RIZE、バンド史上初の武道館公演をWOWOWで楽曲ノーカット放送

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結成20周年を迎えたRIZEが開催した全国ツアー「RIZE IS BACK」の中から、バンド史上初となる日本武道館での最終公演の模様を2月21日22:00よりWOWOWで楽曲ノーカットで放送する。

ライブレポート
RIZEが、結成20周年にして初の日本武道館公演を開催した。タイトルに“RIZE IS BACK”を掲げるが、これまでのRIZEも決して活動を休止していたわけではない。

JESSE(Vo/Gt)、金子ノブアキ(Dr)、KenKen(Ba)がそれぞれに幅広い活動を繰り広げながら、彼らはずっとライブを中心に活動を続けてきた。そんなRIZEが2017年に約7年ぶりのアルバム「THUNDERBOLT〜帰ってきたサンダーボルト〜」をリリース。フェスやメディアにも例年以上に積極的に出演して、シーンへの“帰還宣言”をぶち上げたのだ。

そんなRIZEの満を持しての日本武道館には、同じ時代を生きる盟友が大勢集まり、JESSEは「生きてて良かった!」と叫んだ。それは一貫してシーンのカウンターとして戦い続ける孤高のミクスチャーロックバンド=RIZEの誇りを賭けた熱いライブだった。

「待たせたなあ!」。JESSEの高らかな第一声を皮切りに、最新アルバムでも1曲目に収録されている「帰ってきたサンダーボルト」からライブはスタートした。何度も繰り返される“RIZE IS BACK”というフレーズがじわじわとボルテージを高めながら、初期曲「MUSIC」へとなだれ込んでゆく。

金子ノブアキの強靭なビート、KenKenが繰り出す獰猛なベース、そしてJESSEの強い意志を宿したラップ。それらが三位一体となった唯一無二の爆音がフロアを熱狂で満たしていった。

燃え上がる炎のなかで“心に火を灯せ”と叱咤する「Light Your Fire」、明日へと希望を託す「Good Day」など、序盤は最新アルバムの楽曲が中心だ。

そこから「ZERO」や「KAMI」、さらにhideへの哀悼と敬意を込めたRIZE流の「ピンク スパイダー」など、3人の歴史を語る上で欠かすことのできない楽曲たちを惜しげもなく披露していく。

過去の曲も、いまの曲も、同じ熱量で地続きのまま鳴らされるステージは、20年間にわたり現場主義を貫くバンドの“いま”を強く浮き彫りにするものだった。

中盤はRIZEの仲間たちが次々とステージに登場する前代未聞のコラボレーションを繰り広げた。RIZEファンを公言する市原隼人、兄弟分として認め合うDef Tech、共に時代を切り拓いてきた盟友・ラッパ我リヤ、Zeebra、FIRE BALL、E.D.O.。この20年に一度の特別な日にジャンルを超えた奇跡の共演が実現したのも、人と人との絆を大切にするRIZEだからこそだろう。

アコースティック編成で聴かせたバラード曲「missing you」の途中には、JESSEから「僕、再婚しまして。男の子を授かりました」というまさかの幸せな報告に会場から「おめでとう!」の声が湧くと、後半戦はハイライトの連続だった。

見せかけの安住ではなく“本当の意味の平和”への祈りを込めた「heiwa」、武道館に集まったRIZER(RIZEファン)への感謝を伝えた「STAND UP」、そしてRIZEにとってかけがえのないバンド Pay money To my Painとそのボーカル・Kの名前を口にして、「一生あいつらを背負って生きていくから!」と力強く言い切ったJESSEの言葉はあまりにも感動的だった。

ラスト3曲。「暴れろぉー!」とJESSEが渾身の叫び声をあげた「日本刀」から「Gun Shot」へかけて、ますます3人のパフォーマンスは狂暴性を増していった。ラストソングはRIZEの衝動の全てを注ぎ込んだ代表曲「カミナリ」。最後の一音まで力を振り絞るような鬼気迫るパフォーマンスで全ての観客を巻き込んでゆく圧巻のフィナーレだった。

さらにアンコールではとどめの一撃とばかりにRIZEの名前を知らしめた「Why I’m Me」と「NAME」を投下。「Why I’m Me」では“3年の月日が経った”という歌詞を“20年の月日が経った”に変えて歌うと、JESSEは「20年間、応援ありがとうー!」と絶叫。2時間半におよぶライブは熱狂の中で幕を閉じた。

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