荒井由実のアルバム「ひこうき雲」を再現した一夜限りのライブを5/13にWOWOWで放送

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写真:上飯坂一

荒井由実の「ひこうき雲」を再現した一夜限りのライブが5月13日にWOWOWにて放送される。以下、ライブ当日の模様。

これまでに数多くの名作を生み出してきた音楽プロデューサーの武部聡志。彼自身が「100年後も聴き続けてほしい」という想いで、今も愛され続けている名盤をセレクト。そして、その作品の“遺伝子”を受け継ぐアーティストたちが集結し、それぞれの解釈でパフォーマンスするというコンセプトのライブが今回の「SONGS & FRIENDS」だ。

3月17日、東京・武蔵野森総合スポーツプラザで記念すべき公演が行われた。第1回として取り上げられた作品は、1973年に発売された荒井由実のファースト・アルバム「ひこうき雲」。日本のポップスシーンに新たな風を起こし、その後の多くの作品に影響を与えている名盤中の名盤は、まさに初回にふさわしい作品だと言える。

ナビゲーターを務めたのは中井美穂。イベントは3部構成になっており、1部ではゲスト・アーティスト6名が思い入れのあるユーミンの楽曲をそれぞれの解釈でカバー。原田知世は「雨の街を」「ダンデライオン~遅咲きのたんぽぽ」を、YONCE(Suchmos)は「返事はいらない」「Hello, my friend」を、家入レオは「紙ヒコーキ」「卒業写真」を、横山剣(クレイジーケンバンド)は「ベルベット・イースター」「雨のステイション」を披露。続くJUJUは「きっと言える」をソロで披露した後、久保田利伸と「曇り空」をカバー。そんな久保田は最後に原田知世と「雨の街を」をデュエットし、世代もジャンルも超えた個性派アーティストが思いを込めた歌を披露し、会場を盛り上げていった。

2部は荒井由実と共にアルバム「ひこうき雲」のレコーディングに参加したオリジナル・メンバーのティン・パン・アレー(細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆)、さらにはアディショナル・キーボードとして武部も加わり、「ひこうき雲」の収録曲の「そのまま」や「返事はいらない」などを再現していった。ただ当時を再現するのではなく、今のユーミンの歌声、今のティン・パン・アレーの演奏で聴けたということにこの日だけの特別な時間を味わうことができた。

そして、サプライズ・ゲストとして井上陽水が登場。ステージ上でユーミンと「空と海の輝きに向けて」を披露し、歴史的コラボレーションが実現した。夢のような出来事に、ファンも驚きと嬉しさを隠せない様子だった。歌い終わって井上陽水がステージを降りた後、ユーミンも思わず「すごいオーラでしたね」と感動を表した。

そして3部は、ユーミンが1部に登場したゲストたちと続々とコラボするコーナー。JUJUと「リフレインが叫んでる」を、原田知世も加わり「時をかける少女」を、横山剣とは「COBALT HOUR」、久保田利伸とは「中央フリーウェイ」を熱唱した。最後は全員で「恋のスーパーパラシューター」を歌い、本編が終了した。続くアンコールでは武部のピアノ伴奏による「やさしさに包まれたなら」を披露し、この日のステージを締めくくった。

このライブの模様が、5月13日20:45からWOWOWで放送される。ユーミンとティン・パン・アレーの共演、井上陽水をはじめ、多彩なアーティストたちとのコラボなど、一夜限りの貴重な、歴史に残るステージとなっている。

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