セリーヌ・ディオン、10年ぶりの来日公演をWOWOWで放送 大ヒット曲とともに永遠の愛をパワフルに熱唱

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セリーヌ・ディオン 

セリーヌ・ディオン10年ぶりの来日公演となる「セリーヌ・ディオン ライブ・アット・東京ドーム2018」が、8月25日16:00よりWOWOWプライムで放送される。

セリーヌ・ディオンのアジアツアーが6月26日の東京・東京ドーム公演からスタートした。10年ぶりの来日公演。そのためか、ゴールドのパンツスーツで颯爽と登場したセリーヌ・ディオンは、意外にも緊張した面持ち。MCでも「愛する日本からツアーを始めたかったの。少しナーバスになっているわ」と明かす。コンサートは、93年の全米NO.1ヒット曲「パワー・オブ・ラヴ」で幕を開けた。

その渾身の熱唱に見え隠れしたのはセリーヌの愛だ。2016年に亡くなった最愛の夫で、最強のマネージャーだったレネと交わした約束は、歌い続けること。それを守る決意表明のように、歌声が力強く響いた。声は少し低くなったようだけれど、ハイトーンボイスを駆使しつつ、強靭で伸びやかなヴォーカルは、変わらぬ魅力で、観客を圧倒する。

ステージセットは、前回公演に比べてシンプル。派手な仕掛けもないけれど、その代りにミュージシャンが豪華だ。バンドとコーラス以外に3人のホーンセクション、弦楽四重奏までいる。あくまでも全て生演奏にこだわった贅沢な編成だ。

前半は、バックヴォーカルの男性とデュエットした、ディズニーアニメの主題歌「ビューティー・アンド・ザ・ビースト」をはじめ、代表曲が続き、いかに多くのヒット曲を生んできたかをあらためて実感。

そのなかで、映画『アンカーウーマン』の主題歌「ビコーズ・ユー・ラヴド・ミー」では途中で曲を止めて、一緒に歌おうと観客に促す。そのやりとりがとても自然で、客席とステージの距離感が一気に縮まる。

話題の新曲の披露もあった。大ヒット映画『デッドプール2』に提供した「アッシュズ」を映画の映像をバックに歌う。壮大なバラードに彼女の真骨頂を見る思いがする一方で、「おもしろい映画よ、でも、子供を連れていってはダメ」と軽妙なMCで笑わせる。ラスベガスのロングラン公演で鍛えられたのか、トークの腕が格段に上がったようだ。

97年のヒット曲「オール・バイ・マイセルフ」に続く後半でまず、とても素敵で、新しい試みになったのがアコースティック・コーナーだった。ステージ中央に移動した弦楽四重奏に、シックな黒いドレスに着替えたセリーヌが合流。「17歳の頃」のカバーから始まり、コーラスが加わりつつ、「ア・ニュー・デイ・ハズ・カム」、「ユニゾン」をメドレーでパフォーマンス。

そこから間を置かず、ヴァイオリンがイントロを華麗に奏で、日本のTVドラマの主題歌「トゥ・ラヴ・ユー・モア」へとドラマティックに展開していった。

そして、終盤でピンクのベルトがアクセントになっているシルバーのミニワンピースに着替えた後、昨年10月のLGBTQをサポートするイベントで歌ったプリンスの「パープル・レイン」と、「KISS」をセリーヌらしい独自の歌い回しでカバーする。

アンコールは、イントロから喝采を浴びた大ヒット曲「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」。この曲の特長のひとつである哀愁を帯びた音色の楽器、ティンホイッスルまで生演奏、しかもコーラスの女性が吹いていた。セリーヌ・ディオンのパワフルな熱唱に誰もが酔いしれた一夜になった。

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