京都のライブハウス「磔磔」ドキュメンタリー続編の放送決定、くるり・大友良英・サニーデイ・鈴木茂などの演奏と言葉で500日を振り返る

アーティスト

京都の老舗ライブハウス・磔磔

古都・京都市内にあって、47年間営業を続けている老舗ライブハウス「磔磔(たくたく)」。閑静な街なかに突然現れる築100年を超える木造の蔵を改造したその建物は、一見ライブハウスにはとても見えない。しかし、ここでは1970年代から現在に至るまで、国内外の数々のミュージシャンたちが演奏を繰り広げ、多くの「伝説」も生まれてきた。

この場所は、地元の京都のみならず、日本のライブハウス文化の「ひとつの象徴」として、音楽を大切に考える人々の心の拠り所(よりどころ)であり続けてきた。昨年夏、ドキュメンタリー番組「磔磔(たくたく)というライブハウスの話」は、コロナ禍で全国のライブハウスが苦境にあえぐ中、フジテレビにて放送された(関西テレビ、BSフジでも放送)。

番組では、磔磔の50年近い歴史を、多くのミュージシャンの証言や貴重なライブ映像も紹介しつつ、日本のロックシーンの変遷と共にひも解いていった。それは、磔磔の店主を続けてきた水島博範氏、現在は店長を務める息子の水島浩司氏という、音楽を心から愛してきた親子の姿を通じて「ライブハウスの魅力とは何か」を問うものだった。小泉今日子がオープニングとエンディングのナレーションを担当し、音楽ファンのみならず大きな反響を呼んだ。

今回は磔磔という稀有(けう)なライブハウスが見舞われた、新型コロナウイルスとの1年半を追った、現在進行形のドキュメンタリーとなる。フジテレビでは9月28日25:35〜27:35、関西テレビでは10月9日26:15〜28:13に、約2時間放送される。

磔磔2代目店主・水島浩司氏の目線を軸に、未曽有の新型コロナウイルスに翻弄され続けたこの1年半を時系列で振り返る。無観客配信ライブ、有観客ライブなど、この500日で磔磔で行われた多くのミュージシャンたちのライブ演奏を放送。また、磔磔と同様に京都の老舗ライブハウス「拾得(じっとく)」ではどんなことが起こっていたのか、も紹介する。

この小さなハコで、かつてないほど制限された状況で、それでも音楽はくじけずに鳴り響いた。そして、ミュージシャン、スタッフやプロモーターなどライブに関わる人たち、それぞれが語るインタビューも交えて、この500日の記録を公開する。

小泉今日子コメント

ライブハウスもいまだになかなか厳しい状況だと思います。私自身も、新型コロナウイルスの影響がこんなに長く続くとは思っていなかったです。
ライブハウスという場所には、見る側の人、ステージに立つ側の人、いろんな人の思いがすごく詰まっています。それは、すごいエネルギーだと思うんです。だけど、この「磔磔」のドキュメント番組では、コロナ禍でいったん、背負っているものから解放されたというか、以前とは違う何かを求めたようなみなさんの姿が、すごく純粋で美しくも見えたんです。大変な時代だけど、新しい発見もやっぱりあるんだと感じた瞬間もたくさんあったし、私もまた前に進みたくなりました。
この「磔磔」というライブハウスのドキュメンタリーは、この1年半をずっと定点で観察してこなければ成り立たなかったものです。だって何が起こるか、誰も分かっていなかったから。この番組に詰まっているステージとその熱量は、コロナ禍でないとひとつも生まれなかった、ほんとに尊い、希少な映像です。ライブの映像も音もほんとに素晴らしい。ほんとにたくさんの人に見てほしいです。
コロナ禍のドキュメンタリーでありつつ、“ライブ番組”としてもこんなに素晴らしいもの、なかなかないと思います!

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