーは!」と谷中が応え、スカパラメンバーも口々に「いいね!」「やろうよ!」と応じ、オーディエンスも大きな拍手で開催への後押しをする。

そして、いつまでも話が尽きないなか、谷中が「1曲じゃ終われないよね!GAMOさんもう1曲くらい演りたいですよね!」と言うと、GAMOが「もう1曲聴きたいか!」とオーディエンスを煽り、会場中から大歓声が沸き起こる。GAMOが「それじゃあ、Creepy Nutsの」と言おうとしたはずが、今度はGAMOがCreepy Nutsの名前を噛んでしまい、ステージ上のメンバーもオーディンスも大爆笑してしまう。谷中が「さっきのとおあいこですね」と言うと、GAMOとCreepy Nutsの2人がステージ上で固い握手を交わす。DJ松永が「絆が深まった!」と言ったとおり、さらに強固な関係になったスカパラとCreepy Nutsによって披露されたラストナンバーは「Paradise Has No Border」だ。GAMOが「今日は声も出せるし、カラダも使ってオレたちに思いっきりアピールしてくれよ!」とオーディエンスを煽ると、会場中のオーディエンスが腕を振り上げ、歓声をあげ、カラダとココロを踊らせている。

スカパラとDJ松永が生み出すサウンドのうえをR-指定によるラップが16小節に渡って軽やかに駆け抜けていき、バトンを受け継いだDJ松永が同じく16小節の超絶テクニックを披露するとスカパラメンバーもオーディエンスも大興奮だ。

その後も「どこがいちばん盛り上がっているんだ!」とGAMOとR-指定がアジテートし、会場は最高潮の盛り上がりを見せる。ステージ下手やステージ上手へと移動しながら「Paradise Has No Border」のメインテーマを盛り上がっているオーディエンスに向けて放ちながら、最後はステージセンターでR-指定のジャンプによって「Paradise Has No Border」の演奏とこの日の素晴らしいライブが締めくくられた。

ステージ上では谷中が「やばい、ホントに幸せだな!」と言いながら、オーディエンスをバックにスカパラとCreepy Nutsの総勢11名で自撮りを行い、最高の余韻を残しながらステージを後にし、全国ツアー「Traveling Ska JAMboree 2022-2023」の幕が下ろされた。

SET LIST

Creepy Nuts

01. 板の上の魔物
02. 助演男優賞
03. よふかしのうた
04. 2way nice guy
05. 友人A
06. 阿婆擦れ
07. フロント9番
08. 生業
09. 15才
10. かつて天才だった俺たちへ
11. Bad Orangez
12.のびしろ

東京スカダイスオーケストラ

01. TONGUES OF FIRE
02. スキャラバン
03. DOWN BEAT STOMP
04. 会いたいね。゚(゚´ω`゚)゚。
05. STORM RIDER
06. SKA ME CRAZY
07. ミッキーマウス・マーチ
08. Can’t Take My Eyes Off Of You
09. Glorious
10. カルぺ・ディエム~今日がその日さ
11. 水琴窟
12. Pride Of Lions
13. 紋白蝶 -8 a.m. SKA-

Encore
01. のびしろ with Creepy Nuts
02. Paradise Has No Border with Creepy Nuts

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